死んだら神になりました

叉龍

61-終戦

「くそっ!  こっちの耐久切れを狙っているのか!」

敵は数十機の砲を使い絶え間なく打ち続けている。
威力はそこまで高くはないが、連続的にダメージが蓄積されていく。
このままではそのうち壊れてしまう。

『住民を全員城に集めろ!  第1中隊は西!
第2中隊は中央!  第3中隊は北だ!  1人も残すな!』

この皇都は皇城から南側に扇形に開いている。その分皇城から山脈までの距離が近くなっていて、十分な威力の攻撃が来ている。だから住民を皇城に集めることは危険ではあるが、数万人を収容することが可能なのは皇城だけだ

『急げ!  長くは持たない!』

障壁を正面だけに縮小することも可能だが、流れ弾が皇都に当たりかねないため却下。砲台は山脈の頂上にずらーっと並んでいて、その砲撃は皇都を囲った障壁の全面を全て多い尽くしている。
後ろに人間が通れる大きさの穴を開けることは可能だが、衝撃とか流れ弾とかで逃げ切ることは無理だ。
絶望的状況。神である俺でも生身で直撃は相当なダメージを負う。こんな状況は初めてだ。

『おい!  避難状況は!』

『住民は素直に動き始めていますが、荷物やらで道がごった返していて!  なんだ!?  何!?  魔物が出現しました!  くそっ!  住民に化けてやがる!』

『魔物だと!?  住民も狙っているのか!
くそっ!  手段を選ぶな!  何をしても構わん!  とにかく急いで皇城に集めろ!』

「ジン!  輸送車だ!  あれを使えばなんとかなるだろ!?」

「分かった。通信はコウとレリックがやってくれ!  俺はこっちをやる!」

非戦闘員。しかも自国の住民まで巻き添えにしている。魔物なんて出現のしないこの地で!

「おいおい…出力上がってんじゃねえか…」

どんどん威力が上がってくる。この魔力の供給源は何処なんだよ!

「ジン!  何人かが魔力切れを起こしている!」

「魔力切れ!?」

魔力の補給は空気中からだ。その空気中の魔力は元が地下にある。地面の下には魔力の流れがあり、それがこの大陸中に走っている。地下水脈のようなものだ。
そこから常に大気中に放出されている。

「まさか、おい!  魔力の流れを見ろ!  どうなっている!」

「ほとんど流れてねえぞ!  ほとんどあの砲台に吸われている!」

魔力の供給源はそこか!
地下に魔力が無くなり、必然的に空気中からもなくなる。当たり前のことだ。しかしこのままでは…

「空間遮断」

これにより空気も何も障壁内に入らなくなった。空気中の魔力が吸われることもない。

「魔力放出」

障壁ないに俺の魔力を充満させる。
俺の魔力が無限だとしても、集中力的に問題がある。

「ジン!  やべえぞこの魔力の量。これは…」

「ああ」

これは障壁内の事ではないつまり外だ。

「決めに来たか…」

敵のフル出力での攻撃。恐らくこの障壁は持たない。

『総員皇都中に障壁を張れ!  全員で何重にもやるんだ!』

1層目が抜かれても次がある。それがほぼ無限に。

『来るぞ!』

敵のフル出力攻撃。数秒が数時間に感じる。幸い、住民や魔物共は訓練を受けていないため衝撃で気絶中だ

「終わった…のか…後、1枚か…」

敵の攻撃がやんだ。最後に残ったのはコウの張った俺の次に強い障壁だった。

「おいおい嘘だろこれ…次があんのかよ…」

戦いは常に最悪に備えなければならない。
敵はそれを忘れなかったということか…
異世界無双ライフは終了か…大人しく神界で働くか…

変な音がする。プロペラの音?  かなり大きい音だ

なんだ?  みんなが空を見ている

つられて俺も見あげる。

ある小説にこう書いてあった『砲兵隊は、「戦場の神」である』と。
しかし今は俺はこう思う。真の「戦場の神」は戦略爆撃機なのではないかと。

空を見上げると、分厚い雲の壁を突き抜け、百式の編隊が現れた。圧倒的な威圧感。戦場の誰もが見上げていた。
低く大きな音と共に出現した百式に敵の攻撃がやんだ。
敵は恐れ、味方は奮起する。
百式の編隊は爆弾をばらまいて去ってゆく。
激しい揺れと爆音。そして土煙。それが晴れた瞬間に見えたものは、壊滅した敵の砲台郡。
戦略爆撃機の前に地上の者達は無力。
そして俺たちはこの瞬間を見逃さない。

『総員突撃!  第3中隊砲撃開始!』

最大速度で敵地に向かう。
圧倒的火力を持って、1時間としない内に
砲台郡を制圧。
その後、皇妃カーニャ=ベルツェと皇女クーシャ=ベルツェが投降し、NW2第二次北部対戦最大の戦い、皇都決戦が幕を閉じると同時に、カトレア皇国の敗戦でNW2は幕を閉じた。


いやー、もうそろそろ対戦終わりそうですね。このあとは内政に力を入れていこうかな〜
でもまだ少しNW2編が続くので

それでは次回も楽しみに

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コメント

  • カプ猫

    戦闘機Σ(゚Д゚)スゲェ!!

    3
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