イセカマジックストーリー《異世界×オカマ×魔法》

毛玉毛糸

12期待

「あれ?もしかしてネロちゃんか?」

後ろから男の声が聞こえた。振り返ると赤髪の青年が手を振っていた。歳は20代前半くらいだろうか。

「え?まさかグレンさん?グレンさんなの?」

「そう!久しぶりだな!」

どうやらネロが心を開いている友人の一人のようだ。

「えーっと。ネロ、こちらは?」

「この人はグレンさん。この国の防衛軍に務めてる人で、2年半前くらいに知り合ったの。」

「そ、そーなんだ。えと、サラです。よろしくお願いします。」

とりあえず敬語だよな、普通。

「俺はグレン。兵士として働いている。よろしく。」

手を差し出されたので握手を交わした。すこし汗ばんでいた。

「サラは何をしているんだ?」

「わ、私ですか?私は…。ネロの研究資料をしています。」

「あれまぁ。残念なことだ。コイツ、研究になると止まらねえだろ?」

「…はい。」

昔からそんな感じだったのか笑

「ちょっと!グレンさん、残念はさすがに失礼じゃない?」

「事実だろ?ってか、外出て何してたんだ?」

「黒属性魔法の実験をしようとしてたの。彼女、詠唱せずに5属性発動できるのよ!」

「ほお!そりゃあすげえな!なんなら街に行って闘技場の真ん中とかでやったらいいんじゃねえか?」

待って!なんか勝手に話すすんでない?

「それもいいわね!行ってみましょうよ!」

目を輝かせてネロが言う。

「良くないよ!まだ発動できるかわかんないのに!」

「いいから!黒属性魔法ができなければ普通のA級魔法で誤魔化しちゃえばいいんだし!」

「え、ええ…」

話が大規模になりすぎている…。自信ないのに…。

「とりあえず、行ってみましょう!」

二人に押されながら街へ行くことになってしまった。




街に着くとすぐにグレンが大声で街中に呼び掛けた。

「今から闘技場で黒属性魔法の実験が行われる!見たいやつは来い!客席には制限があるからな!」

街がざわつく。驚きと疑いと蔑みの声が聞こえる。やっぱり来るべきではなかったのではないか?




結局闘技場に来てしまった…。広いな。まるでコロッセオだ。もしかしたらここはイタリアなのかもしれない。

「さて、サラ。準備はできてる?」

できてるわけないだろ?少しは考えてネロさん。

「準備も何も、私はイメージしか知らないんだし、するべき準備もわからないよ。」

「まあ、気楽にやんなさい!」

他人事だからって!

あー!なんでもいいよ、もー!

観客は満員だ。よくもまあ集まったものだ。いかん、意識すると緊張してしまう。

深く深呼吸する。召喚のイメージを始めた。

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