邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第三百八話 残り三発

8章 復活儀式


『アンデッドか、その手はもう知っているとも。俺には効かんよ』

そう言いながらジークフリートは突進をとめずに、再生した龍の鱗を射出することで小型の骨の獣スケルトンビーストを粉々に打ち砕いた。
すぐさま骨の獣スケルトンビーストはその欠片かは再生し、何故か増殖した。

『複製か補填、あるいはそれに類似した権能による擬似的な増殖、それがこのアンデッドの波の真実だ』

「その通りです。」
先程の奥義より鋭く、速いその鬼気迫る突進に貫かれて従魔達シルやフィーが死亡していく中、数万のアンデットがジークフリートへと襲い掛かる。
しかし、ジークフリートは突進の勢いでその全てをはじき飛ばし、シグレに向けて爆走する。
シグレはそれを見て一歩下がり、笑った。

「いやぁ、こういう小手先の技って、強者ほどよく効きますよねぇ」
『かの英雄といえども無視することの出来ない超高火力全方位魔法射撃を乱射した上にそこからさらに小型の骨の獣スケルトンビーストすらも囮にして隠密特化の小型召喚獣に襲わせる。か、言葉でいえば簡単だが、よく思いつくものだ』

その会話と同時に、シグレの近く、一歩引いていなければそのまま剣先に貫かれていただろうほどの超至近距離にジークフリートが倒れ込んだ。

存消蜴ヴォイドリザードが思いのほか役に立ちましたね。創造しておいて良かったです」

背中には何も見えないが、シグレの神眼にはその小柄な体でジークフリートの背中に張り付き、菩提樹の葉の模様に噛み付いている蜥蜴がいた。
そう、シグレは出発前に異業の斑アウトサイド・ウォーブと心器により様々な生物を創造し、召喚できるようにしておいたのである。
今回召喚した存消蜴ヴォイドリザードもその一体で、虚数空間に潜航する事であらゆる感知を無効化する特徴を持っていた。
そして、召喚獣は術者のアイテムとして扱われる。

つまり____

「残りは、三回」

そうしている間にもジークフリートの龍の体からは鱗が射出され続け、体に張り付いていた存消蜴ヴォイドリザードが消し飛んでいく。

「さあ、チキンレースの始まりです」


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