死んだら神になりました

叉龍

83-後処理

いきなり地面から敵が飛び出してきたりとかはあったものの、今は順調に包囲して敵を殲滅している。
さて、そろそろ敵司令官様とご対面かな。

「なんともまあ…奇妙な…」

切り開けた先。おそらく敵の指揮官。大将がいると思っていたその場所には、オークやオーガはいなかった。いたのはゴブリン。おそらくキングでもない普通のゴブリン。こいつほんとに指揮官かと思ってしまう。
しかしオーガがそのゴブリンを守るように円を作っている。こいつはなんだ。
大将か? それとも軍師的なやつなのか? ただ守られている点からして戦闘能力は低そうだ。
そうなると人望…ゴブリン望? から付き従ているのか、洗脳だとか魅了だとかでしたがえているのか。
おそらくは前者。
仮にこのゴブリンが軍師的な立場にいて、もとは大将の補佐をしていたとしよう。
おそらく代表格のやつらは俺が全部殺しているから次席指揮官のこのゴブリンが作戦の指揮を執ることになっていた。そしてこのゴブリンが側面、背面からの奇襲や、上空の敵に対し木の陰から奇襲をする戦法を考えた。
なんということだ。俺がゴブリンでこんな上司を持ったら喜んでついていくぞ。
まあ俺は人間だし目の前のゴブリンより知能は高いし軍事に関してはトップにいるんだけどな。

「撃て」

まあ確かにこのゴブリンは知能が高い。だがそれがどうした。
こいつらは敵で、俺たちは侵攻してきた敵を殲滅する。
ただの戦いだ。優秀なゴブリンに敬意は払うが、敵だ。
敬意を払って確実に殺す。

「敵の掃討を確認。掃討任務を終了する」

最後の一体を殺して任務を終了する。
やはり今回の件で一番驚いたのはあのゴブリンだろう。
あれほどの奇襲を考えたりした知能は称賛に値する。
というかゴブリンも人間並みの発達をすることもあるんだな。
まあ、何はともあれ大侵攻は解決。鬼人の国を守ることができたのであとは国王に掛け合って国交を開くだけ。まずは集落の周りを除いて、焼き払ったところに植林して、鬼人を国に返す作業から始める。
余分な時間は使いたくない。サクッといこう。

まずは植林から。まずそこら辺から適当に種をとる。そうしたらヒールを少し改良した成長促進用の魔法を使う。もちろん肥料を混ぜた水をかけながらするのも忘れない。わずか数分で周りの期と同じくらいの大きさになった。

「頭に気を付けて降りて下さい」

そして住人のほうはチヌークを使って輸送した。
終わった。一時間…いや、30分もかからなかった。
そしたらあとはヘリでロウさんと共に王都に行くだけ。
まあここから王都までが遠いんだけども。

「じゃああとは同盟の締結と連合の加盟ですね。
いったん王城に行くので次はこっちのヘリに乗って下さい」

とまあこんな感じで、王都についてからもあっさりと同盟の締結とかのめんどくさいことも終わり。
外交を俺に丸投げするというめんどくさいことも終わり。
各国代表同士の顔合わせも終わり、夏休みも終わった…

『夏休みも終わった』

夏休みは終わったんだよチクショウ! 外交とかいろいろ…とにかく夏休み全部つぶされたんだよチクショウ!
夏休みは何のためにあったのか…とにかく学校は明後日から。もう隊のみんなは寮生活に戻っている。
とりわけ最後は忙しかった。銃火器の搬入やら格納庫の整備やらをしなければいけなかったからだ。
対ドラゴン戦が夏休み中何回かあったため、それに使用したSM-6の補充やらスライムに航空管制を教えたりとか留守を任せるためにいろいろしたりとかしてた。ちなみにスライムは銃を使えるし自分の体を変形させても物を打ち出すこともできる。スライムさんマジ有能。

そして重大ニュース。
なんと新学期早々、具体的には新学期に入って二日目。野外訓練がある。しかも実践。形式ではなくガチの。森で三日だったか。もちろん野営。ちなみにその森はヘリャルの出現した混沌の森。
近いから楽でいいや、ということでここになったらしい。
ちなみにヘリャルが出たから危険じゃないのか、と聞いたら、冒険者が何度も探索を行って安全と判断した、とのこと。まあなんかあればジン君よろしくらしい。
何ともまあ他人任せなことで。
まあ今のところ以上は起こっていないので大丈夫だろう。
フラグじゃないぞ。

戦争やって大侵攻防いで外交官やって、さらに加えて実技訓練なんて言うめんどくさいイベントまで。
ふざけんなばか野郎と言って国王に直談判をしたいところだがそれでもやらなければならないことだろう。
どこで休めばいい。この働いた時間と休日が全然釣り合ってない現状。まあそこまで疲れてないんだけど、精神的なものってあると思う。
このストレスは混沌の森の魔物にぶつけよう。虐殺? 関係ない。疲労がストレスに変わっている? 関係ない。疲れているならなぜ暴れる? ストレス発散のため。
とにかく。これが終わったらしばらく休みをとる。絶対に休む。町ひとつ滅んでも、森ひとつ消し飛ばしてでも休む。これは確定事項だ。










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