虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―
コア解析
ダンジョンコアを手に入れ、それの解析を行わせた。
どうやらダンジョンを構成する仕組みは難解らしく、渡してから何日か経過した現在でも、難解な情報は分かっていないらしい。
ただ、ダンジョンコアはダンジョンの維持に星に存在する脈を使っているとのことだ。
星にSPという力が存在しているように、ダンジョンにもDP――ダンジョンポイントが存在した。
それを消費することでダンジョンに色々と手を加えることが可能。
それこそが、人々を誘う魔の巣窟の正体であった。
アイプスルに持ってきたダンジョンコアだが、当初は使い方が分からずに苦悩した。
『SEBAS』とも何度か話し合ったが答えは見つからず、暇潰しで魔力を注ぐために一度星の核に向かったところ、核同士で共鳴を行って――ダンジョンがこの星で作成可能となったのだ。
「しかし、まさか魔石取り放題の展開になるとは……ダンジョンって凄いよな」
《その分DPを大量に消費してますので、あまり効率のいい方法とは思えませんね》
「それでも、本当に必要な時に魔石が用意できる。それだけ分かれば充分だろう」
ベビーダンジョンとは異なるダンジョンを生み出してもらい、そこで何度も魔石を乱獲していった。
できたばかりのダンジョンだからか、手に入る魔石の大きさはあまり大きくなかった。
それでも今まで草原で集めていた魔石よりも大きい物が獲れ、ホクホク顔である。
ダンジョンに関わる事柄に、ダンジョンコアは必ずDPを要求してくる。
魔物の再構成や配置する魔物など、あまり遊び感覚で消費してはいけないのだが、幸い俺には星の核に魔力を注いだ経験がある。
魔力を非効率ながらもDPにできるとのことだったので、文字通り命を燃やしてそれを行い続けた。
お蔭でDPはかなり溜まった、ダンジョンコアの全てを理解するためにいろんなことを試しているのだが……どれもこれも消費するDPがかなりの額だ。
それでも、俺は実験を行い続けた。
どんなことであれ、『やらない』と『やれない』では大きく意味が異なる。
もし困った時、選択肢があるかないかでは安心感が全く違うしな。
「魔石は触媒としても使えるし、アイツらの飯としても使える。一石二鳥だろ?」
《あの大きさでも構わなければ、既に人造魔石の製造法はできているではないですか》
「たまには、天然ものの魔石を用意しておくのも良いんじゃないか?」
あれ? でも俺が造ったんだから、それは人造ダンジョンの中で獲れる天然魔石も、人造と定義しても間違いではないのでは……。
「SF」の人気作品
書籍化作品
-
-
337
-
-
4405
-
-
157
-
-
314
-
-
353
-
-
89
-
-
1267
-
-
112
-
-
37
コメント