転移してのんびり異世界ライフを楽しみます。
17ページ目「されど僕は薙ぎ倒す」
「〈死者の花園〉……?」
ガイコツに紹介されたこの地下施設は広大であった。施設の広さが分からない。特に奥が全く見えない。地下は全体的に紫色と黒色の中間色のような色の霧が立ち込めている。重く沈んだ空気だ。長時間、ここにいたら精神に支障が出そうだ。
……もしかしたら〈精神魔法〉が地下全体にあるのかもしれない。
「この施設は私のスキルの実験施設でね。〈死霊術〉スキルを試しているんだよ。」
要するにこの地下には不死生物が沢山いるということだ。ここからでも何体かのアンデッドが蠢いているのが見える。率直に気持ち悪い。原型を留めない肉塊が動いているのだ。
やはり、アンデッドは存在してはいけないと思う。気持ち悪いし。さらに不死って狡いじゃん。姿はああはなりたくないけど欲しい。ガイコツを倒したら、〈万能〉スキルで手に入るだろうけどね。
「では、さらばだ。」
そう言ってガイコツは見えない奥へと去っていった。ガイコツは僕達が追い掛けないとは思わなかったのだろうか。
僕は背後を振り返ってみると、入口は閉ざされていた。〈保有地管理〉のスキルで操作したのだろう。流石にスキルに干渉しても勝てる気がしない。ガイコツを追い掛けるしかない、か。元々そのつもりだったけど。
「まあ、行こうか。」
僕以外の2人と1体は頷いた。焦っても仕方ないのでゆっくりと進むことにした。
僕達が歩き出したのに反応したかのように地下施設は稼働し始めた。地下のコンクリートに黒い魔方陣が出現する。そこからスケルトンが出てきた。一つの魔方陣から一体しか出ないようだ。
その魔方陣が全部で20コ。要するに20体のスケルトンが出てきた。このスケルトンらは骸骨兵士という。通常タイプのスケルトンは、指示された行動のみしか出来ないが、骸骨兵士は、ある程度の自己判断が出来る。 
最大の強みは攻撃回避が出来ることだろう。通常タイプのスケルトンは指示されない限り、回避もしない。回避行動は戦闘において重要な要素の一つだ。
「だが、小賢しい!」
ガリメデルスの尻尾を横にひと振りすると、骸骨兵士は一掃された。
ガリメデルスの姿はライオンと言うのが1番良いだろう。ライオン、と言う訳では無いのだが、外見だけで言えばライオンである。
ただ、体が巨大だ。四大聖獣の一体であるガリメデルスは体が伸縮自在だ。今は、高さだけで言うと3mは超えている。
地下施設は高さが10m以上あるので高さの心配はない。
20体の骸骨兵士を出して一息つくことも出来ない。地下が段々と魔方陣で黒くなっていく。次から次へと骸骨兵士が出現した。
出現する度にガリメデルスが薙ぎ払う。しかし、破壊する数よりも出現する数の方が多いようだ。ガリメデルスが少しずつだが焦っていた。
「落ち着いて、ガリメデルス。」
「ああ、すまぬ。」
グゥオォォォォオオ!!っと咆哮する。この咆哮をまともに浴びたスケルトンらが一斉に消え去った。どうやらこの咆哮は〈聖・土属性〉の属性効果が付与されているようだ。
四大聖獣の使用するスキル魔法である4つの〈聖属性〉は、どれもアンデッドに対して多大なダメージを与えることが出来る。
また、アンデッドの不死性を無効化することが出来る。この魔法は通常では手に入れれず、スキルという形で使用が可能になるため、スキル魔法と言うのだ。
因みに先程から骸骨兵士を薙ぎ倒していた尻尾にも〈聖・土属性〉の属性効果が付与されていた。
「じっとしていてもキリがない!前へ進むぞ!」
攻撃中のガリメデルスと待機中のリルとエレナに声を掛けた。すぐに僕を含めて行動に移す。
もう一度、ガリメデルスが前方に咆哮を放ち、それと同時に同じ方向に走り出す。
これを伝える時には、手に入れたばかりの〈念話〉スキルを使用した。意外と使い勝手が良い。
グゥォォォォオオオ!!!ガリメデルスが咆哮する。そして、僕達は走り出した。
「行くぞ!」
各々がそれぞれの言葉で頷き返す。
この地下施設は、敵の動きに反映して、動作を変えるようだ。恐らく〈死霊術〉で出現したアンデッドは別の場所に待機しているのだろう。それを〈保有地管理〉を使用して、魔方陣で指定した場所に送る。
僕達が走り出したのに反応したのだろう。前に立ちはだかる形で魔方陣が出現した。だが、止まることは出来ない。一旦止まれば、囲むように骸骨兵士が出現する。止まった方が危険だ。
「絶対に止まるな!」
走りながらではガリメデルスが薙ぎ払えないため、ガリメデルスは立ちはだかる敵を踏み潰している。
勿論、足裏には〈聖・土属性〉の属性効果が付与されている。
僕も目の前の敵を〈光属性〉の【一閃】で倒している。
この魔法は、自身の体を光と同化させ、突撃する攻撃系魔法だ。因みに上位魔法である。難易度が意外と高い。
リルやエレナも各々の魔法攻撃で破壊は出来ずとも、道を切り開くことは出来ている。心配する必要は無いだろう。
さて、僕も頑張るとするか。
ガイコツに紹介されたこの地下施設は広大であった。施設の広さが分からない。特に奥が全く見えない。地下は全体的に紫色と黒色の中間色のような色の霧が立ち込めている。重く沈んだ空気だ。長時間、ここにいたら精神に支障が出そうだ。
……もしかしたら〈精神魔法〉が地下全体にあるのかもしれない。
「この施設は私のスキルの実験施設でね。〈死霊術〉スキルを試しているんだよ。」
要するにこの地下には不死生物が沢山いるということだ。ここからでも何体かのアンデッドが蠢いているのが見える。率直に気持ち悪い。原型を留めない肉塊が動いているのだ。
やはり、アンデッドは存在してはいけないと思う。気持ち悪いし。さらに不死って狡いじゃん。姿はああはなりたくないけど欲しい。ガイコツを倒したら、〈万能〉スキルで手に入るだろうけどね。
「では、さらばだ。」
そう言ってガイコツは見えない奥へと去っていった。ガイコツは僕達が追い掛けないとは思わなかったのだろうか。
僕は背後を振り返ってみると、入口は閉ざされていた。〈保有地管理〉のスキルで操作したのだろう。流石にスキルに干渉しても勝てる気がしない。ガイコツを追い掛けるしかない、か。元々そのつもりだったけど。
「まあ、行こうか。」
僕以外の2人と1体は頷いた。焦っても仕方ないのでゆっくりと進むことにした。
僕達が歩き出したのに反応したかのように地下施設は稼働し始めた。地下のコンクリートに黒い魔方陣が出現する。そこからスケルトンが出てきた。一つの魔方陣から一体しか出ないようだ。
その魔方陣が全部で20コ。要するに20体のスケルトンが出てきた。このスケルトンらは骸骨兵士という。通常タイプのスケルトンは、指示された行動のみしか出来ないが、骸骨兵士は、ある程度の自己判断が出来る。 
最大の強みは攻撃回避が出来ることだろう。通常タイプのスケルトンは指示されない限り、回避もしない。回避行動は戦闘において重要な要素の一つだ。
「だが、小賢しい!」
ガリメデルスの尻尾を横にひと振りすると、骸骨兵士は一掃された。
ガリメデルスの姿はライオンと言うのが1番良いだろう。ライオン、と言う訳では無いのだが、外見だけで言えばライオンである。
ただ、体が巨大だ。四大聖獣の一体であるガリメデルスは体が伸縮自在だ。今は、高さだけで言うと3mは超えている。
地下施設は高さが10m以上あるので高さの心配はない。
20体の骸骨兵士を出して一息つくことも出来ない。地下が段々と魔方陣で黒くなっていく。次から次へと骸骨兵士が出現した。
出現する度にガリメデルスが薙ぎ払う。しかし、破壊する数よりも出現する数の方が多いようだ。ガリメデルスが少しずつだが焦っていた。
「落ち着いて、ガリメデルス。」
「ああ、すまぬ。」
グゥオォォォォオオ!!っと咆哮する。この咆哮をまともに浴びたスケルトンらが一斉に消え去った。どうやらこの咆哮は〈聖・土属性〉の属性効果が付与されているようだ。
四大聖獣の使用するスキル魔法である4つの〈聖属性〉は、どれもアンデッドに対して多大なダメージを与えることが出来る。
また、アンデッドの不死性を無効化することが出来る。この魔法は通常では手に入れれず、スキルという形で使用が可能になるため、スキル魔法と言うのだ。
因みに先程から骸骨兵士を薙ぎ倒していた尻尾にも〈聖・土属性〉の属性効果が付与されていた。
「じっとしていてもキリがない!前へ進むぞ!」
攻撃中のガリメデルスと待機中のリルとエレナに声を掛けた。すぐに僕を含めて行動に移す。
もう一度、ガリメデルスが前方に咆哮を放ち、それと同時に同じ方向に走り出す。
これを伝える時には、手に入れたばかりの〈念話〉スキルを使用した。意外と使い勝手が良い。
グゥォォォォオオオ!!!ガリメデルスが咆哮する。そして、僕達は走り出した。
「行くぞ!」
各々がそれぞれの言葉で頷き返す。
この地下施設は、敵の動きに反映して、動作を変えるようだ。恐らく〈死霊術〉で出現したアンデッドは別の場所に待機しているのだろう。それを〈保有地管理〉を使用して、魔方陣で指定した場所に送る。
僕達が走り出したのに反応したのだろう。前に立ちはだかる形で魔方陣が出現した。だが、止まることは出来ない。一旦止まれば、囲むように骸骨兵士が出現する。止まった方が危険だ。
「絶対に止まるな!」
走りながらではガリメデルスが薙ぎ払えないため、ガリメデルスは立ちはだかる敵を踏み潰している。
勿論、足裏には〈聖・土属性〉の属性効果が付与されている。
僕も目の前の敵を〈光属性〉の【一閃】で倒している。
この魔法は、自身の体を光と同化させ、突撃する攻撃系魔法だ。因みに上位魔法である。難易度が意外と高い。
リルやエレナも各々の魔法攻撃で破壊は出来ずとも、道を切り開くことは出来ている。心配する必要は無いだろう。
さて、僕も頑張るとするか。
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