虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―
聖騎士 中篇
「“叙勲”……これでまずは【騎士】だ」
「いや、いろいろと台無しだな。……まあ、たしかに【騎士】は解放されているな」
「複数ある条件の一つだ。王が“叙勲”を行えば、その者は【騎士】となる。まあ、これはお礼のようなものだ。【聖騎士】に至る道に必要はないのだがな」
「ふーん……職業の条件を無視してって、凄いんだなお前って」
まあ、それは彼女が『騎士王』だからこそできたことなのだろう。
配下も『円卓の騎士』であり【円卓騎士】なのだ、それぐらいできるのかもしれない。
「【聖騎士】の条件は、直接【騎士】として活躍することではない。魔物との闘いにおける優秀な功績、騎士として上位の者からの認定、そして──人々からの信頼だ」
「……無理じゃね?」
「たしかに『生者』は、人々からの信頼と信用を勝ち得ているとは言いがたい。だがそれでも、ごく一部の者とは分かり合えているではないか。それで充分だ」
「そ、そうなのか? まあ、お前がそう言ってくれるなら、たぶんそうなのか」
会話中に思いだしたが、『冒天』の選考条件はそんな要素が関わっていた気がする。
一位となり、その座を得たのだから……いちおう当時の休人の中ではもっとも知名度があったのかもしれない。
「だが、条件を満たしていてもすぐに行うことはできない。分かりやすい例えを、お前たち星の民風に挙げるのであれば──そう、転職クエストというヤツだな」
「転職クエスト? その条件以外にも、まだやることがあるのか」
「普通はやらなくとも良いのだが、私が先ほどと同じ方法で行うためには少し面倒な過程の達成が必要なのだ」
「……まあ、それぐらいならいいか。それでいったい、俺は何をすればいい?」
そう訊ねると、なんだかやけに笑みを浮かべた『騎士王』がそのクエストを告げる。
それを聞いた俺は……ひどく深く、ただため息を吐くことしかできなかった。
◆ □ ◆ □ ◆
前回のように『マーリン』に飛ばしてもらわずとも、転移があるので目的地へすぐ向かうことができる。
そこは高い山の上、とある存在が根城として住まう場所であった。
『……ほう、此度の侵入者は転移を扱えるほどの実力者か。して、貴様は何をしにここへ現れた』
「私は、『騎士王』様より【聖騎士】へ至る試練を与えられし者。あなたより、その牙を頂戴しに参りました」
『やはりか……だが、貴様に負けるようでは守護者失格である! さぁ、掛かってこい星渡りの民よ!』
目の前の存在──ドラゴンは咆え、戦闘が始まる。
……とりあえず、やってみるとしようか。
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