死んだら神になりました

叉龍

43-爆発

「魔法付与、冷気」

魔法を付与した剣でゴブリンエンペラーを斬ったら、奴が固まった。
氷に閉ざされているのではなく、ゴプリンエンペラーそのものが固まったのだ。

俺はゴブリンの首を狙い、正確に切り裂いた。
そしてその首が宙を舞う。はずだった。
しかし、実際には首がつながっていて、俺の刀が、ただすり抜けたように見える。

これが冷気。刀に付与された冷気が、首に入り込みと同時に、体の中からすごい勢いで凍っていく。それは頭も同様で、瞬時に凍っていくため、頭と体が氷で繋げられる。
外見上傷一つない死体の完成だ。

そして周りを見渡すと、今まで集団で戦っていたゴブリンロード達がだんだんバラバラになってきていた。
やはりこいつが指揮官だったか。

「ゴブリンの指揮系統は崩れた!特戦隊は包囲を抜けB地点にて再結集!1、2中隊は前線を押し上げてくれ!」

上から突風が吹き下げてきた。
見上げると頭上に2機のトランスポーターがいた。機体番号は301、4、5となっていた。
302、3はA地点で第一中隊の援護をしていた。

301について行くと、俺の『検索』に魔物の群れが引っかかった。位置はちょうど進行方向。
また戦闘か。
そう思った途端、トランスポーターとは別の影が映った。
それはトランスポーターより早く移動していた。

「ゼロだ…あいつ、作りやがったな…」

そう。それは戦闘機だった。ベースはゼロで、色々と改造しているようだ。

ゼロの腹部が割れて、何かが飛び出てきた。

それは卵型だった。うん。何かは予想できるが、ゼロには無いはずだ…

ああ、落ちていく…

【ドォォォォォン】

爆発音が響いた。的確に針路上の魔物を吹っ飛ばしていた。

戦闘機から手を伸ばし、合図をしているのが見えた。

『俺についてこい』

ってとこか?

「進路変更無し!ササイが全部開く!このまま突っ走れ!」

「おう!」

走ること1分。進路に群れはなく、たまーに側面から敵が飛び出してきたが、バラバラに突っ込んでくるので簡単に排除できた。
さらに、進路上の木も爆撃で吹っ飛んでいるため、全員ジェットを使って高速で飛んでいる。

「ガアアアアアア!」

「いたぞ!あいつが目標だ!突撃!」

みんなが出力をあげ、一気に近づいて行く。

「ガアアアアアア!」

やつが木を投げてきた。

「正面回避!」

全員が一気に出力をあげてロールをかけて避けた。
特戦隊は万能部隊だ。なんでもできてしまう。

例えば、今目の前で行われているみたいに、静止、行動を繰り返したり、綺麗な編隊を組んだり、某巨人アニメのように行動することも出来る。むしろ基本形がそれだ。

推進力増強装置アフターバーナー点火!滑空に移る!ワイヤーアンカー戦闘用意!」

「前方!大型の岩!」

「『ファイアーランス』!」

俺は岩をファイアーランスで砕いた。

「散開!1班は正面!2班右!3班左!」

またロールをしながら3班に分かれた。
しかし、今回はワイヤーアンカーを射出し、オーガ亜種に突き刺し弧を描きながらだった。

俺たち1班は楔型の突撃隊形を取り突っ込んだ。全員剣は鞘にしまっている。
黒竜騎士団は、全員が抜刀術を使うことが出来るようにしている。そして特戦隊はやはり優秀だ。

「一撃で決めるぞ!突撃!」

9人のジェットが一斉に火を噴いた。

第2、3小隊の斬撃が腕、脇腹、足を捉え、
そこに俺達第1小隊が横っ腹を抉り、俺が二刀を振り、袈裟懸けした。

「ガァァァァァ!」

オーガ亜種が白く輝き始めた。
まずい!

「離脱しながら防壁を張れ!急げ!」

オーガ亜種の最後の足掻き、自爆。
これはまじやばい。自分の持っている魔力を全て一点に集中させ、絶命して制御されていた魔力が一気に放出され爆発する。

【ドォォォォォン】

今ので500メートル位は抉った。

「全員無事か!?」

そこは流石エリート部隊。
うまく流れを掴み取って体制を維持した。

「大丈夫だ!」

「よし、ところで今の爆発で敵がだいぶ集まっている。そしてこっちの装備はボロボロだ。
というわけで…撤退!ジェットでトランスポー
ターに飛び乗れ!」

「てったぁぁぁぁぁい!」

全員が飛び乗った。
そして結構揺れた。これ落ちないよね!?と不安になるほどに。

そしてこの後、第1、2中隊の撤退も完了し、訓練を終えた。

死亡判定のものは転移でトレーニングルームへ流されるが、一人もいなかった…
優秀だな…

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