イセカマジックストーリー《異世界×オカマ×魔法》

毛玉毛糸

22王都

王都に着いたようだ。大きな門があるが、開きっぱなしで門番もいない。
フードを被ってから王都の門をくぐる。その先にはロームとは違う空気が感じられた。

「うわぁ…!」

ウィルが嬉しそうな顔をしている。夢が1つ叶う喜びを知っている身としてはとても微笑ましい。

「とりあえず、登録に行きましょうか。遊ぶのはその後ね、ウィル。」

あくまで冷静なネロ。

「うん!」



ギルドでは受付の綺麗なお姉さんが丁寧に説明してくれた。その後、冒険者バッチをもらい、ネロが言っていたように何か薬のようなものを飲まされた。

「それは体内では消化されず、1日以内にあなたの身体の一部となります。命の危機になると自動でいちばん近くのギルドに転送されるようになっていますので、安心して冒険をしてください。ですが念のため、今日1日は冒険するのは控えてください。」

「はい。ありがとうございます。」

「では、お気をつけて。」

受付のお姉さんは頭を下げた。つられてこちらも下げる。

これから冒険者としての生活が始まると思うとワクワクするが、同時に安全な生活へ戻りたいとも思う。いつかそんな時が来るのだろうか。


ギルドの外へ出ると既に済ませたネロとウィルが待っていた。

「さあ、サラ!遊びに行こ!」

ウィルは待ちきれないようだ。


街のなかは中世ヨーロッパのような感じの雰囲気だ。
沢山のお店があり、どこも賑わっている。これなら服を買うこともできるだろう。

3人は噴水の広場まで来た。

「じゃあ、1時間後にここに集合ね。それまでに準備をしておいて。くれぐれも迷子にならないこと、分かった?二人とも。特にウィル。」

「大丈夫だよ姉ちゃん!方向感覚はいい方だから。」

微笑ましく思える姉弟の会話だ。二人を見てると逃亡していることを忘れてしまう。

「じゃあ、また後でね。」

そう言って3人はそれぞれの目的地へ行った。

「とりあえず、銀行かな。金貨1枚じゃ使いにくいだろうし。」

銀行ではかなり驚かれたが、銀貨900枚と銅貨1000枚に替えてもらえた。

銀貨1000枚と銅貨10000枚分が金貨1枚に相当するらしい。

その後は服を買いに行った。今の服よりも動きやすいように、短めのスカートとズボン、上はシャツとセーターを買った。学生服を思い出す。銀貨4枚と銅貨30枚だった。


特にすることも無かったので、服を買い終わると噴水の広場へ戻った。

戻ると既にネロがいた。

「ネロ。どうしたの?まだ20分くらいしか経ってないじゃん。」

「することもなかったし、食糧だけ買い揃えたのよ。そうだ、まだ時間もあるし、お茶でもしない?貴女の前世も聞きたいし。」

ぜ、前世か…。男だったことは隠すべきだろうか?

「え、うん。そうだね。」

近くの喫茶店に入った。

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