邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第三百四十七話 過去回帰

8章 復活儀式


『どゆこと?』
「時間遡行、有り体にいえばタイムトラベルですね」
『なるほど……「過去・・」だからどうしようもないなら、無理矢理にでも「」にするということか……だが、そんなだいそれたことをするためにはどれだけ魔力MPが必要かわかったものじゃあない』
『時の神たる我にも、自由に時を行き来する力はないのだ。なぜなら、「同じ時間に同一人物が存在する」「その時代において存在しない生物がいる」という矛盾が発生してしまうからなのだ。そして、その矛盾を世界は許さない。これまで過去遡行を試み、そして過去へと辿り着いた魔術師達は、皆世界の修正力に消去された。それを解決できなければ言っても無駄死にするだけだ。契約者よ。お主はこの問いに、何もって答えとする?』
「それについては…………これを」
 
そう言うと、シグレは自らの懐から金属でできた薄い板のような何かを取り出した。
どこか奇怪で、通常の人間ならばどことなく忌避してしまうであろうそのフォルムは、ある種の電子回路のようなものが刻まれていた。

『なそれはなんだい?見たところ魔道具マジックアイテムではないようだけど』
「ええ、これはマジックアイテムではありませんよ。これは、高度な科学力によって作成された、ただの電子機器です。魔術的な効果など一切ありませんし、これ一つあれば世界が滅びるとかそんなに危ないものでももちろんありません」
『ただの電子機器?そんなもので世界の修正力を防げるはずがない。血迷ったか、契約者よ』
「いいえ、防げますとも。防げなければおかしいのです。なぜなら、既に過去へと・・・・・・戻ったモノが・・・・・・いるのだから・・・・・・
『…………』
「そう、いるんですよ。既に過去へと戻り、あまつさえ未来にまで知的好奇心の触手を伸ばした種族が」

奇怪なフォルムの機器を手に持ちながら、シグレは話し続ける。

「ある時は恐竜に、ある時は遠い未来に存在する金星の知的生命体に、またある時はメソポタミア文明の執政官に、あらゆる生物の精神と遥かなる時を旅する知の探求者。身体から逸脱した者」

「イスの偉大なる種族。これは、彼らのテクノロジーを使って作られた、タイムトラベルのための機械です」


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