死んだら神になりました

叉龍

58-バカタレ

囮部隊デコイ行動開始。総員、隠密行動に移れ」

夕刻、俺達は行動を開始した。
俺の作った魔力の塊であるデコイを完全に人間に似せて行動をさせている。
囮部隊が出た後の砦は人の気配がしない。もちろん本隊はここに隠れているが、敵はそれに気がついていない。その証拠に砦に張っていた敵の隠密部隊は見事に囮に引き付けられている。
囮部隊はゆっくりと前方を警戒しながら進んでいく。途中の砦は小休止程度で済ませる。

「ジン、そろそろだ」

「よし、コウ、レリック。行くぞ」

特戦隊は9人の構成だから3人小隊で行動をしている。この作戦はスピードと隠密性を重視するから、全員空を飛んでいる。当然ジェットなんか使っていたら爆炎でバレるからエアスラスターで飛んでいる。
この作戦中に聞いた話だと地獄のような訓練のおかげで全員がエアスラスターによる長時間飛行が可能らしい。あれ?  輸送機いらんくね?  …今度戦闘用に変えようかな…
いや、空版の空母としても使えるか…
空版の空母だと空母じゃなくて…空中機動兵収容航空機、的な?  いや、長いな…
やっぱ空母か…


とかなんとか考えていたら何事もなく戻ってきた。

「中隊点呼!」

「第一中隊異常なし!」

「第二中隊異常なし!」

「第三中隊異常なし!」

「現在深夜につき、休暇は明日の半日休暇にする!   十分に体を休めるように!  解散」

少しずつこの街も復興しているな。まだ少しだけど。周りには他の騎士団の連中もいる。後続部隊か、さらにその後続かな?

-翌朝-

「さてと、後続の指揮官は誰かな〜」

現在視界が二つに割れている状態で歩いております。片方は今目の前で広がっている光景。もう片方は囮の前にひろがっている光景。とても感覚が狂う。歩きづらい…
ちなみに今囮部隊は第三砦で小休止中だ。
今日の昼頃に第5砦に到着予定だ。

「あのー、ちょっといいですか?」

適当に騎士団の人に話しかける。
後続の指揮官を探すためだ。

「あん?  ガキがこんなところに来るんじ…し、失礼しました!!」

俺は今例の軍服を着ている。
加えて騎士団長の証のバッジも付けている。
つまりは見れば俺が騎士団長であって、更には先遣部隊の黒竜騎士団ということもわかる。普通の騎士とは身分が大違いだ。

「後続部隊の指揮官はどこにいる?」

「はっ!  恐らく、倒壊している屋敷にいるはずです!」

「ありがとう」

俺は倒壊している屋敷に向かった。
いや、屋敷の方向を向いた。

「気のせいだろうか。とても輝いているテントが見える。太陽が出ているのにとても光っているのだが」

「あ、あれが指揮官のいるテントです」

さっきの騎士がそう言った。

「何考えとんだバカタレがコノヤロウ!!
戦争中だぞ!  何自分を誇示しとんだ!」

ついつい叫んでしまった。そしてテントに向かって走…ろうとしたらもう着いた。

「誰だこのテント用意したやつァ!
出てこいやァ!  戦争中だぞ!  何やっとんだ!!」

「てっ、敵襲!?」

「さっさと出てこいやァ!」

そう言ってテントをむしり取る。

「きっ、貴様!  この俺に対して不敬だぞ!
どこの所属だ!」

若いお兄さん系の人と叔父さん系の人が出てきた

「アア!?  俺が敵だったらとっくに死んでるぞ!! 見張りもつけずに何が不敬だ!!  それになんだこのテントは!  こんなんいい的だぞ!!」

「近衛兵はどこだ!!  何をしておる!!」

「おい、司令はどこだ」

「不敬だぞ!  このわしに対して!!」

「てめえが後続部隊の指揮官だァ!?
寝惚けとんじゃねえぞ!?
見張りもつけず!  こんな目立つテントなんて使いやがって!」

「騎士団長!!  早うしろ!!」

「はっ、申し訳…しっ、失礼しましたァ!
しかし、何故あなたがここに?  
何か異常が?」

「…誰?」

「は、失礼しました。2次部隊、翡翠ひすい騎士団の団長をしております。
ファーリー=イグエストと申します。
恐らく、この者らでは話にならないでしょうから、こちらで伺います」

翡翠騎士団長…

「ああ、例の」

「何をしておるイグエスト!  さっさと捕えんかァ!」

「…どうします?  このバカを不敬罪で処罰しますか?」

「そうだな。まあ、まずは国に強制送還だな」

「はっ、おい!このふたりを連れて行け!」

「な、何故だ貴様!  俺は勇者の末裔だぞ!」

勇者の…末裔だ?

「ほう。で?  名前は?」

「この俺を知らんのか!  由緒正しきジーザス家のオルクスだ!」

はい見事な大嘘ありがとうございますー

「へぇ、オルクス=ジーザスねぇ…」

「わかったら跪け!そうすれば許してやらんことも」

「ジーザス家ならあの技を使えるんだよな」

「あの技?  ああ、あの技な…もちろんだ!
今この場で貴様に味合わせてやろう!
はぁぁぁ!首狩り!」

「ハイアウトォォォ!   首狩りがジーザス家の技とか…何考えとんの?  そんなん使ってたら普通にヘリャルなんか倒せるって」

「な!  事実倒しただろう!」

「へぇ、いつ?」

「つい最近の事件だろ!  学生の訓練中に!」

「残念ながらそれ、俺の技だから。
ジーザス家の技はな、これだ」

そう言ってやつの目に剣先を近づける。もちろん寸止め

「オルクスさんは俺の騎士団の第二中隊隊長だ。てめえ何かが名乗っていい名前じゃない。連れて行け!」

「はっ!」

はぁ、なんでこんなやつが…




今まで第一部隊とか言っていたけど
部隊→中隊でした。今まで盛大に間違えていました…

それでは次回も楽しみに




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