死んだら神になりました

叉龍

閑話-NW2 1

-トータス王国-

「国王陛下!  つい先程…最後の街が陥落したとの報が…」

「そうか…これで我が国が残すのはここだけか…」

小国連合が堕ちてわずか二週間後。
カトレアはトータス王国の首都以外の都市を全て陥落させた。

「緊急!  全方位より皇軍兵が接近!完全に囲まれています!」

「くっ、もう来たのか!  投石用意!
絶対に近寄せるな!」

大砲はない代わりにこの大陸は投石器を使用している。完全に時代遅れだ。
皇国が広域レーザーと称する、大戦後魔導兵器と呼ばれるものは近代兵器の火薬や弾の部分を魔法に置きかえただけで、地球での理を外れる魔法ならばレールガンなんかが出てきてもおかしくないほどだ。

「敵!  投石射程圏外にて侵攻停止!」

「なんだと!?  くそっ!  こちらの消耗を狙っているのか?」

-カトレア皇国-

「侵攻状況は?」

「はっ、各軍、関門の駐屯軍以外は敵の王都に到達。包囲網を形成したところで敵は投石器を用意。現在は停滞しています。計画通りです。陛下、広域レーザーの用意も整っております」

「予定通りに出力を絞れ。王族は皆公開処刑だ」

「はっ、全てが順調でありますな、陛下」

王族を全て公開処刑にする。
それは敵国民の蜂起、王国再建を目指す者達の士気を大幅に下げ、且つ自軍の士気を圧倒的に上げる。

「これで北の大地は我がモノか…呆気ないものだな」

「いえ、陛下。技術格差を考えれば当然のことであります」

「それもそうか…これならば魔王にも勝てるだろうな」

「失礼します、陛下、レーザーの用意が整いました」

兵士にしてはひょろひょろとした、参謀にも見えそうにない人物が話に割って入ってきた。

「オルター卿か。貴殿のおかげでこの大陸を支配できそうだ。礼を言う」

話に割って入ってきたこの人物は、オルター=スーヤード他大陸の科学者である。

「いえいえ陛下。こちらにも利益はあるのですよ。あの『契約』忘れないでくださいね?  では私はこれで。数分の後にはあなたが北の大地の王になっているでしょう」

そういって男は笑みを浮かべながら去っていった。

「相変わらず気味の悪い男だ…」

男が部屋を出る間際に放った小さな呟きは、しっかりと男に届いていた。

「お褒めの言葉、ありがとうございます」

男はそういって部屋を出て行った。

-カトレア皇軍 王都包囲部隊司令部-

「皇都本部より入電! 五分後、砲撃を開始するようです!」

カトレア皇軍野外司令部。そこには通信機器と思えるようなものが並んでいた。
カトレア皇国は、すでに通信技術まで開発していた。

「各方面へ伝えろ! 包囲網を広げるんだ!」

カトレアは他に無い『通信』の技術を使って、迅速に行動していく。
そして包囲網を広げたカトレア皇軍が撤退していくと思い、追撃を仕掛けようと外へ王国兵が出た途端、
【ドォォォォン】
激しい衝撃と音、そして閃光。
外に出た兵士は、何が起きたかもわからないうちに消し飛ばされた。

「突撃ィィィ!」

「うおおおお!」

皇国の法撃で脆くなった門に輸送車が突っ込み爆散。
空いた穴に兵士
がなだれ込んでいく。

王都の中は酷いありさまだった。
いきなりの事態で避難できなかった人の死体がそこらじゅうに転がり、多くの家が倒壊していて瓦礫につぶされている人もいた。

「王城は包囲した! おとなしく王族を渡し降伏せよ!」

カトレア皇軍による降伏勧告。

圧倒的不利。いや、敗北いっても差支えのない状況においてい王城には何も反応がない。

「隊長。あれを。」

王城の正面の門が開く。そしてトータス王国の王族が拘束された・・・・・状態で現れた。

「絶対的不利。いや敗北寸前のところで起きるは保身のために走るものの反乱、か…哀れなものだな…」

「トータス王国の王族の方々ですね?」

とらえられている王族がうなずく。

「われらの勝利だ! 勝鬨を上げよ!」

「オォォォォォ!」

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