路地裏最強は異能力者学園へ

KOGARASI

受験

受験

たったその言葉だけで胸が高鳴る
生まれてこの方1度も受験をしたことがない

それはある程度の者なら当たり前だ
しかし、俺は中学を行ってない

それなのに受験をするやつなんて殆どいないだろう
少数の中の少数、またその中の少数だろう

まぁ、受験と言っても異能力者の時点で入学は決定しているんだがな

なんというか!こう!湧き上がるものがあるんだよ!

おっといけねぇ、心を落ち着かせなければこれでは面接もテストも惨敗になるところだ

数回深呼吸をした後、学園の門をくぐる、

そして、最初に出てきた言葉は

「むっちゃひれぇええぇ!!!!」

なんだここ!!路地裏の何百倍もでけぇぞ!

周りがざわざわし始めた
そりゃそうだろ
なんて言ったって門入ってすぐに大声出す奴がいるからな

【日陰者】

ここは一時撤退だな

俺は試験会場まで走って行くことにした


─────────────────────────


指定された席に座り、テストを待つ間に予習をしておく

予習と言っても俺は中学を行ってないから何もわからない

合格は決定しているからやる意味はあまりないんだがな

やるだけやってみるさ!



…………テスト終了後


出来るわけねぇ!!

なんだよ!わかんねぇよ!三角形ってどう求めればいいんだよ!

織田って誰だよ!伊藤って誰だよ!

そもそも英語ってなんなんだよ!
なんだあの文字は時々しか見たことねぇよ!

読めるかぁ!

「もうやだ…帰りたい…」

次は面接か…やだな〜





─────────────────────────


試験官はふくよかな男性だった

「あなたが月野影さんですか」

「ハイ、ソウデス」

やばい!むっちゃカタコトだ!

「………では、いくつか質問させていただきます。まずあなたの能力はなんですか?」

「ノウリョクハ『影』デス」

やっぱり直せない!

「………どういったことができますか?」

う、うまく言うぞ!

「『影』を操ることができまひゅ!」

噛んだー!!!

「月野さん、そこまで緊張しなくていいですよ」

そう言われて深呼吸をし、緊張が溶けていく

「は、はい」

「影を操ることとはどんなことですか?」

「か、影を薄くしたりすることができます!」

「………そうですか、以上で質問を終わります。ありがとうございました」

「あ、ありがとうございました」

扉まで歩き外へ出て扉を閉める

「…………Dですね」

ボソッと試験官の声が響いた

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コメント

  • エンリ将軍閣下が配下

    伊藤を伊能とよんでしまった

    0
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