邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第百六十二話 図書館退出
7章 あゝ神よ
「ありがとうございました」
カウンターに突っ伏して眠る受付を前にその言葉と同時に立ち去ろうとすると、受付の女性はもぞもぞと動き出し、顔にかかるその銀色の長髪のあいだから覗いた眠たげな瞳を何度か瞬かせたあと、ゆっくりと口を開いた。
「おかえりぃ…何か収穫があったみたいねぇ…」
「ええ、とても」
「ちなみに、何が読めた?」
突如、女性の口調が変わる。
いや、口調だけではない。
その瞳は光のない深い黒に染まり、体からは異様なオーラを放っている。
「おお怖い怖い。グラーキにでも会いました?加護、受けてますよね?」
それを言うと女性は息を吐き出し、先程までの尋常ではない気配など嘘のように元の態度へと戻った。
「そうねぇ……偶然読めてしまったのよ……」
「運がいいですね。普通なら下僕にされて最終的には『緑の崩壊』で死んでしまうのに」
「ええ……何かがあのクソ神の琴線に触れたみたい……というか帰ってくれるぅ……?私の中のグラーキの分霊がうるさいのよぉ……」
「分かりました。それでは失礼します」
「私の名前はハクロよぉ……またねぇ……」
「はい、それでは」
そう言ってシグレがゲートを通ろうとすると、「あ……まってぇ……」とハクロがシグレを呼び止め、今更ながら荷物検査を始めた。
「はい、本の持ち出しもなし、またのお越しをぉ……」
「今度こそ失礼します」
「はぁい……」
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(IDはあらすじにあります)
「ありがとうございました」
カウンターに突っ伏して眠る受付を前にその言葉と同時に立ち去ろうとすると、受付の女性はもぞもぞと動き出し、顔にかかるその銀色の長髪のあいだから覗いた眠たげな瞳を何度か瞬かせたあと、ゆっくりと口を開いた。
「おかえりぃ…何か収穫があったみたいねぇ…」
「ええ、とても」
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いや、口調だけではない。
その瞳は光のない深い黒に染まり、体からは異様なオーラを放っている。
「おお怖い怖い。グラーキにでも会いました?加護、受けてますよね?」
それを言うと女性は息を吐き出し、先程までの尋常ではない気配など嘘のように元の態度へと戻った。
「そうねぇ……偶然読めてしまったのよ……」
「運がいいですね。普通なら下僕にされて最終的には『緑の崩壊』で死んでしまうのに」
「ええ……何かがあのクソ神の琴線に触れたみたい……というか帰ってくれるぅ……?私の中のグラーキの分霊がうるさいのよぉ……」
「分かりました。それでは失礼します」
「私の名前はハクロよぉ……またねぇ……」
「はい、それでは」
そう言ってシグレがゲートを通ろうとすると、「あ……まってぇ……」とハクロがシグレを呼び止め、今更ながら荷物検査を始めた。
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