死んだら神になりました

叉龍

75-第3部隊 初日

-第三部隊 初日-

第三部隊は第一、第二部隊とは違い森の中心部を進んでいた。

『こちらドラッヘ31。HQ、応答願う』

「こちらHQ。何があった?」

『スケルトンだ…オークキングの…』

スケルトンが発生する条件は白骨が魔力濃度が高い空間内に放置されているとアンデッド化してスケルトンになる。なぜ動くかはわかってはいないが、まあそこはファンタジー。魂とかがそこらに浮遊しているんだろう。スケルトンは魔力で操った人間の作るスケルトンもある。生物の形を模れる骨さえあればいいので、ゴブリンの頭部以外が集まった巨大な骨の塊のスケルトンなんてことも多々ある。
この媒体が白骨化していない死体はゾンビに分類される。そしてスケルトンやらゾンビやらは魔法で操ることもできて、それを扱う魔法使いはネクロマンサーと呼ばれる立派な職業の一つだ。
ネクロマンサーは普通の魔物使いたちよりは強い。その理由はゾンビ、スケルトンには『死』というものがない。たとえ腕をつぶされ引きちぎられようとゾンビ、スケルトンは動き続ける。生物の形を模れないほど破損したり、骨がどこかバラバラにされたりすると動けなくなる。つまり刺突、斬撃の武器よりも打撃ぶきの方が有利なのだ。しかし討伐方法はもう一つある。核を壊すことだ。魔力の供給源となる核は必ず存在する。よくあるパターンとしては心臓に代わって配置されていることが多い。まれに骨に魔力をまとっていたりはするが。操られているものならば術者を倒すことでもすべて停止させられる。
そんな感じで普通の魔物よりアンデッド化した魔物の方が強い。
つまり言えば、オークキングのスケルトンは最悪ということだ。追い打ちをかけるように言えばここは最前線と呼ばれた森。当然素の魔物は強い。ダメ押しとばかりにアンデットは魔力濃度が高ければ高いほど強くなる。当然ここはとても濃い。
そう、マジで戦いたくない相手なのだ。

「マジか…了解した。敵は一体か?」

『確認した限りでは一体だ』

「HQ了解。…討伐だ。銃撃の効果を確認する」

『本気か?』

「ああ。核は確認できるか?」

『確認した。なるほど。でもこいつで砕けるか?』

「安心しろ。もし無理だったらこっちにはスコップがある」

そう。スコップは万能なのだ。掘ってよし、斬ってよし、殴ってよし、刺してよし。
本当にいろいろできるものなのだ。
しかもこのスコップは効果の魔法をかけて骨を粉々に砕くこともできる。
神剣や魔剣には劣るがそこらの剣には負けないだろう。

「座標おくれ。すぐに向かう」

『了解。周波数40で送る』

数分後、すべての部隊がオークキングスケルトン討伐の配置についた。

『こちらアードラ31! HQ応答せよ!』

「こちらHQ。どうした?」

いざ攻撃開始、というところで別の隊から通信が入った。
かなり切迫している。

『敵スケルトン集団を発見! オークロードと思われるものが3! オークスケルトン複数!』

おそらくはオークキングが生きていたころの群れ。
オークキングだっただけあってかなり大規模だ。

「なっ…距離は!」

『およそ2000!』

「さきにこっちをかたずける! パンター隊はアードラ隊と陣地構築を済ませろ!
他の隊は核を狙え! 誘導射撃用意!」

誘導射撃は名前の通り弾を敵に誘導できる。追尾のようなものだ。
銃に魔法陣が刻まれていて、誘導、爆裂、貫徹の三種類が現在用意されている。
通常射撃はスコープだが、魔法陣を起動するとそれぞれ特殊な照準装置が起動する。
空中にデータ画面のようなものと魔法陣が起動する。空中投映のような感じだ。
思考操作式で、たとえば威力をあげたいと思うだけでパーセント表示と威力が表示される。
それに加えて、たとえば誘導式ならばロックオンシステムのようなものも起動して、ゲームのようにロックオン操作ができる。当然、思考操作式になっている。しかし相当の技量と魔力量が必要で、とても効果になってしまうので、基本的には航空歩兵専用となっている。こんなものを扱えるこの連隊と飛行中隊がおかしいのだ。そもそも飛行中隊に近接戦闘能力が必要かという疑問も生まれる。

「誘導射撃、撃て!」

複数のは少しかわった発砲音とともにオークキングスケルトンの核が壊れ、それによって組み立てられていた体も崩れる。

「オークキングスケルトンの討伐を確認!」

「各隊スケルトン集団からの攻撃に備えろ!」

『こちらアードラ31! 陣地構築完了! 敵との距離およそ1200!』

「HQ了解。500でMGの通常弾にて射撃開始。こちらは誘導系と爆裂系で攻撃を加える」

爆裂系は面制圧に便利だ。爆発のタイミングを設定できるので着弾と同時に爆発させる榴弾風にして対地攻撃や、近接信管をつけたように接近して爆発させたり、信号弾のように時限式、さらに何時何分というように時間指定もできる。

「ドラッヘ隊はオークロード三体を誘導射撃で撃破しろ!
残りはオークスケルトンの制圧だ!」

『敵との距離500!』

「撃ち方始め!」

同時にオークロードスケルトンが崩れる。残った集団に対してはMGによる制圧射撃と近接信管付きの銃弾により粉々に粉砕された




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