異世界召喚されたら学園通いながら冒険者稼業(仮)
第7話 テンプレに注意!?
陽の明かりが差し、まだ完全に開ききっていない目を擦っていると
「おはよう、クウヤ。」
艶っぽい声と聞き慣れない呼び名で目を覚ました。
「おはよう、急に”君”がついてないから少し驚いたよ。」
「クウヤにだけ呼び名を変えさせて、自分は変えないなんて事はしないわよ。」
名前を呼ばれて何気ない会話をしているだけなのにいつもと違った雰囲気になる。慣れない環境で身近に感じられる人がいる事の安心感、昨夜ミコトに言われた距離の大切さを実感する。
「朝ごはんなんだけど‥。キッチンにコンロもなければ食材もなくて‥‥。」
「ありがとう。今日は元々外食をしながらギルドに足を運ぶ予定だったから気にしないで。」
ギルドは俺が読んでいたライトノベルでも情報が集まる場所として定番だ、必要であればバチスの言っていた”身分証”を発行する事もできる。
「ミコトは外食したら自由にしていたらいい、昨日の事もあるからギルドへは俺一人で行ってくるよ。」
「クウヤが行くなら私もギルドに行く。」
困った‥。押しの強いミコトの事だ、ここで説得しようとしても押し切られるのだろう。一人色々考えていると
「クウヤの邪魔はしないから、ダメ?」
ミコトが俺の左手に両手を添えて上目遣いでお願いしてくる、これが意識的な行動なら相当なタマだろう。
「オッケーだ。だが一つ訂正しておくとミコトが邪魔なんて思ってないから。」
「うん、ありがとう。じゃあさっそくご飯食べに行きましょう!」
やれやれ、元の世界にいた頃の大人っぽい印象から見た目同様幼くなった気がするな。
◇
近くのお店で食事も終え、ギルドの前に着くと見知った顔がいた。
「クーヤ、昨日はどこで過ごしたんだ?」
バチス!? あいつ、俺が馬小屋にいなかった事を知っている!しかもギルド前にいるのは偶然か!? お尻にかつてない危機を感じながら言い淀んでいるとミコトが前に出てきた。
「クウヤは私の部屋に泊まったのよ。一緒にいるのを見て察してほしいわね。」
「これはスマナイ。私はク―ヤが気になって、昨日の夜馬小屋へ見に行ったらいなかったから心配していたんだ。まさか一日目でこんな可愛い娘を捕まえているなんて思わなかったぞ。」
単純に良い奴なのか?一瞬そう思ったがすぐに背筋に冷たい汗がしたたる。バチスは昨日同様勃起していたのだ。ヤツが気になったと言った真意は?昨日の夜に馬小屋に行ったのは?俺が馬小屋で寝ていたならヤツは何をしてきたのだ!心の中で最大限の警報を鳴らしながら一時も早く離れようと決心した。
「心配をかけたみたいだな、この通り俺は彼女と一緒に生活する事にしたから問題ない。」
村で初めて会い色々教えて頂いた後で心苦しいが、俺の尻の安全確保が優先だ。
すぐにギルド内に入ろうとバチスを避け通り過ぎてギルドに向かうとギルド内から沢山のやじ馬が見ていた。ミコトを見て鼻の下を伸ばしている男や俺を嫉妬の目で睨んでいる男、なかには俺とバチスを見比べて息を切らしている男女。もうやだ‥。
それらを無視して受付らしき所へ向かうとモヒカン頭をした男がやってきた。
ドンッ!
そいつはいきなり俺の顔面を思い切り殴ってきた。
「きゃあ!クウヤ!?」
驚いたミコトが声をあげるが、俺は不思議な感覚を覚えていた。不意打ちには驚いたが、殴られた箇所からはたいした痛みはなく。元いた位置から一歩も動いていない。
「大丈夫だよ。」
一言ミコトに伝え、安心してもらうため頭を撫でる。少しは安心してもらえたかな‥。
「兄ちゃん、その女は昨日から俺が予約してたんだよ。横取りはいけないなぁ。」
その言葉を合図に周囲からもゲスイ笑い声が聞こえてくる。その笑い声の主であろうガラ悪い三人が俺を取り囲んだ。しかし、昨晩確認した≪身体能力向上≫の結果と先ほど殴られた経験から一つの結論を出していた俺はいつもより冷静に返答した。
「後から割り込んだ様でスマンな。だが彼女とは合意の上での行為だ。恨むならモテない自分達を恨んでくれ。」
「小僧!? 死ねよ!」
バキッ!?
「え゛っ?」
囲んでいた男の一人が何もない左側を向きながら間抜けな声を発して倒れていく。俺はボクシング風の構えをして残りの二人を見据える。
ドンッ、ゴッ!
残りの二人もそれぞれ左右を向きながら紐が切れた操り人形の様に崩れ落ちる。
「てめぇ、何しやがった!」
初戦闘シーンです。見事にミコトが蚊帳の外にいっていますが、次で戻ってきますので‥。
誤字脱字ありましたら教えてください!
「おはよう、クウヤ。」
艶っぽい声と聞き慣れない呼び名で目を覚ました。
「おはよう、急に”君”がついてないから少し驚いたよ。」
「クウヤにだけ呼び名を変えさせて、自分は変えないなんて事はしないわよ。」
名前を呼ばれて何気ない会話をしているだけなのにいつもと違った雰囲気になる。慣れない環境で身近に感じられる人がいる事の安心感、昨夜ミコトに言われた距離の大切さを実感する。
「朝ごはんなんだけど‥。キッチンにコンロもなければ食材もなくて‥‥。」
「ありがとう。今日は元々外食をしながらギルドに足を運ぶ予定だったから気にしないで。」
ギルドは俺が読んでいたライトノベルでも情報が集まる場所として定番だ、必要であればバチスの言っていた”身分証”を発行する事もできる。
「ミコトは外食したら自由にしていたらいい、昨日の事もあるからギルドへは俺一人で行ってくるよ。」
「クウヤが行くなら私もギルドに行く。」
困った‥。押しの強いミコトの事だ、ここで説得しようとしても押し切られるのだろう。一人色々考えていると
「クウヤの邪魔はしないから、ダメ?」
ミコトが俺の左手に両手を添えて上目遣いでお願いしてくる、これが意識的な行動なら相当なタマだろう。
「オッケーだ。だが一つ訂正しておくとミコトが邪魔なんて思ってないから。」
「うん、ありがとう。じゃあさっそくご飯食べに行きましょう!」
やれやれ、元の世界にいた頃の大人っぽい印象から見た目同様幼くなった気がするな。
◇
近くのお店で食事も終え、ギルドの前に着くと見知った顔がいた。
「クーヤ、昨日はどこで過ごしたんだ?」
バチス!? あいつ、俺が馬小屋にいなかった事を知っている!しかもギルド前にいるのは偶然か!? お尻にかつてない危機を感じながら言い淀んでいるとミコトが前に出てきた。
「クウヤは私の部屋に泊まったのよ。一緒にいるのを見て察してほしいわね。」
「これはスマナイ。私はク―ヤが気になって、昨日の夜馬小屋へ見に行ったらいなかったから心配していたんだ。まさか一日目でこんな可愛い娘を捕まえているなんて思わなかったぞ。」
単純に良い奴なのか?一瞬そう思ったがすぐに背筋に冷たい汗がしたたる。バチスは昨日同様勃起していたのだ。ヤツが気になったと言った真意は?昨日の夜に馬小屋に行ったのは?俺が馬小屋で寝ていたならヤツは何をしてきたのだ!心の中で最大限の警報を鳴らしながら一時も早く離れようと決心した。
「心配をかけたみたいだな、この通り俺は彼女と一緒に生活する事にしたから問題ない。」
村で初めて会い色々教えて頂いた後で心苦しいが、俺の尻の安全確保が優先だ。
すぐにギルド内に入ろうとバチスを避け通り過ぎてギルドに向かうとギルド内から沢山のやじ馬が見ていた。ミコトを見て鼻の下を伸ばしている男や俺を嫉妬の目で睨んでいる男、なかには俺とバチスを見比べて息を切らしている男女。もうやだ‥。
それらを無視して受付らしき所へ向かうとモヒカン頭をした男がやってきた。
ドンッ!
そいつはいきなり俺の顔面を思い切り殴ってきた。
「きゃあ!クウヤ!?」
驚いたミコトが声をあげるが、俺は不思議な感覚を覚えていた。不意打ちには驚いたが、殴られた箇所からはたいした痛みはなく。元いた位置から一歩も動いていない。
「大丈夫だよ。」
一言ミコトに伝え、安心してもらうため頭を撫でる。少しは安心してもらえたかな‥。
「兄ちゃん、その女は昨日から俺が予約してたんだよ。横取りはいけないなぁ。」
その言葉を合図に周囲からもゲスイ笑い声が聞こえてくる。その笑い声の主であろうガラ悪い三人が俺を取り囲んだ。しかし、昨晩確認した≪身体能力向上≫の結果と先ほど殴られた経験から一つの結論を出していた俺はいつもより冷静に返答した。
「後から割り込んだ様でスマンな。だが彼女とは合意の上での行為だ。恨むならモテない自分達を恨んでくれ。」
「小僧!? 死ねよ!」
バキッ!?
「え゛っ?」
囲んでいた男の一人が何もない左側を向きながら間抜けな声を発して倒れていく。俺はボクシング風の構えをして残りの二人を見据える。
ドンッ、ゴッ!
残りの二人もそれぞれ左右を向きながら紐が切れた操り人形の様に崩れ落ちる。
「てめぇ、何しやがった!」
初戦闘シーンです。見事にミコトが蚊帳の外にいっていますが、次で戻ってきますので‥。
誤字脱字ありましたら教えてください!
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