死んだら神になりました

叉龍

88-終わりと

気が付いたら三日目になっていた。あれ? 二日目何やってたっけ。
レールガン試射して…そのあと散策し続けたんだっけな? 

「8時に敵! 炎槍多数飛来!」

そうだ。今襲われていたんだ。数時間前に野営をする前に魔法で砦を建設した。
昨日は幻影で騙したけど、今回は防衛を主にした砦を作ってみた。砦といっても中世のいかにもっていうようなものではなく、落とし穴だとか鉄条網を外に大量に設置。もちろん落とし穴は針を仕込んであるし深さは相当ある。
そしてようやく砦の麓にたどり着いたと思えば、入り口は存在しない。当然上から魔法を撃ちまくる。それで全滅するというわけだ。砦は俺が作っているので生半可な攻撃で壊れることはないはずだ。少なくとも炎槍では壊れない。そして俺たちがいるところは屋上なので頭を下げるだけで直線の動きをする炎槍は当たらない。なのに奴らは撃ちまくってくる。そしてしばらこっちがく反応しなかったら突っ込んでくる。そうすると落とし穴に落ちる。後続はそれを避けようと慎重に移動する。それを俺たちは魔法で撃つ。
そこを超えたら鉄条網だが未だにそこまで敵が到達していない。
そしてこれは…5回目くらいだろうか。だんだんと理解して落とし穴に落ちるやつはいなくなってきてはいるが、まあそいつらは魔法の餌食だ。

「伏せろ!」

突撃していた敵が撤退して魔法が飛んできた。
同じことの繰り返しだ。こうやってしばらく身をひそめていたら攻撃は止み、再び突撃してくる。
だが今回は違うようだ。梯子を用意してきた。まあ当然梯子ごと落とすから意味なんてないが。
それでも回数を重ねているうちにだんだん落とし穴がゴブリンどもで埋まってくる。
もう間もなく穴は普通に通れるレベルになるだろう。

「そろそろ帰らないとまずいだろ。ここまで来るのに一日かかってんだ」

確かにそうだ。もう9時は過ぎていることだ。そろそろ帰らないと集合に間に合わなくなる。

「じゃぁ、また強行突破で行く?」

「てめぇまた俺にやらせる気か」

サラッとガイルが俺に仕事を押し付けようとするため却下。

「今回は速度で突破する。とにかく足の強化をしておけ」

全力で走れば突破できるんじゃねという考えから出た実にシンプルな作戦だ。いや作戦ですらない。
もちろん、ただのいやがら…訓練である。訓練なのである。

「じゃぁ、十秒後に構築したもの全部壊すから。足強化しとけよー」

いきなりだがこのメンバーでミスをする奴はいないだろう。二年は別だったかな…

「ちょっとこれはいきなりすぎでは!?」

カーリックさんが抗議してくるが無視無視。時すでにお寿司…遅しだ。
もう崩壊は始まって宙に投げ出されている。

それでもミスはなかったようで、全員無事に着地。さすがはトップ集団。

「さて、今からだと全力じゃないと間に合わないな。急ぐぞ」

ここまでは一日かけてやってきたのに対して、残りは半日ほど。急がないと帰れない。
もちろん仕組んだ。理由はいやがら――もちろん訓練だ。訓練のためだ。

「さて。全力で走ろうか。あ、カーリックさん空飛ぶの禁止ね。皆ついてこれなくなるから」

俺が飛行禁止を言い渡したらカーリックさんとても驚いていた。この人飛ぶ気満々だったんかい。

「さぁ走ろうか。日が暮れてしまう。それにゴブリンどもも近づいてくる」

分かったら行こうか。とみんなを促す。素直に従ってくれるようだ。
ここからは簡単だ。一列になってとにかく走り続ける。安全のため最後尾は俺。そして戦闘はカーリックさんで、前方の障害物を消し飛ばす。たとえば岩。またつまらぬもの――じゃなくて。木端微塵に粉砕している。止まることも迂回することもない。
たとえばゴブリンの集団。剣をまえに突出しファ〇ネル展開。あれそれってオルクスさんの…
まあいいや。正面の敵は剣で切り裂き、またつまらぬ――横はフ〇ンネルで仕留める。後処理は後ろにいる俺たちの仕事だ。まあただ死体を焼き払うだけなんだが。

そんなこんなで走り続けること数時間。集合地点にたどり着いた。

「あー…早く着きすぎちゃったかな?」

集合時間は四時ごろ。現在二時位。二時間早く着いた。まぁ…仕方ないよね…集合地点には当然誰もいない。

「昼何も食べてないからなんか食うか。オーク肉とはちみつ、ワイバーン肉…ワイバーンはないな。適当にオーク肉とはちみつ焼くか」

食事をし、まったりと後の人のために周囲の魔物を殲滅して安全地帯を作り、簡易的な屋根とベンチ、オーク肉と蜂蜜を焼いたものを大量に用意した。
こうして俺達は二時間の間に集合場所に休憩所(拠点?)を建て、帰ってきた学生らを喜ばした。中には泣いてるやつもいた。
俺達の野外訓練何事もなく終わった。
しかし、この平穏も永遠には続かないことを俺は知っていた。

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