邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第百七十七話 再び祠

7章 あゝ神よ


そんなこんなで数時間後、やっと復活したシグレは、セレスから話を聞いていたのか土下座して詫びてくるマヤを遮りつつ、いつもの面倒な方法で再び「地母神の祠」に訪れた。

因みに今回は黒檀の扉をノックすることは無かった。
セレスは既に家のベランダで紅茶を嗜んでいたからである。

美しい草原が一望でき、柔らかな草原の風を感じられ、燦々と日光が降り注ぐそこに、何時ぞやの茶会の時のように二脚の椅子とティーカップが置かれ、片方にはセレス、もう片方には誰も座っていなかった。

「御一緒しても?」
「構いませんよ。元々そのために出したのですし」

セレスにそう促されたシグレは素直にセレスの対岸となる椅子に座り、いつの間にか注がれていた紅い紅茶の入ったカップを手に取った。

鮮紅茶クリムゾルと呼ばれる品種です。その土地の栄養や土中の魔素を根こそぎ吸収し尽くすことで育ち、栽培に様々な条件が伴うため人間などでは栽培できておらず、現在栽培に成功しているのは一部のハイエルフのみとなっております。そのような理由から、王族でもなかなか飲めない超高級品となっているものです。
ついでに言うと、私が手を加えているので味はとても美味しくなっております」

「解説ありがとうございます。
それで?何故このような物を?
たしかにあなたならば栽培は容易でしょうが…」

「友人には最高級品いいモノを飲んでもらいたいんですよ」

「本音は?」
「打算込みです」
「非常に正直でよろしい」
「あっ、でもちゃんと最高級品いいモノ飲んでほしいのもほんとですよ!」
「分かっていますよ。そもそもあなた嘘つけないでしょう?」

そんなやり取りをした後、シグレはカップをソーサーに置き、神妙な顔で話し始める。

「あなたがいなければ、私は、いや、私たちは死んでいたでしょう。感謝します。女神セレス。私に出来ることなら、なんなりと致しましょう」
「顔を上げてください、どのみちアレとは私も無関係では居られなかった。
それが少し早まっただけですよ。
私は気にしてなどいません」

頭を下げたシグレにセレスは優しく語りかける。
これぞ全てを包み込む地母神の慈悲であった。

ー地母神の加護を取得しましたー
ー水操作が地母神の加護に統合されましたー
ー《地母神の抱擁》を取得しましたー


セレスさんイケメン

地母神の加護

自然操作(大地やら水)因みに本来は大地操作だが、水操作を持っていたことで統合・強化された

生命創造
新たな生物の制作が可能
もちろんコストは頭おかしいレベル

龍脈操作
簡単に言えば大地に存在する魔力溜まりと呼ばれるものやそれに繋がる魔力経路
世界全てを循環しており、シグレのMPの数垓倍ですら地脈に宿る魔力から見れば微々たるものである
これを操作することで自身へのMPの補給や大規模な魔導具マジックオブジェクトの場合は龍脈から稼働のためのMPを確保したりできる
因みにやりすぎたり強引に曲げると天変地異が起こる
深淵アビス邪視イーヴィルはこれにより稼働時間無限を記録した

生命喚起
生命の活性化
超再生や急速成長など

存在探知
大地に流れる龍脈から情報を読み取ることで超遠距離の精密探知が可能

地母神の抱擁

接地している場合に超強化
地母神の転移領域使用可能
自然効果無効

自然効果無効
地形効果の無効(天候によるものや環境により発生する蜃気楼や極寒などを無効化する)
ただ、魔法で作り出したものは魔力によって作られて別のものと判定されるために無効化できない

成長促神
すっごく育つ(シグレ自身も、関係者も、やろうと思えば植物なんかも)

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