虚弱生産士は今日も死ぬ ―小さな望みは世界を救いました―
鑑定開示
ちなみに、【高位鑑定士】の補正込みであろうと:DIY:や神器の鑑定に関してはまったく上手くいっていない。
なぜそんなことを、今このタイミングで語るかというと……。
「──ギリギリ鑑定できたか。先に人とか魔物とかの鑑定を済ませてレベルを上げていたのが、正解だったのかも」
《おめでとうございます、旦那様》
「まあ、ようやくって感じだけどな。これで贈り物に関しても、しっかりと能力を確認したうえで決められる」
家族には星の鉱石や熱を発する鉱石というファンタジーな素材を使い、いくつもアイテムを製作して届けていた。
だがそれらを俺自身が調べることはできないまま、己の勘のみで成功か失敗かを判断してきた……そんな日々ともおさらばだ。
「とはいえ、あくまで鑑定としての限界までしか視れないけどさ。とりあえず、再確認するか──“鑑定”」
まだ調べていなかったアイテムの一つに向けて、魔力波を送り情報を開示させる。
これまでは権限が足りずに視れなかったのだが……その部分も開示されていく──
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星光銃剣ソールナ 製作者:ツクル
星具:剣/銃(可変式)
星鉱石を基に、高度な錬金術や機械が組み込まれた、光子技術を用いた銃であり剣
設定された魔力波を持つ者にしか扱えず、所有者の意思に従い、武器の性能を高める
万物を貫き、担い手である少年に勝利を齎す
特殊効果:権限識別・剣銃一体・限界突破・自動修復・光子操作
装備補正:All±0
耐久度:1000/1000
[以降の情報を開示するには、条件を満たしておりません]
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特殊効果より下の部分が、鑑定の成長により開示された部分だ。
ただし効果の内容は分からず、そちらは別途のスキルが必要なんだとか。
これまで造ったすべての装備を視てみたのだが……なぜか装備補正だけはすべて0、何も直接的な補正を与えてはくれなかった。
「これ、理由があるのか?」
《不明です。ですが、:DIY:を用いない生産活動の場合、装備補正が入っていましたのでそれが原因かと》
「……それ、不明とは言わないと思うぞ。間違いなく原因だろう」
《効果が出ないというのであれば、回復アイテムがその効果を発揮していることに疑問が生じます。装備補正のみが発生しない、そこに確証が持てませんでした》
ちなみに身体強化や自動防御の特殊効果を持たせれば、似たような補正っぽくできる。
受動効果ではなく能動効果だが、入れた場合はその補正が尋常ではない。
「まあ、これでレベルもそろそろ最大だな。次は【騎士】か【聖騎士】だが……どっちも戦闘でレベルを上げられるし、順当にやっていこうか」
先に鑑定云々を確認して、レベルを最大にしてからの話ではあるが。
おっと、その前にショウにプレゼントをしてからだったな。
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