邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第百八十六話 つかの間の休息

7章 あゝ神よ


「さて、暗い話はこれで終わりじゃ、神会エナ・イエロは明日、それまでこの家で英気を養っておくれ」

「言ってくれれば大抵のものは出せるぞ!」
「儂のもんじゃろうに……」

もはや夫婦漫才の様である。二人とも男だけど。と言うか片方武器だけど。

「あ、御礼に少ないですがこれをどうぞ、自作のものです」

そういえば、とシグレはスサノオにあげた後に補充しておいた八塩折之神酒やしおりのみきの大樽を二つほど取り出し、二人の目の前に置く。

「「マジで!?」」

二人ともがいっせいに叫んだ。
普段優しい口調であるフツヌシノカミですらこのザマである。
やはり神酒とは恐ろしいものだ。

「やっぱりお主、規格外じゃな」

『遂に言われたか』

『しってた』

「そういえばスサノオさん大丈夫ですかね?」

「ん?どゆことだ?」

「ああ、簡単に言えば酒催促されました」

「なるほど、事情はだいたい理解した」

「ちなみに教えていただいても?」

「お主も分かっとるじゃろうがどうせ今回の神会エナ・イエロで出される酒を飲んじまったから天照大御神アマテラスさまに怒られて替えを探してたんじゃろ?」

「その通りです………やっぱあの人わかりやすいですよね?」

「ああ……そうじゃの」

「と言うかあの酒アマテラス様の個人的な宴会で飲むのかと思ったら神会エナ・イエロで飲むんですか」

「ああ、神話ごとに持ち回りでやっとるんじゃよ。エナ・イエロという名称は最初がギリシア神話の奴らだったからじゃがな」

「はあ……」

いつの間にか出ていたお茶のお代わりを啜りながら、シグレは茶菓子を頬張る。

「タケミカヅチ様」

「ん?」

「ウチの従魔の訓練をして頂けませんか?」

「おお!いいぞ!動き足りないと思っていたところだ!」

「ありがありがとうございます。頑張ってきてください」

タケミカヅチに礼を言うと同時に従魔を呼び寄せたシグレは、観戦のために縁側に座ってお茶を飲むのであった。


はい、今回短め

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