路地裏最強は異能力者学園へ

KOGARASI

肩慣らし


「どういうことだ?」

「そのままの意味さ、彼女達を鍛えてあげてということだよ」

そんなことは分かっている

「あいつらを鍛える理由はなんだ」

「彼女達の潜在能力、センスは目を見張るものがあると思うね、だけど戦闘がお粗末だ、だから鍛えてあげて欲しいんだよね、才能ある子を開花させずに放置しておくのはもったいないし、教師として心苦しいからだよ」

「じゃあお前が鍛えればいいじゃないか」

「私達教師も暇じゃないんだ。」

その一言でだいたい把握した
こいつ面白がっているだけだと

「報酬は?」

「小学校から高校までの勉強だよ」

「それは報酬なのか?」

「まぁ断ってもいいけどこのままいくと留年だよ」

「はぁ、この依頼受けてやるよ、留年したくないしな」

「そう言ってくれると嬉しいね、じゃあ私は仕事があるから早く帰りなさい」

こいつ呼び出しといて腹立つやつだな

【影渡り】

影で出来た扉を通ろうとした時、後から小さな声ではっきりと聞こえた

「頼んだよ」


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「おかえりー」

「おう」

帰るとエプロン姿の晴が出迎える
言われた通り、晩飯を作っていたのだろう
ここからでも匂う。焦げた匂いが

リビングに向かうと焦げた秋刀魚を主菜とした様々なものが、その中で1番の主張と異様さを撒き散らかしている紫色の液体

「おい、これはなんだ」

「いやー、野菜を煮ていたらいつの間にかこの色に」

どうやったらこの色になるんだよ

「……………ちなみになにを煮ていた」

「え?えっと…ナスと紫キャベツとブルーベリー、紫いもにぶどうかな」

「お前はどんだけこの液体を紫に染めてぇんだよ!!」

「だ、だって、紫色の野菜は肌にいいって聞いたことあるから……」

「俺は別に肌の良さなんて気にしてねぇんだよ」

「でも……」

晴の視線は腕に向く
なるほど、こいつなりの気遣いか

「はぁ、飲んでやるから、さっさと食べるぞ」

「うん!」

晴は嬉しそうに俺の前に座り、律儀に「いただきます」と言って食べ始める

試しに紫色の液体を飲んでみたら、甘くて酸っぱくて苦くて青臭い、どうやったらこんな味になるのか分からない

これは晴が言ったもの以外にも入っているな

それから晴は嬉しそうに喋りながら、俺は死にそうに相槌をうちながら楽しい時間不味さとの戦闘が過ぎていった


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「ご飯どうだった?」

「ん?あぁ、まずいものが多かったが美味いものもあったぞ」

「え!?なになに?!」

「あぁこの中じゃダントツで美味かったなぁー…………………たくあん」

「それ市販のやつ!」

「それと今度は俺に作らせろ、今日のお礼みたいなもんだ、気にするな、大丈夫だ、今度から俺がやるから」

「なんかサラッと言外にもう作るなって言われた気がする!」

「気がするじゃねえ言ったんだよ」

「なお悪いよ!」

「いや、お前の飯がまずいのが悪い」

「ぐ、ぐぅ」

グゥも言えないと聞くが本当に言うもんなんだな
いや、言ってるから違うのか?

まぁいい、

「今日はしっかり休んどけよ、明日のためにもな」

「え?明日何かあるの?」

「それは明日になりゃわかる」

「え?え?どういこと?」

「ま、楽しみにしとけ」

今日はここで話を終わることにした

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翌日


理事長の宣言通り晴と如月姉妹は放送で呼ばれた
今頃理事長から説明されているだろう

ヒソヒソと周りから俺に関しての話し声が聞こえる

「おい、あいつ……………じゃね?」

「あぁ、…………だろ」

「じゃあ………するか!」

話し終わったのか数人が俺に近ずいてき、その一人が俺に言い放った

「おい!月野!俺らと勝負しろ!」

「いいぞどこやる?」

「このあとすぐに第七武道場だ!」

「へいへい」

「てめぇの悪質な戦いのせいでこのDクラスも迷惑してんだよ!その出鼻くじいてやるよ!」

こいついちいちうるせえな、大声じゃなきゃ喋れねぇのかよ

「首洗って待ってろ!俺らは先に行ってるからな!」

そう言い残し教室をその数人組は出ていった

「…………………」

【影渡り】


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第七武道場


「なんでてめえが先に来てんだよ!」

「ふん、逃げなかったか、遅すぎて逃げたのかと思ったぞ」

「それは俺のセリフだ!」

「じゃあやるぞ?武器はいいのか?」

「ふん、いつ俺らがやるって言った?夜煎爆やいばさん!やっちゃってください!」

後から巨漢の男が出てきた
2mは近い

「何そいつ」

「夜煎爆さんはAクラスに入ってるすごいお方なんだぞ!」

「ふーん」

「夜煎爆さん!」

「あぁ、やってやろう」

手の色が変わり刃が出来ている
【硬刃化】と言ったところか

「ふっ!」

硬刃化した手を振り下ろしてくるが、その腹は空いており打ってくださいと言っているようなものだ

大振りの下ろしに【影操作・剣】を造りながら懐に入り一刀両断、できなかった

腹を【硬刃化】したのだろう

「ふん、なかなかいい動きをするじゃないか」

「そりゃどうも」

「たが、これはどうだ!」

いきなり手をブンブンとデタラメに振り回し始める

これが雑なくせに意外と強い
このデタラメに振り回すことで正面から行くことを躊躇させ、横にもすぐに反応することが出来る

「まぁそれも格下までだがな」

手に影を纏わせ前に出る
その手の刃が俺に刺さるその寸前で指3本で止める

「な、なに!?」

「なんだと!」

止められた本人も外野も驚きの表情になる

それもそのはず体格でいえば夜煎爆の方が断然でかい
その体格差でなお悠然と止めたのだ

未だ振り切れて無い腕には黒い影が侵食している

「な、なんだこれは!やめろ!離せ!」

影の侵食は次第に腕を包み、体を包み、脚を包み、そして最後に頭を包ま終えた

「お前は全身一斉に【硬刃化】出来るか?」

俺は口を三日月に変え、侵食した影の内側を操作し、一斉に針で突き刺した

影で死んだのを確認し、能力を解く

「Aクラスもこの程度か…」

Sクラスのやつを期待しても俺と渡り合うやつは少ないだろう

「き、貴様!覚えてろ!」

雑魚のチンピラが言うありきたりな言葉を言い残し、夜煎爆を連れて全員帰っていった

丁度いい肩慣らしだったな

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