死んだら神になりました

叉龍

73-防衛

「撤退! 山だ! 見晴らしのいいところへ行け!」

「目標、距離1000!」

「急げ! シュトルヒ隊!
先行して陣地を構築! ドラッへ隊! 遊撃だ! 行くぞ! 弾は節約! ダメージを与えて離脱を繰り返す!」

「了解!」

遊撃によって俺達は足止めと偵察をする。
シュトルヒ隊の4人は簡易的な陣地、穴を掘って蛸壺のような塹壕のようなのを作ったり、足止めのトラップを準備したりする。
一体一体仕留めていたら時間がかかるため、足などを攻撃して行動不能にさせる。あらかた片付いた後に銃剣やスコップなどでトドメを刺す。こうすれば弾の節約にもなる。

「今度工兵科を作るか。工兵隊の技術は一朝一夕じゃないから時間がかかるか」

そんなことを考えながら現場に急行する

「先にここに単純な落とし穴と魔法を仕掛ける!
2人は警戒を!」

仕掛けるのは落とし穴と魔法トラップ。
落とし穴はちゃんと下に棘を生やして、魔法トラップは普通は魔法陣を描いて触れたら発動する地雷のようなものだが、俺は魔力でレーダーと爆発系の魔法を合わせた機雷のようなものを設置する。

「空中機雷か。一応は地面に設地していないから空中設置型でいいよな」

そんなことを考えつつも設置完了。防衛の実戦訓練をさせるため全滅はさせないように気を付ける。

「設置完了! 撤退するぞ!」

遊撃は機雷設置までの時間稼ぎ。撤退の支援をする。

「横からも来てるぞ!」

別の群れらしきゴブリンが側面からとびかかっていた。
しかし銃にはかなわない。どこからかMGの制圧射撃。やはりMGを持ってきて正解だった。

「側面をたたく! もう少しで陣地に到達する、持ちこたえろ!
行くぞ!」

次は側面の遊撃。普通の撤退戦ならもっと早いのだろうが今回は食料がある。
食べ物の恨みは――まだ何もされていないな。まあ食料は死活問題だ。
これだけは死守しなければならない。死んだら意味はないけど。

「突喊!」

「「Ypaaaaaaaa!」」

銃の最終攻撃手段、銃剣突撃。まあ最終というわけでもないけど。
突撃といったらやはりロシア語と思ったらマジでやりやがった。
これってこっちでも普通にあるんかな?
まあさすがは現代でも使われる近接攻撃。
全力で突っ込んだら敵がぶっ飛んでいきました。
え? それはステータスのせいだって? …気にするな

「離脱!」

突き刺し(消し飛ばし)離脱を繰り返し時間を稼ぐ。

「シュトルヒ隊だ! 陣地の構築は!?」

「完了している! 中央の穴に食料を!」

「分かった! 飛ばすぞ!」

中央の穴とやらを目視。
ここで確認を1つ。8体の普通のオークは1人で担いで走っている。ああ、人間がオークを1人で担げるかというのは気にしないでくれ。俺も驚いている。
そしてハイオークは2人で担いでいる。
それがいきなり飛んで行ったのだ。
マジで、いきなり、ドカンと。人間大砲?
オーク大砲か? とにかくいきなり飛んで行ったのだ。多分担いでるやつが全力で飛んだんだろうなー。爆発もあったから魔法も併用したな。こいつらいつか機甲なしで空飛ぶぞ。

「あれ? お前ら全員こんなことできるの?」

「え? 知らなかったのか?」

どうやら大体のコツは長距離飛行訓練でとらえたらしい。ある程度は飛んでいられるらしい。
マジでそのうち機甲いらなくなる。

「総員魔法解禁! 陣地まで飛べ!」

まあ別に魔法封鎖していたわけではないが号令を出す。
途端、爆発と吹っ飛ぶ物体。あーやっぱそれなんだな。
おそらくオークごと吹っ飛んだのと同じ原理。
俺も置いて行かれたらたまらないので拠点まで飛ぶ。

「MG射撃用意!」

陣地に入ってすぐにMGの射撃準備をさせる。今は3人1組で人組にMGが一丁あるからMG手のカバーをあとの2人がする形になっている。

「十分に引きつけろ!」

射程はおよそ800m。しかしある程度の精度は魔法とか使って上げてあるけど一応50mで撃たせることにする。実際のMG3はどうかは知らないが。

「150m!」

50mに設定した理由はもうひとつあって、
回収が楽なのだ。

「100m!」

死体を放置する訳には行かない。邪魔だし視界が悪くなるし死んだふりをした敵が接近していたら危険だからだ。

「50m! 撃ち方はじめ!」

もっとも、1150発/分×15の弾幕の中生き残れるものはいないと思うが。

「撃ち方やめ!」

2,3分ほど打ち続けた。見た限りでは生きている気配はない。

「総員着剣! とどめを刺して回収しろ!」

ゴブリンは生命力が高い。地球でいちばん近いと言えばゴキブリだろうか。あれよりは下だが相当な生命力だ。繁殖能力も高いし学習もする。下手をすれば猿よりも人間に近いかもしれない。生命力を含めたら人間を凌駕することもあるだろう。
というわけで二人一組で剣を急所に突き刺ししっかりと死亡確認をする。あとは集めて焼却処分。
魔石の類は弾の材料というかそれを媒体にして弾にすることができるから回収して集める。

「敵発見! ゴブリンとオークの混成です!」

敵の襲来。回収と襲撃がこの後連続して起こるということはまだ知る由もなかった。




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