イセカマジックストーリー《異世界×オカマ×魔法》

毛玉毛糸

7発動

コンコン

「サラー!朝だよー!服も洗ったから、置いとくね!」

ウィルの声が聞こえる。

う、ううん。さ、サラ?あーそっか。おr…じゃなくて、私サラになったんだ。

「はーい。今行くー。」

ロリータ衣装に着替えてリビングに行くとウィルとネロが座っていたが、私が座るとすぐにネロは奥の部屋へ行ってしまった。

あーあ。本当に警戒されてる。

「姉ちゃん!って…ごめんね。不快だよね…」

何度ウィルに謝られたことだろう。こちらこそ申し訳なくなってくる。

「いや、大丈夫。ネロさんって昔からあんな感じなの?」

「あ、うーん。多分、その内バレちゃうから言うけどね、僕と姉ちゃんは本当の姉弟じゃないんだ。だから
昔って言われるとちょっと…。僕が両親を亡くして途方に暮れてたときに、ここに住んでた姉ちゃんに拾われたんだ。」

お、重い!

「そ、そーなの?なんか、ごめんね。変なこと聞いて。でもよかった。だったら昨日の夜のやつもそこまでの問題じゃあ…あ。」

「昨日の夜!?」

つい言ってしまった。やばい。

「昨日の夜のこと、聞いてたの!?うわあ!恥ずかしい…」

「き、聞いてない…とは、もう言えないか。ごめん!大きな物音がしたから様子を見ようと思って!」

「うわぁあぁあ!ちょっと外出てくる!」

真っ赤な顔でウィルは走り去ってしまった。

「ま、待ってよウィル!」

さすがにあのお姉さんと二人は無理ですってー!

慌てて外に出てウィルを追いかけた。しかしやはりこの服は走りにくい。すぐにウィルの背中は見えなくなった。



はぁ、はぁ、はぁ

どれくらい走ったか、まだウィルは見つからない。

「も、もう、無理…」

木に寄りかかって座り込み、空を仰ぐ。雲が形を変えながら風に流されている。

この辺で目覚めたんだっけ?随分前のことみたいだなぁ。

うりゃぁああ!!

突然遠くでウィルらしき叫び声が聞こえた。声の方へ行くと、聞いたことのないような機械音のような音も聞こえる。

木がなくなって拓けている場所でウィルが何かをしていた。木に隠れて覗いてみる。

「我が器に満ちたりし魔力よ!水の槍となり放たれよ!うりゃぁああ!!」

キィイィイィン!

魔方陣が形成された。

ジュバッ!

なるほど。あの機械音のような音は魔方陣が形成される音だったのか。つ、使ってみたい!

「ウィル!なにそれ!私もやりたい!」

「う、うわあ!ってサラ。脅かさないでよ。」

「どーやってやるの!?」

謝罪よりも好奇心が勝ってしまった。

「え、えぇ。できないと思うけど…。ま、まず手の平を正面に出して重ねて。」

「はい。」

「そしたら、手から水の矢が出るのをイメージするんだ。」

イメージか。さっきみたいなのかな?えっと、手の前に魔方陣が出てきて、そこから矢が放たれる。うん、イメージ完了!

キィイィイィン!

ジュバッ!

「……。」

「……。」

「えええええ!」

「えええええ!」

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