虚弱生産士は今日も死ぬ ―小さな望みは世界を救いました―
ヴァイア王国首都
連続更新中です(09/12)
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W11 ヴァイア王国
その国の形を分かりやすく説明するのであれば、十字の頂点と交差点に都市を設置したような国と言えよう。
俺がずっといた城塞都市はその右側。
現在訪れているのは……その首都である。
「大陸……じゃなくて。土地が変われば国の在り方も変わるってことか」
《都市間は転移術式で繋がっており、移動もとても簡単でしたね》
「そうなんだよなぁ……金持ちならすぐに使えるし、そうじゃなくとも特別に認められればそれでよし──俺も偉い地位に就いたってことか」
俺の場合、金でもよかったのだが別の方法で免除となった。
すなわち──特級会員である。
生産ギルドの中でも最上位の存在に与えられるカードで、これがあれば社会的なことであれば、大抵のことは成功するだろう。
自前の転移魔道具で移動することはよくあるのだが、やはりそうじゃないものを用いての転移はレムリア以来かもしれない。
「そして、死ぬと……転移系のアイテムも便利なのか? 『SEBAS』でうちで用意することは可能か?」
《はい。旦那様の結界維持を一部時間のみ停止状態にすれば問題ないかと。しかし、なぜ転移アイテムを?》
「緊急脱出と、強制送還としてだな。使い捨てのアイテムをイメージしているのだが、なぜかボタン式になってしまったが」
心当たりは強制送還……いや、『騎士王』との駆け引きでよく使っているアレだ。
やはり、作って壊してを繰り返しているからこそ自然と浮かんだのかもしれない。
魔術の腕も上がってきている『騎士王』を止めることはできていないものの、精度だけは順調に向上している。
だが押そうとするとなぜか察知され、奪われて壊されてしまう。
壊すことで起動させようとしたら、何かしらの魔術で送信を防がれてしまったな。
そういうときでも、ハイスペックな機能を振るって粘っていた。
そこまでして粘る必要が、あの街にはあったのだろうか……。
閑話休題
「まあ、そんなこんなで街に来たが……活気に満ち溢れているな。さすがは王都」
《休人たちにとって、王国としてはこの場所のみです。この場所に辿り着くことをステータスとして、ここに滞在することを目的に初めは活動するようですよ》
「へー、俺は先にドゥーハストだったしな。しかも最初から問題ばっかり」
お土産に機械龍を貰ったからいいけど。
つい最近は、また面倒事のフラグを起こしてしまった気がするし……俺ってそういうパターンが多い気がする。
「けど、機械龍か……『SEBAS』に解析してもらってすっかり忘れていた。何かを思いだして、そっちに手を付けたらまた別のことを忘れる……これも多いな」
《あちらはすでに解析が完了しておりましたが、その頃の旦那様は神代魔道具を扱うためにお忙しく……ご報告できないまま、さらなるタスクが重なってしまっておりました》
「あ、ああ……それは俺が悪いことだ。これに関しては『SEBAS』は俺のために働いてくれていたからこそ、起きたことだ。気にする必要はまったくないぞ」
ふむ、しかし機械龍……すでに解析もできているなら、多少魔改造しても元に戻したり新しく造れるはずだよな。
……これが終わったら、やってみようか。
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W11 ヴァイア王国
その国の形を分かりやすく説明するのであれば、十字の頂点と交差点に都市を設置したような国と言えよう。
俺がずっといた城塞都市はその右側。
現在訪れているのは……その首都である。
「大陸……じゃなくて。土地が変われば国の在り方も変わるってことか」
《都市間は転移術式で繋がっており、移動もとても簡単でしたね》
「そうなんだよなぁ……金持ちならすぐに使えるし、そうじゃなくとも特別に認められればそれでよし──俺も偉い地位に就いたってことか」
俺の場合、金でもよかったのだが別の方法で免除となった。
すなわち──特級会員である。
生産ギルドの中でも最上位の存在に与えられるカードで、これがあれば社会的なことであれば、大抵のことは成功するだろう。
自前の転移魔道具で移動することはよくあるのだが、やはりそうじゃないものを用いての転移はレムリア以来かもしれない。
「そして、死ぬと……転移系のアイテムも便利なのか? 『SEBAS』でうちで用意することは可能か?」
《はい。旦那様の結界維持を一部時間のみ停止状態にすれば問題ないかと。しかし、なぜ転移アイテムを?》
「緊急脱出と、強制送還としてだな。使い捨てのアイテムをイメージしているのだが、なぜかボタン式になってしまったが」
心当たりは強制送還……いや、『騎士王』との駆け引きでよく使っているアレだ。
やはり、作って壊してを繰り返しているからこそ自然と浮かんだのかもしれない。
魔術の腕も上がってきている『騎士王』を止めることはできていないものの、精度だけは順調に向上している。
だが押そうとするとなぜか察知され、奪われて壊されてしまう。
壊すことで起動させようとしたら、何かしらの魔術で送信を防がれてしまったな。
そういうときでも、ハイスペックな機能を振るって粘っていた。
そこまでして粘る必要が、あの街にはあったのだろうか……。
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「まあ、そんなこんなで街に来たが……活気に満ち溢れているな。さすがは王都」
《休人たちにとって、王国としてはこの場所のみです。この場所に辿り着くことをステータスとして、ここに滞在することを目的に初めは活動するようですよ》
「へー、俺は先にドゥーハストだったしな。しかも最初から問題ばっかり」
お土産に機械龍を貰ったからいいけど。
つい最近は、また面倒事のフラグを起こしてしまった気がするし……俺ってそういうパターンが多い気がする。
「けど、機械龍か……『SEBAS』に解析してもらってすっかり忘れていた。何かを思いだして、そっちに手を付けたらまた別のことを忘れる……これも多いな」
《あちらはすでに解析が完了しておりましたが、その頃の旦那様は神代魔道具を扱うためにお忙しく……ご報告できないまま、さらなるタスクが重なってしまっておりました》
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ふむ、しかし機械龍……すでに解析もできているなら、多少魔改造しても元に戻したり新しく造れるはずだよな。
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