イセカマジックストーリー《異世界×オカマ×魔法》

毛玉毛糸

18ボス

第3層。ネロ曰く、この層でダンジョンは終わる。戦闘にも慣れてきたのでまだ戦いたい気持ちもあるが、今は逃走中。一刻も早く王都での安全を掴むべきだ。

「あっついわね。どんな作りになってるのよ。たった1階でこんなにも環境が変わるなんて。」

ネロが愚痴っている。それもそうだ。第3層になるやいなや、マグマがすぐ横を流れるような暑すぎるステージになったのだから。

「姉ちゃん。分子減速使おうよ~。」

「そうね。魔力を惜しんだら死んじゃうわ。我が器の魔力。この灼熱を終焉に導け。」

そう言うと、ネロは紫の光に包まれた。気温はみるみる下がっていく。これは気体を分子レベルで自在に操る紫属性魔法だ。

「うん。適温ね。この効果が切れる前にダンジョンを攻略しましょう。」

この層では3人で協力して魔物を倒した。やはりどれも一撃で倒せる雑魚だった。

第3層に入って5分といったところだろう。出口に繋がりそうな穴を発見した。

「ここを抜けると出口になってるらしいわよ。さあ、ようやく終わりね。」

伸びをしてネロが言った。

「そういえば、そのダンジョンの情報ってどこから持ってきたの?」

ずっと気になっていた。ネロは研究者なのに妙にこのダンジョンに詳しい。

「グレンさんよ。彼、私の研究のために色々なダンジョンのデータを送ってくれるの。」

あの兵士も研究のパシリにされていたのか…。

ズンッ

遠くで何か音が聞こえた気がした。

「ねえ、何か聞こえなかった?」

最初に反応したのはウィルだった。

「うん、私も聞こえた。」

「そうかしら?何も聞こえなかったけど。とりあえず、この穴を抜けましょう?」

ネロはせっせと歩いていった。私とウィルは固唾を飲んで着いていく。

50mくらい先に光が見える。やっと終わったか。

だが、それが近付いてくるにつれて、その期待は崩れていった。光の先にあったのは大きな広間だった。そこには円を描くように灯火が置かれていた。そして、その真ん中には金棒を持った5mほどある二足歩行の牛のような魔物が仁王立ちしていた。

「ぼ、ボスがいるなんて聞いてなかったわよ…。」

ネロが分かりやすく肩を落とす。それにつられて私とウィルも肩を落とした。

マァアアアア!

ボスは金棒を振り上げて威嚇した。その行動によって、3人の肩は上げられた。

「ネロ、どうする?」

「どうするって?やるしかないでしょ!ボスを倒せないと死ぬわよ!私たちは冒険者じゃないんだから!」

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