邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
閑話 毀骸の王子 十五頁
閑章 遥か遠く、あの宙の下で。
…………ハハハハハ!破綻している!根本が!救えないほどに!しかし、それに気づかない!なんと愚かなことだろうか!なんと滑稽だろうか!そして、なんと美しいのだろうか!
高笑いとも哄笑ともつかぬ笑い声を上げながら、何かは何も無い空間でひとり先程の話を思い起こす。
ああ、滑稽だ。
まるで曲芸団の曲芸士の様に、王を揶揄する曲芸士のように。
全てを知るものならもとより、知らぬものであっても傍からしっかりと観察すればこの異様には気づいたであろう。
それが悪魔へと向かう時、それは常に最短で悪魔を倒せる手をとる。
それは目的を果たすためならば、体を蝕む呪いですら超克し、それすらも糧として進み続ける。
愚者は止まらない。
その歩みを止めることは許されない。
なぜなら、愚者を待つ少女がいるから。
笑顔で笑う彼女が、その先の未来を待っているから。
だから愚者は止まらない。
皮膚が剥げ、内蔵を垂れ流し、四肢がもげようとその歩みは拒めない。
滅私奉公などという立派なものでは無い。
己の我欲のために己を滅す。
矛盾した摂理。
言うなれば滅私奉己。
自らの我欲、偽善を為すために、その手に持ちうるあらゆるものを捨て去る。
自らの夢を為すために、夢の半ばで自らを殺す。
狂気と破滅と絶望に彩ろられたその歪曲した理念は、本来ならば誰にも知られず、達成されることも無く擦り切れて消え去るものであった。
たしか……『あれは彼女じゃない』だったか。
あぁ、愚かだ。
お前が何を知っている。
人とは、偏見の積み重なりでできている。その最たるものが他人だ。
人が他人を完全に知ることなどできない。
それは破られることの無い不文律。この世界での絶対の法。
お前の知る少女は、結局はお前の空想の産物でしかないのだ。
一人の人間の中で現実をねじ曲げ、作り出された虚像。
それこそが空想。
それは、行き過ぎた我欲。
しかし、娯楽に飢えた者共はそれを見逃さない。
いいだろう。力をくれてやる。
その矛盾し、不可能でしかない望みを為すだけの力を。
だから
もっと、私を楽しませろ。
舌なめずりをしながら、何かは空間に溶けるように消え去った。
えー……Fictionalizerでだべっていたら何故か推理物を書くことになりました。
「俺は異世界でも探偵として生きていく」
よろしくお願いします。
この作品については変わらず毎日更新ですので、ご安心ください。
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
(誤字脱字がありましたら、何話かを明記した上で修正点をコメントしていただければ幸いです)
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ああ、滑稽だ。
まるで曲芸団の曲芸士の様に、王を揶揄する曲芸士のように。
全てを知るものならもとより、知らぬものであっても傍からしっかりと観察すればこの異様には気づいたであろう。
それが悪魔へと向かう時、それは常に最短で悪魔を倒せる手をとる。
それは目的を果たすためならば、体を蝕む呪いですら超克し、それすらも糧として進み続ける。
愚者は止まらない。
その歩みを止めることは許されない。
なぜなら、愚者を待つ少女がいるから。
笑顔で笑う彼女が、その先の未来を待っているから。
だから愚者は止まらない。
皮膚が剥げ、内蔵を垂れ流し、四肢がもげようとその歩みは拒めない。
滅私奉公などという立派なものでは無い。
己の我欲のために己を滅す。
矛盾した摂理。
言うなれば滅私奉己。
自らの我欲、偽善を為すために、その手に持ちうるあらゆるものを捨て去る。
自らの夢を為すために、夢の半ばで自らを殺す。
狂気と破滅と絶望に彩ろられたその歪曲した理念は、本来ならば誰にも知られず、達成されることも無く擦り切れて消え去るものであった。
たしか……『あれは彼女じゃない』だったか。
あぁ、愚かだ。
お前が何を知っている。
人とは、偏見の積み重なりでできている。その最たるものが他人だ。
人が他人を完全に知ることなどできない。
それは破られることの無い不文律。この世界での絶対の法。
お前の知る少女は、結局はお前の空想の産物でしかないのだ。
一人の人間の中で現実をねじ曲げ、作り出された虚像。
それこそが空想。
それは、行き過ぎた我欲。
しかし、娯楽に飢えた者共はそれを見逃さない。
いいだろう。力をくれてやる。
その矛盾し、不可能でしかない望みを為すだけの力を。
だから
もっと、私を楽しませろ。
舌なめずりをしながら、何かは空間に溶けるように消え去った。
えー……Fictionalizerでだべっていたら何故か推理物を書くことになりました。
「俺は異世界でも探偵として生きていく」
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