異世界でもプロレスラーになれますか?
第4話 歓迎
「さて到着。ここがバラッサの街のギルドだよ」
案内してもらったギルドの前に立つ。
「そういえば聞いてなかったんだけど、君の名前は?見た感じ人間だよね。あ、俺は八嶋竜平。人間だよ」
素顔を見た時に思ったことだ。この子はどう見ても人間であり、魔族ではない。そもそも魔王領に人間がいるのは不思議な事なのだろうか。この世界のことはまだまだ知らないことだらけだが、女神の言っていたことが本当ならこんな所に人間がいるのはおかしいのではと思う。ま、俺も人のこと言えないけど。
「八嶋竜平ね、珍しい名前だねー。私はシルフィ・エルフォード。もちろん人間だよ」
シルフィか。いかにも異世界って感じの名前だ。というか今更だが言葉は通じるんだな。これもあの女神の力なんだろうか。色々してくれてるみたいだし今度電話が来たらまたお礼でも言ってやるか。こっちからかける気は無いけど。
「そういえば1番聞きたかったんだけど、さっきあの金髪にやってた技って……」
そう、気になって気になってしょうがなかったことを聞こうとすると。
「まぁ積もる話もあるのか無いのか知らないけどとりあえず入ろうよ!仲間が出来るって聞いたらみんな喜ぶから!」
俺の疑問を後回しにし、強引にギルドに入れられる。
中に入ってみると、そこには魔族ーーーではなく、人間達がいる。5人のようだが、その全員がまごうことなく人間のようである。魔族は見た感じは見当たらない。
「シルフィおかえりぃ〜。ん?その子は誰?」
まぁ当然の疑問だよな。
「この人は八嶋竜平って言ってね、さっきそこの路地で2人の魔族にカツアゲされてベソかいてたから助けてあげたの」
「おい」
なんだか後半話が捏造されてるんだが。誰がベソかいてたって?むしろ自分でもちゃんと対処できたと思うくらいなんだが。
「っていうのは冗談で、カツアゲしてた2人組を返り討ちにしたこの人から逃げ出した1人が私の方に走って来たもんで、反射的に例のあの技、決めちゃったわけ」
例のあの技ってのはもちろん逆エビ固めの事だよな。
「それで話を聞いたらギルドに用があるって事で連れて来たの。仲間になってくれるらしいよ」
誰も仲間になるなんて一言も言ってないんだが。冒険者=仲間って事になるのかな?
「そうなんだぁ〜久しぶりのお仲間登場だねぇ〜」
なんだか疲れる喋り方だなこの子。
「聞いたと思うけど、俺は八嶋竜平ね。君の名前は?」
「私はリース・オーレンズだよぉ〜。職業は盗賊ね。実はまだ駆け出しなんだぁ〜」 
という事はまだ冒険者なりたてって事か。盗賊職ってなんか怖いイメージだけどこの子が盗賊ならあんまり怖い気がしないな。これから世話になるかもしれないだろうし挨拶くらいしておかないとな。
「そっか。なら俺のちょっと先輩って事になるんだね。俺も冒険者になろうと思ってるからこれからよろしく」
「よろしくねぇ〜」
そう言ってリースは元いた他の仲間達の方へ戻っていった。すると突然、背中を力強く叩かれる。シルフィだ。
「それじゃ軽く挨拶も済んだことだし、早速冒険者登録しに行こうよ!あっちのカウンターで受付してるからね」
という事でさっそく冒険者登録をする事になった。
「ようこそいらっしゃいました。私はこのバラッサの街のギルドを担当しております、ニアと申します。以後お見知り置きを」
「よろしくお願いします。八嶋竜平と言います。とりあえず冒険者登録をしに来たんですが」
「失礼ですが、1つお聞きします。あなたはどういった理由で冒険者に?」
何か疑われているのだろうか。笑顔なのにとても圧を感じる。尋問をされているようだ。まぁ嘘をつく理由も無いので正直に答えるとしよう。
「俺はこの魔王領に進行し、魔王が悪だと勝手に決めつけている勇者どもを討つべくしてこの街にやってきました。真に倒すべきは勇者だと思っています」
冒険者になろうとしてる奴が何言ってるんだ?とか周りは思ってるんだろうなぁ。まぁそれでもあの女神に聞かされた話を思い出すと魔王が不憫で仕方ない。
「あなたの考えはわかりました。我らがギルド、いえ、もうギルドと呼ぶのはやめましょう。ようこそ、革命組織
『フェザリオス』へ」
へ?革命?
「あなたが勇者討伐を望んでいるのであればこちらに断る理由などありません。ここは魔王を支持し、勇者を倒さんとする、いわば反逆者達の組織、それが『フェザリオス』なのです」
んー、簡単に言うとつまりは人間ではあるが、勇者とは対立関係にある人達の集まりって事なのかな?恨みがあるとか勇者側のやり方に不満があるとか。
「安心して下さい。革命といってもここにいる方達はみなそれぞれ理由があってこちら側にいるのであり、決して犯罪者の集まりではありません。気さくで面白い方たちばかりですよ」
と言われてもな。まぁシルフィやリースも悪い人間には見えないし、他の人も……うんまぁいいか。なんだか怖そうな人やでかい人もいるけどとりあえずおいておこう。
「まぁこの組織の事はなんとなく理解しました。勇者と戦うというなら俺もやらない理由は無いですしね。とりあえず、冒険者登録?でいいのかな?お願いしたいんですが」
「かしこまりました。まぁ疑問は当然ですね。私どもも不本意ではあるのですが、この冒険者登録は勇者側のシステムを採用しております。ほんと不本意ですが」
大事な事なので2回言いましたよニアさん。ちょっと怖い。
「まぁまぁニャーさん、不本意なのは分かってるからとりあえず竜平さんの冒険者登録しちゃおうよ。ステータスや適性なんか色々気になるし」
とシルフィが横から早く早くと急かしてくる。
「ですからシルフィさん!ニャーさんと呼ばないでって何度言ったら……」
顔を赤らめて涙目になっているニアさん。と、ニアさんをからかって凄く楽しそうなシルフィ。俺も次からニャーさんと呼ばせてもらおう。なんか可愛いし。
次は冒険者登録の話に移ります。
案内してもらったギルドの前に立つ。
「そういえば聞いてなかったんだけど、君の名前は?見た感じ人間だよね。あ、俺は八嶋竜平。人間だよ」
素顔を見た時に思ったことだ。この子はどう見ても人間であり、魔族ではない。そもそも魔王領に人間がいるのは不思議な事なのだろうか。この世界のことはまだまだ知らないことだらけだが、女神の言っていたことが本当ならこんな所に人間がいるのはおかしいのではと思う。ま、俺も人のこと言えないけど。
「八嶋竜平ね、珍しい名前だねー。私はシルフィ・エルフォード。もちろん人間だよ」
シルフィか。いかにも異世界って感じの名前だ。というか今更だが言葉は通じるんだな。これもあの女神の力なんだろうか。色々してくれてるみたいだし今度電話が来たらまたお礼でも言ってやるか。こっちからかける気は無いけど。
「そういえば1番聞きたかったんだけど、さっきあの金髪にやってた技って……」
そう、気になって気になってしょうがなかったことを聞こうとすると。
「まぁ積もる話もあるのか無いのか知らないけどとりあえず入ろうよ!仲間が出来るって聞いたらみんな喜ぶから!」
俺の疑問を後回しにし、強引にギルドに入れられる。
中に入ってみると、そこには魔族ーーーではなく、人間達がいる。5人のようだが、その全員がまごうことなく人間のようである。魔族は見た感じは見当たらない。
「シルフィおかえりぃ〜。ん?その子は誰?」
まぁ当然の疑問だよな。
「この人は八嶋竜平って言ってね、さっきそこの路地で2人の魔族にカツアゲされてベソかいてたから助けてあげたの」
「おい」
なんだか後半話が捏造されてるんだが。誰がベソかいてたって?むしろ自分でもちゃんと対処できたと思うくらいなんだが。
「っていうのは冗談で、カツアゲしてた2人組を返り討ちにしたこの人から逃げ出した1人が私の方に走って来たもんで、反射的に例のあの技、決めちゃったわけ」
例のあの技ってのはもちろん逆エビ固めの事だよな。
「それで話を聞いたらギルドに用があるって事で連れて来たの。仲間になってくれるらしいよ」
誰も仲間になるなんて一言も言ってないんだが。冒険者=仲間って事になるのかな?
「そうなんだぁ〜久しぶりのお仲間登場だねぇ〜」
なんだか疲れる喋り方だなこの子。
「聞いたと思うけど、俺は八嶋竜平ね。君の名前は?」
「私はリース・オーレンズだよぉ〜。職業は盗賊ね。実はまだ駆け出しなんだぁ〜」 
という事はまだ冒険者なりたてって事か。盗賊職ってなんか怖いイメージだけどこの子が盗賊ならあんまり怖い気がしないな。これから世話になるかもしれないだろうし挨拶くらいしておかないとな。
「そっか。なら俺のちょっと先輩って事になるんだね。俺も冒険者になろうと思ってるからこれからよろしく」
「よろしくねぇ〜」
そう言ってリースは元いた他の仲間達の方へ戻っていった。すると突然、背中を力強く叩かれる。シルフィだ。
「それじゃ軽く挨拶も済んだことだし、早速冒険者登録しに行こうよ!あっちのカウンターで受付してるからね」
という事でさっそく冒険者登録をする事になった。
「ようこそいらっしゃいました。私はこのバラッサの街のギルドを担当しております、ニアと申します。以後お見知り置きを」
「よろしくお願いします。八嶋竜平と言います。とりあえず冒険者登録をしに来たんですが」
「失礼ですが、1つお聞きします。あなたはどういった理由で冒険者に?」
何か疑われているのだろうか。笑顔なのにとても圧を感じる。尋問をされているようだ。まぁ嘘をつく理由も無いので正直に答えるとしよう。
「俺はこの魔王領に進行し、魔王が悪だと勝手に決めつけている勇者どもを討つべくしてこの街にやってきました。真に倒すべきは勇者だと思っています」
冒険者になろうとしてる奴が何言ってるんだ?とか周りは思ってるんだろうなぁ。まぁそれでもあの女神に聞かされた話を思い出すと魔王が不憫で仕方ない。
「あなたの考えはわかりました。我らがギルド、いえ、もうギルドと呼ぶのはやめましょう。ようこそ、革命組織
『フェザリオス』へ」
へ?革命?
「あなたが勇者討伐を望んでいるのであればこちらに断る理由などありません。ここは魔王を支持し、勇者を倒さんとする、いわば反逆者達の組織、それが『フェザリオス』なのです」
んー、簡単に言うとつまりは人間ではあるが、勇者とは対立関係にある人達の集まりって事なのかな?恨みがあるとか勇者側のやり方に不満があるとか。
「安心して下さい。革命といってもここにいる方達はみなそれぞれ理由があってこちら側にいるのであり、決して犯罪者の集まりではありません。気さくで面白い方たちばかりですよ」
と言われてもな。まぁシルフィやリースも悪い人間には見えないし、他の人も……うんまぁいいか。なんだか怖そうな人やでかい人もいるけどとりあえずおいておこう。
「まぁこの組織の事はなんとなく理解しました。勇者と戦うというなら俺もやらない理由は無いですしね。とりあえず、冒険者登録?でいいのかな?お願いしたいんですが」
「かしこまりました。まぁ疑問は当然ですね。私どもも不本意ではあるのですが、この冒険者登録は勇者側のシステムを採用しております。ほんと不本意ですが」
大事な事なので2回言いましたよニアさん。ちょっと怖い。
「まぁまぁニャーさん、不本意なのは分かってるからとりあえず竜平さんの冒険者登録しちゃおうよ。ステータスや適性なんか色々気になるし」
とシルフィが横から早く早くと急かしてくる。
「ですからシルフィさん!ニャーさんと呼ばないでって何度言ったら……」
顔を赤らめて涙目になっているニアさん。と、ニアさんをからかって凄く楽しそうなシルフィ。俺も次からニャーさんと呼ばせてもらおう。なんか可愛いし。
次は冒険者登録の話に移ります。
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