邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第三百十三話 “永劫不朽”

8章 復活儀式


加速した英雄の一撃は、光を増し、まさに空に虹を描きながら飛翔し、そして、光よりも早く、神速の突撃によりシグレの腹を貫いた。

永劫不朽ヴリチノ

星の核に鍛えられ、世界の加護を得た正真正銘の神の剣、バルムンクに与えられた唯一無二の至高の力。

その権能は、永劫の時を経ても、どんな神器と打ち合おうとも壊れず、欠けず、毀れることなどがない。

壊れず、常に武器として最高の切れ味コンディションを保ち続ける。

それだけではない・・・・・・・・

星の剣の真なる力。

それは、“永劫不朽ヴリチノ”の真骨頂。

絶対不変の権能である。

絶対に変化することなどないこの剣は、所有者との共鳴により真価を発揮する。

英雄の全てを注ぎ込むことでようやく発動できる最後の切り札。

剣との一体化である。

神の剣と同化することで永劫不朽、絶対不変の性質をその身に宿し、絶対不変、つまりは、あらゆる攻撃を無効化し、あらゆる現象によって起きる変化を無効化する。

故に、理不尽な神の裁きは永劫不朽の名の元に打ち破られ、ジークフリートの体は元々の重傷以外傷が増えていることは無い。

『オォォオオォォォォォオオオ!!!!』

突撃し、シグレの腹を貫通して遥か後方の蒼穹へと直進し、ジークフリートは雄叫びを上げた。 

その瞬間、身を覆っていた光がゆっくりと粒子となってジークフリートの体から立ち上る。
そして、光の離れた箇所から滂沱のごとく赤黒い血液が溢れ、ジークフリートは崩れ落ちる。
猛烈な虚脱感に襲われながら、血を流しすぎて眩む頭を抑え、バルムンクを支えになんとか立ち上がる。
『勝った……』
シグレの腹は弾け飛び、上半身と下半身が二つに分かれ、無様にも腹におお穴を開けた様はシグレの生存を否定していた。
英雄は勝利したのだ。

『あぁ……作り物のカラダとはいえ、さすがに限界だ』

既に痛覚などないが、体のあまねく全てが悲鳴をあげていることはよくわかる。
休養は必要なのだろう。
そう言いながら、ジークフリートはバルムンクを支えにし、地面に鮮血をまき散らしながら骨を引きずってゆっくりと歩いていく。

『?』

そんな中、大気が揺れた、そんな気がした。


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コメント

  • スライム好きなスライム

    やったか…?レベルのフラグ

    0
  • ノベルバユーザー272057

    勝った… (大きすぎるフラグ)

    1
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