異世界破壊のファートゥム

蒼葉 悠人

11話 要塞攻略 Ⅱ

要塞  一階  入り口付近

そこには一向に先に進むことのできない俊哉   の姿があった。初めての経験、初めての感覚それらに耐えられない臆病な俊哉、でも行かなければと足に力を入れ始める勇敢な俊哉。あきが新たな能力者と遭遇していた時、俊哉は必死に前に進むために心の中で戦っていた。

要塞  三階  廊下の途中

 「動くことのできない女なんて簡単に殺すことができる。がただ殺すだけもつまらない。少し遊ぶか。」

そう言って能力を解除するイルマ。

 「余裕こいてると死ぬぞ!ナルシストが!」

能力の解除と同時に剣を作り投げつける。

 「言ってることわからないかな?頭悪いね君」

そう言って飛んでくる剣の動きを止めて体を少し横にずらし軽々と避けるイルマ。

 「避けんじゃねえよ!」

 「無茶言わないでよお嬢さん。」

 「うるさい。」

数打てば当たると言わんばかりに沢山の剣を投げつけるあき。それを軽々と避けていくイルマ。

ギーーン!ガーーン!

投げた剣が床に落ちる度に重い音が要塞に響き渡る。

要塞  1階  入り口付近

ギーーン!ガーーン!
という音が聞こえてくる。
この鈍い音を聞きようやく自分も戦わないといけないと思い知り、前に進む決意が固まる俊哉。
あきの作った血の海を歩きながら2階、3階と上がっていく。ようやくあきとイルマの戦ってるいる場所までたどり着く。

 「おせーんだよ。もう終わったぜ。」

そこには全身を剣で刺されたあきが倒れていた。
 
 「うわーーーーーーーーーーーーーー!」

イルマに向かって銃を打つ俊哉。当然イルマはその弾を止めて避ける。その一瞬にできた隙に俊哉はあきのそばに行き治癒能力を使う。なんとか意識を取り戻すあき。

 「弱虫が!逃げろ!あいつはお前なんかが倒せる相手じゃない。」

 「わかってる。だから、助けにきた。一回逃げよう。」

 「無理。そんなことさせてくれるような人間じゃないよ。あいつは」

 「じゃあ、俺は戦うよ。一人で逃げるくらいなら戦って死んだ方がましだ!」

 「弱いくせに…。いいかあいつは能力者だ能力は、対象の動きを止める能力。少しだけでいい時間を作れ。」

 「もうそろそろいいかな?」

強者の余裕というやつか、わざわざ待っててくれたイルマ。

 「せめて名前くらい教えてくれないかな?
俺の名前はイルマね。よろしく。」

 「俺の名前は俊哉」

 「そうか、俊哉くんか。じゃあ、死ね!」

そう言って先に仕掛けてきたイルマ。猛スピードで走ってきたイルマに少し反応が遅れる。 その一瞬で間合いが一気に詰められる。急いで刀を拾う俊哉。イルマが俊哉に殴りかかる。その反動を利用し後ろに下がる俊哉。後ろに下がると同時に拾った刀を振り上げる。イルマの体に少しかする。かすり傷にイラ立つイルマ。能力を使い俊哉の動きを止める。そして落ちていた剣を使い俊哉に向かい刺す。

グサッ!

突然イルマの動きが止まる。イルマの腹にはあきの作った剣が刺さっていた。

 「どこから? 」

 「油断しすぎなんだよ。ボケ!」

倒れていたあきが後ろからイルマに向かい剣を投げていた。少し動きの止まったイルマに俊哉が止めを刺す。
急いであきのもとに向かい完全に治るまで回復した。

 「今回は助かった。ありがとう。」

そう言って走り出すあき。
あきを追いかけると4階にたどり着いた。

  「行くぞカス!」

そう言って進みだすあき。着々と進み5階、6階と進んでいく。

  「邪魔!」

 「お前の方が邪魔だわ!」

 「おい、何をやっている。相手はたかがガキ二人だぞ!」

 「無理です。あの二人強すぎます!」

調子が乗って来た二人。喧嘩しながらも何だかんだで息の合っている攻撃に苦戦する兵士たちをバタバタと倒していき、7階の少し広い部屋に出る。

 「この部屋だけやけに広いな。」

あまりの広さに唖然(あぜん)する俊哉。
奥から誰かがこっちに向かってくる音がした。音を聞き一瞬で切り替える俊哉。

 「派手にやりやがって、リーゴ様になんて言えばいいんだよ、ったく。まぁいいわ、殺せばなんの心配もないよね?」

 「紅林 蓮ー。」

殺気をガンガンに出すあき。

 「あれ、俺のこと知ってるの?自己紹介なんてしたっけかな?」

 「こいつのこと知ってるの?あきさん。」

 「知ってるよ。こいつは、私の親を殺して住むところを奪った憎いクソやろうだよ!」

 「あー、思い出したよ。あき。なんて名乗ってるんだね。元一国の次期王女。
アレクス レイ キアラナだっけか?」

 「てめー、殺すぞ。」

 「口が悪い次期王女だ。」

頭に血が上り感情的になるあきは何も考えず紅林に切りかかった。

ドーーーーーン!

一瞬の出来事だった。切りかかりにいった瞬間にあきは部屋の外長い廊下の一番奥まで飛ばされていった。

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