イセカマジックストーリー《異世界×オカマ×魔法》

毛玉毛糸

6特訓

「えーっと、つまり魔法は別の次元にあって、その次元と接続することで発動できるってことなの?」

教科書に書いてあることをざっくり要約してみた。

「そんなに難しく考えなくていいよ。やればできるから。」

ウィルからは全くタメにならないアドバイスが返ってきた。

「正直、書いてあることは理解できるけど理屈がわかんないよ。別の次元って…笑。全く想像がつかないんだけど。」

「まあ、しばらく貸すからじっくり読んでみてよ。後ろの方のページには魔法の使い方とかも書いてあるから。」

その日は夜になるまで教科書を読んだ。ところどころ解明されていないだとか、理論上は可能だが実現されていないだとかでちんぷんかんぷんな感じだった。

その夜、借りた服に着替えると、ウィルから自由に使ったいいと言われた部屋から月を見上げ、今日一日を思い返していた。

「なんか、色々とあったなぁ。なぁ、ジオ」

(なんだね?)

「本当に魔法優れてるの?私って。ちっとも実感ないんだけど。」

(君は魔法を理屈で考えているだろ?だからわからないんだよ。君のいた地球の常識は捨てないとね。)

「ほぉーん。やればできるってそーゆーことか。ジオは魔法とか使えるの?」

(僕は神だよ?使えるどころか僕自身が魔法みたいなものさ!)

「胡散臭いな笑。あ、ていうかさ、ここってなんていう星なの?かなり地球と環境が似てるよ。そーいえば月もあるし。」

(色々と困惑するだろうから言ってなかったけど、そこは地球なんだよ。)

「……。はあ?」

(もちろん、君のいた地球とは別の時間軸だよ。でもね、別の時間軸にだってほとんど同じ宇宙はあるんだ。どれも少しずつ違った結果になっているけどね)

「な、なるほど。ここは魔法が常識になった環境の地球ってことでいい?」

(お、物分かりが早くなったじゃないか。)

「今日一日色々ありすぎて、情報処理能力が上がったよ。」

(刺激的な一日だったろう?)

「強すぎたけどね。」

ゴンッ!

「なんだ!?」

(ん?問題発生かい?)

「いや、わかんないけど。ちょっと見てくる。」

(じゃあ僕は寝るよぉ~)

「こーゆー時こそ神様だろ!」

ジオの声は聞こえない。

アイツ、ホントに寝やがったな!

まあいい。それより、隣の部屋から物音か。ウィルが使ってるらしいけど。

隣の部屋の前に行ってみる。とりあえず、ノックかと思い、ドアを叩こうとしたその時。

「んねぇ。ウィル~!あのサラって子とどーゆー関係なの~?随分仲良さそうだったじゃない。もしかして、お姉ちゃんじゃ物足りなくって外にいた女の子に目が眩んじゃったのぉ~?」

っ!!ネロさん!?だよねこの声!

「ち、違うよ姉ちゃん!サラは森で魔物に襲われてたんだ!聞いたら帰る家もないみたいだったし、仕方ないだろ!」

喧嘩?ではなさそうだ。ウィルの声はなんだか怯えてるみたいだし。

「もう、だからってあんなに可愛い女の子連れてこられたらお姉ちゃん嫉妬しちゃうー!お仕置きしちゃうぞー!チュッ」

「ね、姉ちゃん!唇はダメだって!あ、あぁぁ。フグッ。ぐるじい。」

な、なんだあ!?何が起こってるの!?あのお姉さん重度のブラコンだったの!?いや、そんなレベルじゃないよね!?っていうかダメだ!こんなの聞いたら気まずくなる!さっさと寝よう!

すぐに自分の部屋に戻ってその日はひたすら羊を数えた。

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