異世界破壊のファートゥム

蒼葉 悠人

2章 ダスピクエット編 33話 紫色

 「おい、大変なんだよ!」

異常なまでに慌てている俊哉に啓吾と晋次が引く。

 「なにそんなに慌ててんだよ?」

 「で、どうしたの?俊哉君。」

 「それがな…。」

俊哉は昨日、優花に言われた未来予知で俊哉に能力が戻るということを予知したこと。そして、久しぶりに見た女の子の声が聞こえる夢の話をした。
詳しいことはよくわからん。と流す啓吾。

 「優花って子には能力が消えたことはバレたくなかったんだけどな。まぁ、しょうがない。」

ちゃんと言ったよね?言っちゃダメだよって。と言っているのが考えなくてもわかるくらい不機嫌そうな顔をしていた晋次。

 「未来予知が本当なのかはこちらで調べてみるよ。ただ、夢に関してはこちらではどうしようもないし、たまたま同じ夢を見ただけかもしれないから。」

晋次にいろいろと任せる感じになってしまっい、その話は終わった。だが、俊哉は納得出来なかった。夢の事がたまたまという形で片付けられてしまったからだ。

 「とにかく一週間後ね。」

俊哉にとって暗闇で女の子の声が聞こえる夢は異世界に行くための鍵のようなもの。それが本当に鍵となっていたのか。それかたまたま見た同じような夢だったのかを確認するため。そして、晋次たちが異世界へ行き帰ってくるまで。それらを考えると一週間後になった。

 「夢が本当だったらまた教えてね。」

啓吾、晋次と別れ家に帰ることにした。
その夜俺はまた同じ夢を見た。次の日も、次の日も、また次の日も。
それから一週間がたち、晋次と啓吾学校の屋上で話していた。

 「俊哉君が能力をちゃんと手に入れた保証は無いけど、異世界に行くことは確実だった。」

晋次のその言葉で確信をもった。

 「俺もこの一週間同じ夢をずっと見ていた。これは間違いと思う。」

その日は得に何もせずすぐに家に帰えり、寝ることにした。
真っ暗な闇のなか。

 「始まった。」

いつもの夢が始まる。

 「変えて。」

 「あなたならできるはず。」

前の夢と同じ言葉だった。
前回同様こちらから話しかければ何か変わる。と考えていた俊哉はさっそく話しかけようとする。

 「変えてやるよ…」

そこまで言いかけたとたん、今まで一度も聞いたことのないセリフが出てきた。

 「早く壊さないと…になる。」

俊哉の言葉が止まる。
一旦冷静になって考えることにした瞬間はあることに気がつく。
今まで早く異世界に戻らないと。ということしか頭になく気にして無かったが、今回聞こえた声はキテラの声ではない。ということに気がつく。

 「お前誰だよ?」

一度啓吾たちに相談した方がいいか。と思い夢から覚めようとした瞬間激しい頭痛に襲われた。

 「くそ、このタイミングでかよ!」

キテラの時同様に白い空間に連れていかれる。

 「ごめんなさい。いきなりこんなところに呼び出してしまい。」

俺に話しかけてきたのはやはりキテラではなかった。
目の前には紫色の髪の毛をしたいかにも魔女って感じの服装をした女の人がいた。

 「誰だよ?お前。」

 「すいません。まずは自己紹介ですよね。」

キテラとは真逆の内気な感じの女の子だ。

 「私の名前はダスピクエットと言います。」

そのあとはキテラの時と同様にいろんな説明をしてもらった。
説明を聞き、キテラの時との違い。わかったこと。などがあった。

一つ目は、パンドラの鍵とパンドラの箱の破壊。これが異世界を壊す方法ということがわかった。

二つ目は、あきの言っていたことだ。認知の入れ替わり説。
(なら、どうしてキテラはあんな適当なことを言っていたのか…。)

三つ目は、キテラは誰も召喚していない。ということに。
(俺が今までに一緒にいたあの人はいっい…。)

四つ目は、能力はプレゼントされる物では無かったということ。
(あれはキテラが特別だったのか。)

これらの事がわかった。

一度整理して考え直そう。そう思ったときダスピクエットが話しかけてくる。

 「あの、これらが異世界のルールです。質問とかはありますか?」

キテラの時と違いキッチリしていてどうしても調子が狂ってしまう。

 「本当にキテラは俺を召喚してないんだよね?」

 「はい。絶対にしていませんよ。」

 「最後にいいかな?俺の能力は一度見たり聞いたりした能力を使える。って能力でいいの?」

少し悩んだあと答えた。

 「そんな能力じゃ無いですよ?
それでは、そろそろ行ってもらいましょうか。」

結局質問タイムは強制的に終了させられて、異世界にも強制的に行くことになってしまった。
異世界に飛ばされる前にダスピクエットがまずしてほしいこと。絵に書いて教えてくれた。それはパンドラの箱の鍵を見つけることだったんだのだが…。

 「やべー、目的果たした。」

俊哉の右ポケットになぜか、アルカナカードと共にパンドラの箱の鍵が入っていた。

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