世界最強都市"ヨミ"の魔王

もちあ

第6話 雪斗とお父さんからのプレゼント

 雪斗は、お父さんの研究室の奥にある部屋の前に来ていた。雪斗は、ドアを開けた。するとそこには…【ツキミ】がテーブルの上に置いてあった。さらにその横には、人1人が入れる位の大きさの、カプセルが設置してあった。雪斗は、即座に【ツキミ】を腕につけ、【ツキミ】に話しかける。

(【ツキミ】聞こえるか!?)
(はい!聞こえます。雪斗さん)
(よし、とりあえず【ツキミ】は壊れたりしてないな…とりあえず、何故お父さんがこんな事をしたのか教えてくれるか?)
(はい。まず、私が雪正さんにここへ連れてこられたのは、隕石衝突のニュースがあった日です。正確には、2100年7月4日午前2時48分30秒です。私も、雪正さんがこの部屋に来たことがわかり、直ぐに雪斗さんに知らせようとしたのですが…雪正さんは、私の事を遠隔操作して、強制的にシャットダウンさせたのです。そして、気付けばここにいました。初めは、不審に思いました。しかし、雪正さんが万が一の時のために、カプセルを作る事を決意していたのです。せめて雪斗さんは生きていてほしいからだそうです。)

 雪斗は考えた。これまでのお父さんの不自然な行動や、計画は全て、にしていたとゆうことだ。恐らく、オーラボールは、このカプセルの発動源となるものだろう。あのカプセルに不自然に空いている穴は……多分オーラボールを入れる場所だ。雪斗はオーラボールをはめ込んだ。すると、カプセルからは膨大なエネルギーが溢れ出して来た。人間にも分かるぐらい具体的に……

「す、すごい!」
『はい。しかし…このカプセルが完全防御形態になるまでの時間が15分です。』
「そうなのか………………ってなんだそれは!?」
『これ?ですか。この姿は、雪正さんが付けてくれた機能です。この腕時計から、3D映像を出しているんですよ。しかも、私が思った通りに動くんですよ』

 そう言い、【ツキミ】は、手をグー パー したり、ジャンプしだした。今の科学の技術でも、ここまで高性能な3D映像を映し出すことは不可能だろう。何せ腕時計を下や上に向けても、反射を繰り返し、結果、俺の目の前に、10代前半の水色の髪をしたロングヘアーの少女がいるのだから。やっぱりお父さんは凄い……

「……話を戻すが、結局あのカプセルが完全防御形態になるには、15分かかるのか……【ツキミ】後どれ位かかる?」
『はい。現在、完全防御形態になるまでの残り時間は、11分39秒です。』
「後そんだけかかるのか……今の時間が、10時22分58秒だから、完全防御形態になるのは10時34分33秒か……ハハッ、ダメだなこれは、、」
『いえ、雪正さんは諦めていませんよ』
「あんなボロボロの体じゃ、何にもできないだろうが……」
『自分の生命エネルギーと、その他の研究員、街のみんなのエネルギーを集めて、隕石に向かって発射しようとしているのです』
「!?」
『なお、その発射権限は、私にあります。雪正さんが隕石が衝突するであろう場所に、その発射装置を置いて下さいました。その装置の名前は…』

 《超大型生命圧縮砲ヴァニッシュ

「お父さんのバカ…」
『雪正さんは、雪斗さんの生存を望んでおります。これを見て下さい。雪正さんが、残した映像です』




『んっ、…これは、私が残す最後の記録だ。雪斗よ、これまで私達が研究ばかり押し付けて、友達もいなくて寂しかっただろう。本当に済まなかった。これから話すことは、全て本音だ、しっかり聞いてほしい。まず、お前に研究を押し付けたのは…後々【ツキミ】から聞いてくれ、どちみちが迫っているのだ、今のうちにあの日の事を言ってやってくれ。そしてお前には、開発の才能があった。私は教えるうちに、開発が楽しいと思い始めたのだ。私は、雪斗に助けられたんだ。ありがとう。私は、何もしてやれなかった。雪斗にばかり、損をさせ、私はずっと得をしていた。だから、最後に雪斗にをあげよう。「いのち」という名のプレゼントだ。その為には、多くの犠牲を払うことだろう。勿論、その中には、私も含まれている。だから雪斗、私からの最後の言葉だ…………………………生きろ』

 ここで映像は途切れた。雪斗は、改めて知った。お父さんが俺を思う気持ちと、お父さんが……親バカだったという事を。

「……お父さん」
『雪正さんは、雪斗さんに助けられたと何度も話してくれました。そして、今ここで話さなければなりませんね、の出来事を……』
「ああ…」
『雪正さんが言うにあの日というのは、2095年10月25日の事だそうです。その時、雪斗さんは小学6年生です。それまでの雪斗さんは、開発者として優秀だったわけでも無く、どっちかというと喧嘩番長的な存在だったのです』
「俺がか?そんなわけないだろ」
『その時の雪斗さんが一番嫌っていた言葉が、「敵」だそうです。それに雪斗さんは、何か危険や、トラブルが起こるとものすごく恐ろしい表情で笑っていたそうです』

その時雪斗は思い出した。今日、確かに俺は、
いた。

『そして、「あの日」に起こった出来事。その日は雪斗さんが初めて、日です」




 2100年7月10日午前10時27分6秒


 隕石衝突まで後3分

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