邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第四百九話 弱いからこそ

9章 Grim happy end


さて、残りのスキル……どれも一癖も二癖もあろうものばかりである。

臣民よ、我が声を聴けキングズ・オーダー

このスキル、結果から言えば精神干渉系のスキルであった。

臣民よ、我が声を聴けキングズ・オーダーは、自分の支配下にある存在に対し、自分の命令に服従させやすくする能力。
有り体にいえば弱めの洗脳に近い。
それだけならそこまで問題はないのだが、この能力、厄介な面がふたつある。

一つ目は、「臣民と看做す基準」である。
この臣民の基準、なんと太陽の国の内部に足を踏み入れさえすれば臣民なのだ。
故に、シグレもその効果の対象であると言っていい。
まあ、シグレ自身は元々この体に備わっていた高い精神干渉耐性とここに来てから常時発動していた魔法により事なきを得ている。

二つ目は、なんとこのスキル、証拠が残らないのである。

このスキルの効果は、「信じやすくする」というもの。
絶対的な洗脳でも、絶対服従の奴隷を作る能力ではない。
しかし、それらのスキルには代償が存在する。
もしも対象者が何らかの方法によって洗脳や奴隷化を解除されたなら、必ず精神に支障をきたしてしまうことがある。
あるいは、ある程度の条件をクリアしたりしないと効果が維持されないものや、発動したことを他の人間に感知されてしまうものもある。
しかし、このスキルの効果は、「信じやすくする」だけ。
このとても小さな効果であるからこそ、なんの代償もなく、気づかれることも無く、迅速に、そして証拠を残さずに行使できるのである。
ただ、「信じやすくする」だけ。
しかし、その取るに足らないはずの王という立場を使えば、一瞬にして数万の軍勢を作り出す能力に早変わりする。

しかし、そんな対策を用意していない、というかそもそも王にそんなスキルが存在しているなど夢にも思わない国民は見事に嵌っているようだが、あの杜撰すぎる偽装でもなんとかなるのだ。
これまでも適当なことを言って切り抜けてきたのだろう。
国を統治するにはなんとも便利で使い易いスキルである。

そして、最後のスキル、これこそが、最大の問題であった。


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