僕達は《神に戦い》を挑む。
第六話 魔法vs銃
正面から見ると直径十五センチ程の一直線の光が相手目掛けて飛んでいく。
敵のリーダーはそれをかわし、返しの銃弾をスス目掛けてお見舞いする。
俺は弾をかわすが、相手は十二発もの弾で俺を追う。それを俺はダッシュで駆け抜け、逃れる。
俺は次はかわされないように一直線の攻撃ではなく、横一線の攻撃を仕掛ける。
「カッターウィンド。」
横一線の風の刃を相手はジャンプでかわし、俺の頭上まで飛び、二つの銃口を俺に向ける。
「二適性か!」
「パワーウィンド!」
俺目掛けて飛んできた弾を突風で防ぎ、更にそのまま宙にいる相手を天井に叩きつける。
「三適性だよ!ファイアボール。」
火の玉をすかさず叩き込む。しかし相手は天井を蹴りかわす。火の玉は天井に穴を開けて朽ちた。
適性とは術者の使える魔法の属性の数だ。これが多ければ多い程、技の幅が効く。
「三適性か。属性の半分。なかなか手強いな。お前名前は?」
「中洲ハクト。良くも悪くも普通の市民だよ。」
「俺は神崎マヒロ。そこで戦ってる悪党三人の親玉だ。」
二人の男は微笑し、距離を縮める。
千葉はかなりの苦戦を強いていた。何故なら、武器のない身で戦場に挑んだからだ。
一応、武器なしでも戦えるよう修行を詰んだりしたが、実戦では感覚が全く違い防戦一方だった。
「行かせないわよ!」
向こう側に敵を行かせないようにするのが精一杯で三人を相手するのは、流石に厳しかったとしか言いようがない。
三人はコンビネーションがとても良く、必ず誰かは背後に回るよう立ち回り、上段、下段、背中を攻撃してくるので防ぐのも楽ではない。
「くっ!しっ、つっ、こい!」
私は足元を狙ってきた木刀持ちの男を足で蹴飛ばし、背後のバット持ちの男の腹に肘をぶち込む。そのまま半回転し、顔を狙ってきてるメリケンサックの男を、腰まであるポニーテールで視界を遮り、更に半回転し顔面目掛けて拳が飛ぶ。
全員一度スタンを取ったところで三人から距離を置く。汗が床に落ちる。呼吸が荒い。
「このままじゃ、ジリ貧ね。」
敵三人は立ち上がり距離を縮める。
向こう側キツそうだな。と視線を千葉に送り、思う。このままじゃ俺がこいつを倒す前に向こうがやられて、三人がこっちに来て、モモ及び刀奪還作戦は失敗に終わってしまう。
「余所見なんて余裕だな。」
「っつ!フォトンシャワー!」
とっさに光の雨を降らせて、相手を後ろに下がらせ距離をとる。
「強敵相手に出し惜しみなんかしてられねぇ。」
「え?」
「スキル発動。」
アジトの中の所々にあった拳銃はいきなり宙に浮かび相手の周囲に集まった。
「俺のスキル。十丁拳銃。十丁の拳銃を操る事が出来るスキルだ。」
「二丁で手こずってんのにその五倍かよ......。」
ジャキン。という音が一斉に鳴り、銃口がこちらに向けられた。
「嘘だろ......?ちょっと無理だ。これ。」
俺は悲鳴を上げながら敵の背中を見せ飛び交う銃弾を何とかかわしながら、コンテナに隠れた。
「向こうはジリ貧。こっちは敵に力及ばず。まずい戦況だなこりゃ。」
俺はコンテナから顔を出し敵の位置を確認する。......が、敵の姿はどこにもない。
「一体どこに?」
「上だよ。」
上を見るとコンテナの上に立ち十丁の拳銃の銃口をこちらに向けている。
再び悲鳴を上げ、逃げる。
「逃がすか!」
俺を浮いていた八丁の拳銃が追尾し、発砲する。
「くっ!ファイアウォール!」
火の壁でなんとか防ぎ、近くのコンテナに身を隠す。今度は見失わないように視線を外さない。
「どうにかして、勝ち筋を見つけ出さなきゃな。......ん?」
相手は弾を補充する為、リロードしている。
「浮いてる銃の弾を抜いて、使用してない弾を上に投げて浮遊させ、リロードするのか。全部動きは同時......。あ!」
俺は不敵な笑みを浮かべた。
「これは使えるな。問題は俺のスピードか。大丈夫。間に合うはずだ。」
俺はコンテナから出て相手向かって走り出した。
相手は十丁の拳銃を構え、発砲する。
全て撃ってくる方向が違う弾を突風で飛ばせない。
「ファイアウォール!」
火の壁で防ぐ。リボルバー式の弾は一丁に六つ弾が入る。つまり、残り五十弾。
相手は俺を蜂の巣にするとばかりに弾を撃ち込んでくる。もう何発撃ったかは確認しきれてないがファイアウォールで徐々に近づく。
相手はリロードをし始めた。
「今だ!」
一気に駆け寄り零距離まで近づく
「甘い!」
相手は二丁の拳銃をこちらに向けるどうやらまだ弾が入っていたようだ。
零距離まで近づいたのが裏目に出た。この距離防げない。
だが俺は銃口の方向から弾の軌道を読み、かわした。
「何!?」
俺は右手を伸ばし、魔法を唱える時に光る姉手作りのネックレスを煌めかせた。......が、右手の拳銃を手から離し、俺の右手の肘の内側を弾いた。
撃つんじゃなく、拳銃を弾として使う機転の利いた戦法。
「甘いな。フラッシュ!」
「うっ!」
俺の放つ魔法は元々攻撃魔法じゃなかった。俺の目的は相手の目くらまし。
手の平を相手に見せ、手の平を光らせる。相手が目くらましに怯んだ所で、すかさず背後に回り、────刀を奪い取る。
「ミルフィ!受け取れ!」
女は何事かとこちらを向き、状況を理解し苦笑した。
「背後から魔法をぶち込んでやれば倒せたのに、私の無事を優先するなんてバカな人ね。」
少女は刀を受け取り、抜刀した。
敵のリーダーはそれをかわし、返しの銃弾をスス目掛けてお見舞いする。
俺は弾をかわすが、相手は十二発もの弾で俺を追う。それを俺はダッシュで駆け抜け、逃れる。
俺は次はかわされないように一直線の攻撃ではなく、横一線の攻撃を仕掛ける。
「カッターウィンド。」
横一線の風の刃を相手はジャンプでかわし、俺の頭上まで飛び、二つの銃口を俺に向ける。
「二適性か!」
「パワーウィンド!」
俺目掛けて飛んできた弾を突風で防ぎ、更にそのまま宙にいる相手を天井に叩きつける。
「三適性だよ!ファイアボール。」
火の玉をすかさず叩き込む。しかし相手は天井を蹴りかわす。火の玉は天井に穴を開けて朽ちた。
適性とは術者の使える魔法の属性の数だ。これが多ければ多い程、技の幅が効く。
「三適性か。属性の半分。なかなか手強いな。お前名前は?」
「中洲ハクト。良くも悪くも普通の市民だよ。」
「俺は神崎マヒロ。そこで戦ってる悪党三人の親玉だ。」
二人の男は微笑し、距離を縮める。
千葉はかなりの苦戦を強いていた。何故なら、武器のない身で戦場に挑んだからだ。
一応、武器なしでも戦えるよう修行を詰んだりしたが、実戦では感覚が全く違い防戦一方だった。
「行かせないわよ!」
向こう側に敵を行かせないようにするのが精一杯で三人を相手するのは、流石に厳しかったとしか言いようがない。
三人はコンビネーションがとても良く、必ず誰かは背後に回るよう立ち回り、上段、下段、背中を攻撃してくるので防ぐのも楽ではない。
「くっ!しっ、つっ、こい!」
私は足元を狙ってきた木刀持ちの男を足で蹴飛ばし、背後のバット持ちの男の腹に肘をぶち込む。そのまま半回転し、顔を狙ってきてるメリケンサックの男を、腰まであるポニーテールで視界を遮り、更に半回転し顔面目掛けて拳が飛ぶ。
全員一度スタンを取ったところで三人から距離を置く。汗が床に落ちる。呼吸が荒い。
「このままじゃ、ジリ貧ね。」
敵三人は立ち上がり距離を縮める。
向こう側キツそうだな。と視線を千葉に送り、思う。このままじゃ俺がこいつを倒す前に向こうがやられて、三人がこっちに来て、モモ及び刀奪還作戦は失敗に終わってしまう。
「余所見なんて余裕だな。」
「っつ!フォトンシャワー!」
とっさに光の雨を降らせて、相手を後ろに下がらせ距離をとる。
「強敵相手に出し惜しみなんかしてられねぇ。」
「え?」
「スキル発動。」
アジトの中の所々にあった拳銃はいきなり宙に浮かび相手の周囲に集まった。
「俺のスキル。十丁拳銃。十丁の拳銃を操る事が出来るスキルだ。」
「二丁で手こずってんのにその五倍かよ......。」
ジャキン。という音が一斉に鳴り、銃口がこちらに向けられた。
「嘘だろ......?ちょっと無理だ。これ。」
俺は悲鳴を上げながら敵の背中を見せ飛び交う銃弾を何とかかわしながら、コンテナに隠れた。
「向こうはジリ貧。こっちは敵に力及ばず。まずい戦況だなこりゃ。」
俺はコンテナから顔を出し敵の位置を確認する。......が、敵の姿はどこにもない。
「一体どこに?」
「上だよ。」
上を見るとコンテナの上に立ち十丁の拳銃の銃口をこちらに向けている。
再び悲鳴を上げ、逃げる。
「逃がすか!」
俺を浮いていた八丁の拳銃が追尾し、発砲する。
「くっ!ファイアウォール!」
火の壁でなんとか防ぎ、近くのコンテナに身を隠す。今度は見失わないように視線を外さない。
「どうにかして、勝ち筋を見つけ出さなきゃな。......ん?」
相手は弾を補充する為、リロードしている。
「浮いてる銃の弾を抜いて、使用してない弾を上に投げて浮遊させ、リロードするのか。全部動きは同時......。あ!」
俺は不敵な笑みを浮かべた。
「これは使えるな。問題は俺のスピードか。大丈夫。間に合うはずだ。」
俺はコンテナから出て相手向かって走り出した。
相手は十丁の拳銃を構え、発砲する。
全て撃ってくる方向が違う弾を突風で飛ばせない。
「ファイアウォール!」
火の壁で防ぐ。リボルバー式の弾は一丁に六つ弾が入る。つまり、残り五十弾。
相手は俺を蜂の巣にするとばかりに弾を撃ち込んでくる。もう何発撃ったかは確認しきれてないがファイアウォールで徐々に近づく。
相手はリロードをし始めた。
「今だ!」
一気に駆け寄り零距離まで近づく
「甘い!」
相手は二丁の拳銃をこちらに向けるどうやらまだ弾が入っていたようだ。
零距離まで近づいたのが裏目に出た。この距離防げない。
だが俺は銃口の方向から弾の軌道を読み、かわした。
「何!?」
俺は右手を伸ばし、魔法を唱える時に光る姉手作りのネックレスを煌めかせた。......が、右手の拳銃を手から離し、俺の右手の肘の内側を弾いた。
撃つんじゃなく、拳銃を弾として使う機転の利いた戦法。
「甘いな。フラッシュ!」
「うっ!」
俺の放つ魔法は元々攻撃魔法じゃなかった。俺の目的は相手の目くらまし。
手の平を相手に見せ、手の平を光らせる。相手が目くらましに怯んだ所で、すかさず背後に回り、────刀を奪い取る。
「ミルフィ!受け取れ!」
女は何事かとこちらを向き、状況を理解し苦笑した。
「背後から魔法をぶち込んでやれば倒せたのに、私の無事を優先するなんてバカな人ね。」
少女は刀を受け取り、抜刀した。
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