異世界破壊のファートゥム
44話 スカルⅥ
体格の良い男モノケロスと、エロい服装をした女性アケルナルと、子供っぽい顔付きのカノープス。この三人によって追い詰められるリーゴがそこにはいた。
リーゴがアルカナを発動する直前にアケルナルがリーゴの首筋に向かって飛びかかる。
アケルナルに首筋を噛まれてから思うように体が動かないリーゴをモノケロスが容赦なく殴り続ける。それを見て笑うカノープス。
そんな容赦のない攻撃が続き、終には、気を失いかけてしまうリーゴ。
気を失いかけたその時、リーゴへの猛攻がピタリと止む。
しっかりと意識を持てば、もう少しまともに開くことが出来そうな細い目を精一杯に開けながら状況を把握するリーゴの前には透明な板のような物があった。
 「んだよこれ?」
リーゴを殴っていたはずのモノケロスが突如現れた透明な板に妨害された事により能力を使い始める。
モノケロスの手から白い光が出てくる。その光を纏った拳で透明な板を殴るとたちまちその板はガラスのようにヒビが入り始め、ピキピキと音を立てながら崩れていく。
意識を完全に取り戻したリーゴが振り替えるとそこには海斗が立っていた。
 「海斗、あいつの能力は拳にいろんな属性を付け足す能力だ。あの白い光は破壊属性だ。手を抜いたらアルカナであろうとすぐに壊されるぞ。」
リーゴの助言を聞き、根性を入れ直す海斗は再びアルカナで壁を作る。
四つの剣に貫かれそうな俊哉は困っていた。
その剣が能力から出てきたものなら、愚者のアルカナを使えば対処できたが戦士の持っている剣は能力とは全く関係のない普通の剣だった。故にアルカナを使った所でどうにかなる問題では無かった。
成す術がなし。そんな時だった。
強制的に精神世界に連れてかれた俊哉。
目の前には愚者のアルカナの使い方を教えてくれたのはワンピースの少女が立っていた。
 「貴方は掴んだ。
貴方のアルカナは変化する。
何も持たない愚か者。
愚か者は愚か者らしく道化となる。
貴方はピエロ。愚かなピエロ。
さあ、今こそ一つ目の進化を。」
愚者のアルカナが光る。
その瞬間体が勝手に動き出した。
愚者のアルカナは光と共に絵柄を変えた。
 「ライアンの言ってたアルカナを何枚持っているかって言う言葉の意味やっとわかったよ。魔術師のアルカナ。」
アルカナを発動したと同時に体が勝手に動き出した。向かってくる剣を次々と避けていった。まるで剣がどこに来るのかを分かっていたいたかのように。
それを見たシモンは戦士達を侮辱し自ら俊哉を殺そうと前線に立つ。
 「使えないやつらめ!えぇい、これならどうだ!」
シモンは自らの創造の能力でできるだけの大砲を作ると兵士たちに逃げ場のない俊哉には向かってくる放つように命じた。
王の命令のままに俊哉に向かって大砲を向ける兵士達。
一斉にではなく次々と放たれる大砲を見るとニヤリと笑いながら再度アルカナカードを光らせもう一度力を使う。
 「能力相手なら俺は倒せないぜ?愚者のアルカナなめるなよ!」
一瞬にして俊哉に向けられた大砲と、俊哉の邪魔をしていた壁の消失により、更に激怒するシモンは、自らの腰にぶら下げた剣を使い俊哉に斬りかかる。
「俊哉、これだけは覚えとけ。いくら強くても戦いにおいて一番最初に死ぬやつは自分の力に自惚れたやつだ。」
一瞬祐太の言葉が頭を過った。
再び魔術師のアルカナを使おうとするがうまく発動しないで
目の前の剣。鋭く研がれたその剣で切られたら死ぬのだろうか。もし助かったとして、その時の痛みはどれ程なのだろうか。
そんな事ばかり考える自分がいた。
新しい力に目覚めたから、能力者が相手でも、無能力者が相手でもどうにかなると思い上がってしまった。
それが命ときとなった。
剣がゆっくりと俊哉の左肩に近づいてくる。
どうにも出来ない無力な自分に嫌気がする。
それと同じくらい死への恐怖が俊哉を襲う。
怖くて目を閉じることしか出来なかった。
(変わってやろうか?こいつら全員殺してやるよ。)
久しぶりに聞く謎の声。
何度この声に助けられただろうか。
再び助けを求めるのか。
悩んでいると。
 「死神」
聞き覚えのある声がする。
恐る恐る目を開けるとシモンの持っていた剣が砂のようにサラサラと形を失っていく。
声のした方に顔を向けるとそこにはライアンがいた。
守るだけで攻撃することが出来ない海斗は三人相手することに苦戦していた。
 「守ってばかりではいつか突破されるぞ!」
 「分かってる。ちょっと待てよ。今考えてるから。」
守っているはずのリーゴがヤジを飛ばす。
そんな状態が少し続く。
塔のアルカナは防御の高い能力だがそれ以外に能力はない。どうにかする策は無いことはないがどうしても使うわけにいかなかった海斗は、どうするべきかを必死に考えていると鈴華が大部離れた所から大声で海斗に指示を出した。
 「あんたの能力使っていいからなんとかしなさい。この距離なら私には当たらないから。」
その言葉を聞き実行する気の無かった打開策を実行することを決意する。
 「どうなっても知らないからな!」
大声で鈴華に返事を返す。
 「リーゴ、お前のアルカナで自分の周辺だけでいいから俺の能力を掻き消してくれ。じゃないと近すぎて死ぬぞ!」
リーゴがアルカナを発動したことを確認すると、海斗はアルカナの能力を解放すると同時に自分の能力を発動した。
海斗を中心とし辺り一帯の緑が一瞬にして真っ赤となった。
鈴華にギリギリで当たらない距離、モノケロスを含めた三人が立っている辺りの草原はマグマの海へと化した。
リーゴがアルカナを発動する直前にアケルナルがリーゴの首筋に向かって飛びかかる。
アケルナルに首筋を噛まれてから思うように体が動かないリーゴをモノケロスが容赦なく殴り続ける。それを見て笑うカノープス。
そんな容赦のない攻撃が続き、終には、気を失いかけてしまうリーゴ。
気を失いかけたその時、リーゴへの猛攻がピタリと止む。
しっかりと意識を持てば、もう少しまともに開くことが出来そうな細い目を精一杯に開けながら状況を把握するリーゴの前には透明な板のような物があった。
 「んだよこれ?」
リーゴを殴っていたはずのモノケロスが突如現れた透明な板に妨害された事により能力を使い始める。
モノケロスの手から白い光が出てくる。その光を纏った拳で透明な板を殴るとたちまちその板はガラスのようにヒビが入り始め、ピキピキと音を立てながら崩れていく。
意識を完全に取り戻したリーゴが振り替えるとそこには海斗が立っていた。
 「海斗、あいつの能力は拳にいろんな属性を付け足す能力だ。あの白い光は破壊属性だ。手を抜いたらアルカナであろうとすぐに壊されるぞ。」
リーゴの助言を聞き、根性を入れ直す海斗は再びアルカナで壁を作る。
四つの剣に貫かれそうな俊哉は困っていた。
その剣が能力から出てきたものなら、愚者のアルカナを使えば対処できたが戦士の持っている剣は能力とは全く関係のない普通の剣だった。故にアルカナを使った所でどうにかなる問題では無かった。
成す術がなし。そんな時だった。
強制的に精神世界に連れてかれた俊哉。
目の前には愚者のアルカナの使い方を教えてくれたのはワンピースの少女が立っていた。
 「貴方は掴んだ。
貴方のアルカナは変化する。
何も持たない愚か者。
愚か者は愚か者らしく道化となる。
貴方はピエロ。愚かなピエロ。
さあ、今こそ一つ目の進化を。」
愚者のアルカナが光る。
その瞬間体が勝手に動き出した。
愚者のアルカナは光と共に絵柄を変えた。
 「ライアンの言ってたアルカナを何枚持っているかって言う言葉の意味やっとわかったよ。魔術師のアルカナ。」
アルカナを発動したと同時に体が勝手に動き出した。向かってくる剣を次々と避けていった。まるで剣がどこに来るのかを分かっていたいたかのように。
それを見たシモンは戦士達を侮辱し自ら俊哉を殺そうと前線に立つ。
 「使えないやつらめ!えぇい、これならどうだ!」
シモンは自らの創造の能力でできるだけの大砲を作ると兵士たちに逃げ場のない俊哉には向かってくる放つように命じた。
王の命令のままに俊哉に向かって大砲を向ける兵士達。
一斉にではなく次々と放たれる大砲を見るとニヤリと笑いながら再度アルカナカードを光らせもう一度力を使う。
 「能力相手なら俺は倒せないぜ?愚者のアルカナなめるなよ!」
一瞬にして俊哉に向けられた大砲と、俊哉の邪魔をしていた壁の消失により、更に激怒するシモンは、自らの腰にぶら下げた剣を使い俊哉に斬りかかる。
「俊哉、これだけは覚えとけ。いくら強くても戦いにおいて一番最初に死ぬやつは自分の力に自惚れたやつだ。」
一瞬祐太の言葉が頭を過った。
再び魔術師のアルカナを使おうとするがうまく発動しないで
目の前の剣。鋭く研がれたその剣で切られたら死ぬのだろうか。もし助かったとして、その時の痛みはどれ程なのだろうか。
そんな事ばかり考える自分がいた。
新しい力に目覚めたから、能力者が相手でも、無能力者が相手でもどうにかなると思い上がってしまった。
それが命ときとなった。
剣がゆっくりと俊哉の左肩に近づいてくる。
どうにも出来ない無力な自分に嫌気がする。
それと同じくらい死への恐怖が俊哉を襲う。
怖くて目を閉じることしか出来なかった。
(変わってやろうか?こいつら全員殺してやるよ。)
久しぶりに聞く謎の声。
何度この声に助けられただろうか。
再び助けを求めるのか。
悩んでいると。
 「死神」
聞き覚えのある声がする。
恐る恐る目を開けるとシモンの持っていた剣が砂のようにサラサラと形を失っていく。
声のした方に顔を向けるとそこにはライアンがいた。
守るだけで攻撃することが出来ない海斗は三人相手することに苦戦していた。
 「守ってばかりではいつか突破されるぞ!」
 「分かってる。ちょっと待てよ。今考えてるから。」
守っているはずのリーゴがヤジを飛ばす。
そんな状態が少し続く。
塔のアルカナは防御の高い能力だがそれ以外に能力はない。どうにかする策は無いことはないがどうしても使うわけにいかなかった海斗は、どうするべきかを必死に考えていると鈴華が大部離れた所から大声で海斗に指示を出した。
 「あんたの能力使っていいからなんとかしなさい。この距離なら私には当たらないから。」
その言葉を聞き実行する気の無かった打開策を実行することを決意する。
 「どうなっても知らないからな!」
大声で鈴華に返事を返す。
 「リーゴ、お前のアルカナで自分の周辺だけでいいから俺の能力を掻き消してくれ。じゃないと近すぎて死ぬぞ!」
リーゴがアルカナを発動したことを確認すると、海斗はアルカナの能力を解放すると同時に自分の能力を発動した。
海斗を中心とし辺り一帯の緑が一瞬にして真っ赤となった。
鈴華にギリギリで当たらない距離、モノケロスを含めた三人が立っている辺りの草原はマグマの海へと化した。
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