異世界破壊のファートゥム

蒼葉 悠人

10話 要塞攻略 Ⅰ

 「邪魔!」

あきが兵士を切りながら俊哉にキレる。

 「お前の方が邪魔だわ!」

あきに対抗する俊哉は少しでもあきより多く兵士を倒そうと銃で撃ちまくる。

 「おい、何をやっている!相手はたかがガキ二人だぞ!」

兵士の指揮官が怒り始める。

 「無理です!あの二人強すぎます!」

時は少し前に遡る。

 「今回の任務はこの城からだいぶ離れた森にある要塞に行ってもらう。そのあとは簡単だ。なにもしなくていい。ただ黒魔術師団の人間が関係してるかどうかだけ調査してきてくれればいい。」

リオンに任務の説明、目的の場所、などを聞いて敵アジトらしき所に向かうことになったのだが…

リオンに言われしぶしぶ黒魔術師団のアジトらしき所に向かうことになった俊哉とあきは道中喧嘩ばかりしていた。

 「弱い俊哉はそこら辺のカスだけ相手してればいいんですよ」

 「弱い弱いうるせんだよ!」

あきにキレながらもしっかりと弱いモンスターを言われるがまま倒していく俊哉。
スライム、ゴブリン、ウルフ、そんなどこにでもいるようなモンスターを倒しながら先へ進んでいく。

 「お前も少しは手伝えよ!」

 「そんな弱いモンスター私が手を下すまでもないでしょ?」

そんな感じの喧嘩をしながらアジトらしき場所へと二人は進んでいく。
喧嘩をしながら数時間馬車に揺られ、さらに数時間歩いていくと敵のアジトらしき要塞にたどり着く。

 「着きましたよ。ここがリオンさんの言ってた要塞です。」

そこには城と同じ大きさの要塞があった。

 「あとはこのまま黒魔術師団の人間が出入りしてるかを見張るだけです。」

そう言うと、あきは要塞の入り口近くの茂に身を隠し見張ることにした。
見張りを始めて数時間がたつ。

 「面倒ですね。あなた見ててください。私は寝ます。」

 「何だよ!その無責任さは!」

 「弱いあなたに仕事をあげたんです。ありがたく思ってください。」

そんな喧嘩をしていると要塞の入り口が開き誰かが出てきた。

 「それではここは任せましたよ。ここも潰されてしまうと私の立場も無くなってきますからね。死んでも守りなさい。」

聞き覚えのある声、見覚えのある姿。俊哉はその正体がわかった瞬間全身に寒気が走った。

 「任せてください。なんとしても守ります。この命に変えても。リーゴ様」

 「任せましたよ。では。」

そう言ってどこかへ向かうリーゴ。

 「このアジトは確実に黒魔術師団と関係がある。あきさん、すぐに戻ってリオンさんに…」

 「………………………………………。」

何も言わないあきの顔を覗くとそこには殺気に満ちたあきの怖い顔があった。
あきは何も言わず要塞に乗り込もうとする。
反射的にあきの腕を掴む俊哉。

 「バッ!何しようとしてんだよ。」

 「うるさい!止めるな!」

怒鳴り散らすあきに圧倒され腕を掴んでいた手を離してしまう。
あきは猛スピードで要塞に突入する。

ウーーーーウーーーー!

サイレンが鳴り響く。

 「あー、もう、なるようになれ。」

あきを追って俊哉も要塞に入っていく。
要塞に入りすぐ俊哉の足は止まった。
そこには沢山の死体の山があった。
血の海を作るには十分な程の血が床に流れている。歩く度にピチャッ。ピチャッ。と音がなる。ゴミのように倒れている死体の数。
ちゃんとした戦場を見ることがなかった俊哉には耐えられない光景だった。
思わず吐き出す俊哉。奥の方から聞こえてくる悲鳴。嗅いだことのない匂い。戦場という緊張感。今までに味わったことのない程の吐き気。俊哉は足がすくんだ。

 「何だてめえは!」

 「うるさい!私の邪魔をするな!」

 「グゥァーーー。」

進行の邪魔をする兵士を容赦なく殺していくあき。
一階、二階、三階と兵士を殺しながら進んでく。

 「ここから先へは行かせないからね。」

あきの足が止まる。身動きの取れないあき。

 「殺りすぎなんだよ。くそが!」

目の前には今までの兵士とは確実に違う雰囲気を出している男がいた。

 「誰だてめー。何しやがった。」

あきの質問に答える謎の男。

 「俺の名前はイルマ。能力者だよ。対象の相手の動きを止める能力な。」

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