異世界破壊のファートゥム

蒼葉 悠人

3話 能力

お金も装備もない状態でする事も無く、とりあえず歩くことにした。回りには森しかない。どうしようもないので北に進んでみることにした、ある程度進んだときだった、茂みの方からガサガサと音が鳴り出した。フッとその茂み見る。何が動いたのかを確認しようとした時だった。茂みから真っ黒くどす黒い狼のような生き物が三匹飛び出てきた。
異世界きたー。と喜ぼうとした瞬間狼たちが襲いかかってくる。左腕を噛まれ背中を引っ掛かれ傷だらけになりながらも必死に逃げていると崖についていた。
先は行き止まり、絶対絶命。

 「いい加減追ってくるのをやめろ!一体なんなんだよ!」

その瞬間体から何か殺気のような、覇気のようなオーラのようなそんなものが出ていくのを感じた。狼たちがそれに覆われた瞬間狼たちは消滅していった。
再び歩き出そうとしたが、恐怖と疲れのせいで意識を失ってしまった。

目が覚めるとそこは小さな家の中だった。

 「起きたのですね。よかった。ご無事で。私はリッカといいます。」

目の前にはリッカと名乗るかわいらしい少女の姿があった。とりあえず自己紹介をして、リッカにいろいろ聞いてみることにした。いろいろわかったことがあった。どうやら倒れた俺をここまでつれてきたのはこの子らしい。そしてここが小さな名もない集落だってこと。そしてこの子にはどうやら、どんな怪我も治すことのできる能力があると言うことを知った。
その能力のおかげで狼に噛まれた左腕と引っ掻かれた背中の傷が無くなっていた。

 「外もだいぶ暗くなってきたので今日はここで泊まっていきませんか?」

行き先もない俊哉にはリッカのその提案に甘えることしかできなかった。

 「今日1日だけお願いしてもいいかな?」

 「喜んで。」

その夜はリッカとたくさんの話をした。
この世界にはたくさんの能力を持った人がいること。リッカが能力に目覚めた時の話などをして夜を過ごしていた。

 「この能力はですね、怪我をしているところを優しく包んであげるイメージを頭で想像しながら怪我したところに触れてあげると怪我が治るっていう能力なんですよ。ただ、デメリットもあって、すごい体力を使うので1日にたくさん使うことはできないんです。」

いろんな話をし、そろそろ寝ようとした時だった、近くの森から狼が5匹集落を襲いに来た。

 「あの狼、今日俺を襲ってきた狼だ。」

集落の男たちと協力して狼を追い返そうとした時初めて知った。その狼には物理攻撃が効かないってことを。

 「どうしたらいいんだよ!リッカの能力はこの状況では使えないし、朝のように…」

朝、狼を消滅させた力をどうにか使おうと思うがどうにも出てこない。いくら力をいれても屁しか出てこなかった。

 「どうしたらいい」

案も出てこないまま悩んでいると集落の人々がたくさん怪我をおっていき戦える人は残り数人になっていた。どうしようもなく近くにあった太い木の枝をとり立ち向かいに行った時だった、狼たちは一仕事終えたかのように闇に消えていった。また襲ってくるかもしれないと警戒しながらも、ボロボロになった集落を見渡しているとすぐ横は瀕死の人がいた。なにもできなかった俊哉はせめてリッカの所にその人を連れていこうと急いだ。 

 「なにもできない俺は惨めだ。」

何の役にも立てず、ただただリッカのところに重傷の人をつれていっていると最悪な状況が訪れた。
リッカが能力の使いすぎで倒れてしまったのだ。
まだたくさんの怪我人がいる。中には出血の激しい人だっていた。なにもできない俊哉は現実世界で覚えた止血をとにかくするしかないと足掻いていた。

 「止まれ、止まれよ。何で止まんないんだよ。頼むから止まってくれよ。」

必死に、流れる血を止めようと頑張るがいくらやっても止まらない。無力な自分に苛立ちを覚え、泣きたくなる気持ちが膨らみついに泣き出してしまった。しかし、いくら泣いてもこの人は助からないと頭でわかっていた俊哉は必死にもがき続けたそんな時だった。
手の平から緑色の光が出て来て出血した傷を覆い始めた、その瞬間傷がみるみる治っていった。

 「これ、リッカの能力と同じだ!」

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