イセカマジックストーリー《異世界×オカマ×魔法》

毛玉毛糸

14逃走

「やっぱり召喚した私がなんとかするべきだよ…。」

「はあ!?貴女バカなの?いくら魔法が上手いからって、ドラゴンを一人で倒せるわけないでしょ?」

そうだ。そもそも見たことすらなかったものだ。太刀打ちできるわけがない。でもこの混乱の元凶は私…。

「きっとグレンさんが軍に連絡してるわ。休暇とってたみたいだけど、休暇中でも何かあったら連絡するのが軍の決まり。大丈夫、あとは軍に任せましょう。」

「で、でも…。」

「いいから逃げるわよ!」

ネロに手を引かれ、走りにくいのを我慢して全力で走った。

家に着くとネロは走ってウィルの部屋に行った。

ドンドンドンッ!

「ウィル!今すぐ出かける準備しなさい!ここから出るわよ!」

ドアを開けて目を擦りながらウィルが出てくる。

「何?姉ちゃん。まだ朝だよ。」

「後で説明するわ!早く準備して!」

「っ!うん。わかったよ!」

ネロの必死さが伝わりウィルはすぐに準備を完了した。



荷物を持って家からネロとウィルが出てくる。

「ネロ、どうして家を出るの?」

「貴女ねぇ。貴女はドラゴンを召喚したのよ?あの街にはかなりの被害が出るわ。そうなったら市民は何を思う?」

「え、何って…。」

「『あの忌まわしき魔女を殺そう。』よ。」

っ!こ、殺す?殺される?

「そうはなりたくないでしょ?だからあの街から離れるの。できるだけ早くね。」

そう言ってネロは街とは反対方向に歩き始めた。ウィルもネロに着いていく。ウィルはネロに何があったのか尋ね、ネロはそれを丁寧に説明した。にわかに信じがたいというような表情で私を見たウィルだったが、私の不安そうな顔を見ると笑顔を返してくれた。





「砲撃!撃てえええええ!」

ドオオオン!ドオオオン!ドオオオン!

ギャオオオオ!

街には軍が到着し、ドラゴン討伐が行われていた。

「魔法担当!青属性で攻撃!」

魔法を得意とする30人ほどの兵士が一気に詠唱し、アクア・アローを放った。半分以上が命中、何本かは急所に当たった。

グルゥゥゥ…

「弱った!砲撃だ!撃てえええええ!」

ドオオオン!

召喚から約5時間。ようやくドラゴン討伐が終了した。



「グレン、一体何があった?」

兵長が尋ねる。

「魔女です。2年前とは少し違いましたが、黒属性魔法を使用していました。確実に魔女です。」

「っ!そうか…。そうなると、話は変わってくるな。ありがとう。もう行っていいぞ。」

「失礼します。」

グレンは集会用テントから出た。

「…魔女…。お前は必ず、俺が殺す…。」

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