邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第百九十二話 紹介

7章 あゝ神よ


「では最後、新しい神の紹介です」

そうアマテラスが言い放つと、今までの静寂が嘘のように神々が騒ぎ始める。

「こっからは騒いでOKだ!喧嘩するとダメだけどな!」

「アマテラス様が名簿持っとるじゃろ?あれに新しく神となったものの名前が載っとるんじゃ。そして、名前を呼ばれたら神格やら何やらを紹介していく感じじゃな。ようは自己紹介じゃ」

「なるほど」

「私たちもフォローをしますから、大丈夫ですよ?」

「「グハッ!」」

『セレス の えがお !』
「かみA と かみB は しんでしまった!」
『おお かみたちよ! しんでしまうとは なにごとだ!』
『これはひどいwww』
「ノリノリじゃのうお主」
「あ、聞こえてるんですか」
「聞こうと思えば聞こえるもんじゃよ」

そんなドラゴンなクエストの小ネタはそこまでにするとして、流石に美神の笑顔はえげつないものである。
ちなみに実際のところ神Aと神Bは死んではいないが鼻血を垂れ流して恍惚とした表情で倒れ込んでいる。

(精神干渉系スキルかな?)
そう思えてしまうほどものである。

ちなみに実際に状態異常はない。
え?しっかりと「魅了」されてるじゃないかって?
ああ、あれは最初からそうだったのだよ。
神Aと神Bは所謂セレスの追っかけだったのだ!

『ナ、ナンダッテー(棒)』

さて、そんなコントを繰り広げているうちにも神の紹介は進んでいく。

「次は……ヘルメスさんの所ですね」

アマテラスがそう言うと、青で統一された旅人のような旅装に身を包んだ青年が立ち上がる。

「わかったよ。それでは紹介させて頂こう!今回神となったのは……私の眷属である。ペラスゴイ君だ!この子には旅装の神として活躍してもらう予定だよ。みんなよろしくね!」

ヘルメスはまるで道化のように、あるいは演技のように大仰に手を動かし、オペラのように高らかに紹介を済ませた。

紹介された男は自身を旅装の神であると名乗り、挨拶をして黙り込んだ。
それと同時にヘラヘラとした表情で神々が男に駆け寄り、肩を組んで何やら話している。

その様子を指さしながらフツヌシノカミが小声で囁く。

「あんな感じでまずワシらが紹介するから、お主は神格と名前だけ名乗れば良い」

「分かりました」

その後も紹介は滞りなく続き、ついに最後、シグレの番となった。

「最後は……あら?こんな人いたかしら?しかも三人。まぁとりあえずタケミカヅチさん、フツヌシノカミさん、セレスさんお願いします」


暇を持て余した神々の遊び
神は大体暇人。
そのため享楽的です

ヘルメス
オリュンポス十二神の一人
旅人、商人などの守護神である。能弁、境界、体育技能、発明、策略、夢と眠りの神、死出の旅路の案内者などとも言われ、多面的な性格を持つ神である。その聖鳥は朱鷺および雄鶏。幸運と富を司り、狡知に富み詐術に長けた計略の神、早足で駆ける者、牧畜、盗人、賭博、商人、交易、交通、道路、市場、競技、体育などの神であるとともに、雄弁と音楽の神であり、竪琴、笛、数、アルファベット、天文学、度量衡などを発明し、火の起こし方を発見した知恵者
(Wikipedia引用)

ちなみにペラスゴイなどと言う神は存在しません。
オリジナル(?)です。
(名前の元ネタはヘルメスを信仰していた人種から)

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