邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第百二十三話 人とキメラと黒幕と
6章 玩具は盤上で踊る
「同盟ヲクマナイカ?」
(真偽判定__起動)
「なぜでしょうか?」
嘘発見器的な魔法をすぐさま使用し、まずは理由を聞き返す。
「ソウカ、ソコヲセツメイシテイナカッタナ」
そして、キメラは目を閉じて床に座り、静かに語り始めた。
「オレハムカシ、ホンブノケンキュウインデ、ソコソコエライチイニツイテイタ。
ダガ、タッタイチドノミスデボスハオレヲ“種”ニシタ」
「その“種”とはなんなんですか?」
「イマノオレノヨウナジョウタイ。スナワチセイブツジッケンノザイリョウダ」
「なっ…!」
セフィロが声を漏らす。
当然といえば当然である。なにせボスは一度のミスでどれだけ忠誠心のある部下であっても廃棄処分するというのだから。
「そのミスというのは?」
「ココデハナイホカノシブヲクニノヤツラニミツケラレテシマッタンダ」
「あ、それ黒がいったところか」
「タシカニシンニュウシャハゼンインクロイコロモヲキテイタナ」
「黒とは?」
「王国の暗部。本来この件じゃでないはずだったらしいけど勝手に支部に侵攻したらしいよ」
「ソシテヤツラハアルモノヲモッテイッタ」
「何ですか?」
「ミカンセイダガ、賢者ノ石ヲモッテイカレタ」
「それほんと?」
「アア、ホカニモメズラシイモノハアッタガミムキモシナカッタ」
「わかった…」
何やら考え込んだ様子のアリスを放置して、シグレは質問を続ける。
「ボスの名前や姿形は?」
「ナマエハシラナイ、スガタハ…クロイ。タダ、クロインダ」
「ソウ、アレハクロカッタ、クロクテ、クロクテ、ドコカスイコマレソウナ、ソンナクロサ、クロクテ、クロクテクロクテクロクテクロクテクロクテkr…krrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrガハッ…!」
「困るんだよなぁ…そういうことされると」
「誰じゃ!」
キメラは突然奇声を上げて体の各所をかきむしり、ついには身体中から血を吹き出して倒れ伏す。
そして、どこからか声が響き渡る。
その声は聞いているだけでもどこか不気味な、不快感を味あわせるものだった。
「こ・こ・だ・よ?」
「貴様が黒幕か!ライトニング・レイン!」
再び何者かの性別が不明瞭な声が響くと同時に、セフィロがシグレに向かって魔法を放ってくる。
「めんどくさいことしますねぇ…」
「首を切る大鎌」
即座にセフィロの背後に転移し、今回は大鎌で切り裂くのではなく解呪を放つ。
「わあすごい」
ぱちぱちとムカつく拍手を垂れ流しつつ、その男は現れた。
なるほど確かにこれは黒だろう。
道化の様な格好をしているが全身は黒一色であり、所々に瘴気の様なものが漂っている。
黒い道化はシグレの剣呑な視線に気づくと、おどけた様子で返答する。
「辞めてくれよ。ただのお遊びじゃないか。僕なんて君が本気になればすぐに殺されてしまうんだから」
「ご冗談を」
実際はその逆であろう。
この道化が本気を出せばシグレなど歯牙にもかけないだろうし、この場で捕らえることすら容易である。
つまりは、遊ばれているのだ。
「まあ何にせよ自壊プログラムが正常に作動してよかったよ。ああ、そうだ、我が居城に君を招待しよう」
そういうと道化は1枚のチケットをシグレに放る。
「それでは、これでお暇させてもらおう。せいぜい楽しんでくれたまえ」
そして、嗤いながら道化は闇へと消えた。
はい、支部攻略終わり。
結局キメラの目的はなんだったんだろうね?
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「同盟ヲクマナイカ?」
(真偽判定__起動)
「なぜでしょうか?」
嘘発見器的な魔法をすぐさま使用し、まずは理由を聞き返す。
「ソウカ、ソコヲセツメイシテイナカッタナ」
そして、キメラは目を閉じて床に座り、静かに語り始めた。
「オレハムカシ、ホンブノケンキュウインデ、ソコソコエライチイニツイテイタ。
ダガ、タッタイチドノミスデボスハオレヲ“種”ニシタ」
「その“種”とはなんなんですか?」
「イマノオレノヨウナジョウタイ。スナワチセイブツジッケンノザイリョウダ」
「なっ…!」
セフィロが声を漏らす。
当然といえば当然である。なにせボスは一度のミスでどれだけ忠誠心のある部下であっても廃棄処分するというのだから。
「そのミスというのは?」
「ココデハナイホカノシブヲクニノヤツラニミツケラレテシマッタンダ」
「あ、それ黒がいったところか」
「タシカニシンニュウシャハゼンインクロイコロモヲキテイタナ」
「黒とは?」
「王国の暗部。本来この件じゃでないはずだったらしいけど勝手に支部に侵攻したらしいよ」
「ソシテヤツラハアルモノヲモッテイッタ」
「何ですか?」
「ミカンセイダガ、賢者ノ石ヲモッテイカレタ」
「それほんと?」
「アア、ホカニモメズラシイモノハアッタガミムキモシナカッタ」
「わかった…」
何やら考え込んだ様子のアリスを放置して、シグレは質問を続ける。
「ボスの名前や姿形は?」
「ナマエハシラナイ、スガタハ…クロイ。タダ、クロインダ」
「ソウ、アレハクロカッタ、クロクテ、クロクテ、ドコカスイコマレソウナ、ソンナクロサ、クロクテ、クロクテクロクテクロクテクロクテクロクテkr…krrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrガハッ…!」
「困るんだよなぁ…そういうことされると」
「誰じゃ!」
キメラは突然奇声を上げて体の各所をかきむしり、ついには身体中から血を吹き出して倒れ伏す。
そして、どこからか声が響き渡る。
その声は聞いているだけでもどこか不気味な、不快感を味あわせるものだった。
「こ・こ・だ・よ?」
「貴様が黒幕か!ライトニング・レイン!」
再び何者かの性別が不明瞭な声が響くと同時に、セフィロがシグレに向かって魔法を放ってくる。
「めんどくさいことしますねぇ…」
「首を切る大鎌」
即座にセフィロの背後に転移し、今回は大鎌で切り裂くのではなく解呪を放つ。
「わあすごい」
ぱちぱちとムカつく拍手を垂れ流しつつ、その男は現れた。
なるほど確かにこれは黒だろう。
道化の様な格好をしているが全身は黒一色であり、所々に瘴気の様なものが漂っている。
黒い道化はシグレの剣呑な視線に気づくと、おどけた様子で返答する。
「辞めてくれよ。ただのお遊びじゃないか。僕なんて君が本気になればすぐに殺されてしまうんだから」
「ご冗談を」
実際はその逆であろう。
この道化が本気を出せばシグレなど歯牙にもかけないだろうし、この場で捕らえることすら容易である。
つまりは、遊ばれているのだ。
「まあ何にせよ自壊プログラムが正常に作動してよかったよ。ああ、そうだ、我が居城に君を招待しよう」
そういうと道化は1枚のチケットをシグレに放る。
「それでは、これでお暇させてもらおう。せいぜい楽しんでくれたまえ」
そして、嗤いながら道化は闇へと消えた。
はい、支部攻略終わり。
結局キメラの目的はなんだったんだろうね?
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