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異世界で魔法兵になったら、素質がありすぎた。

きのえだ

楽しんだもん勝ち。

「へぇー、ここが王都か。随分とでけぇな。ま、当たり前っちゃ、当たり前か」
 カザトたちは、王都への扉を渡り、王都、グラントリスタに来ていた。
「カザト、我々は、用事で城に出向くが、どうする? 宿屋に行くなら案内するが?」
「最初から宿屋って発送がソレっぽいな……ついて行っても大丈夫か? 城に行ってみたいんだけど……」

 ってか、城に行かなくてもほぼ、確定しているんだけどな……

「大丈夫だと思うが、中に入れるかはわからんぞ。何かあるのか?」
 カルガスがカザトの要望に少し、疑問を覚える。
「あぁ、少しな。んで、行く前にちょっとまってて」
 カザトが、三人を待たせ、先程歩いていた時に見つけた、路地裏へ走っていく。路地裏に駆け込むと、カザトが呟く。

「ここなら、大丈夫だよな?」
 そして、大きく息を吸い込んで、今まで溜まっていたものを全て吐き出した。
「どうなってんだよこれェェェェェェェェェェ!」
 天に向かって吠えた。あのモンスターのように。そう、今の現状、どうも思わない方がおかしいのだ。どう考えても、理屈はわからない。そして、叫ばずにもいられない。
 しかし、カザトはこの一言で済んだ、否、またせてる3人を考えて、済ませた。
「やべぇ! 異世界召喚舐めてたわ! 俺! 初日で死んでないだけ、ラッキーってやつか……しかも、モンスターあり、魔法ありのメチャクチャファンタジーなやつじゃねぇーかよ!」
 カザトは、自分が異世界にいることを、今、初めて自覚した。カザトは、登校中に倒れて、目覚めた瞬間から、異世界へと召喚されていたのだった。

 その後、3人の元へ戻ったカザトは、とても清々しい顔だった。
「悪ぃ、待たせた。じゃ、案内してくれ」
 カザトが、手を合わせて三人に謝る。しかし、三人の顔を見たカザトは、土下座でもしようかと考えた。

 カルガスだけでなく、アカリまでもが、カザトにとてつもなく険しい顔をしていた。
「おい? なに、ちょっと待たせただけだろ? そこまで、怒ること……」
 カザトが、弁解しようとしたとき、カルガスが口を開く。
「気分が良くなったようだな。で、その事についてなんだが、お前を城に案内するんじゃなく、することになった。抵抗はしないでくれ、実力行使は好きじゃないからな」
 そう言った直後、後ろにいたライナスが腰から縄のようなものを取り出した。

「ちょっと、痛いかもッスね」
 そう言って、ライナスが一歩、踏み出した時、「俺、どこで選択ミスったの?!」
 カザトが、三人に背を向け、全速力で逃げ出した。

「ハァハァ、ったく! いい奴らだったと思ったのに! ってか、これ逃げ切れんの? 魔法もつかえない、街の事も知らない……不利な条件しか揃ってなくね?!」
 カザトの言う通り、まだまともな知識が無い。
 対して、あの三人は、カザトとは真逆。この街のことについても知っているはずだ。カザトにとって、圧倒的に不利だった。

「見つけたぞ! ライナス!」
「げ! 来るの早くね?」
 カザトが逃げ込んだ路地裏を、カルガスとライナスが挟み撃ちにする。
「はい! 覚悟、カザト! 『ロープバインド』!」
  ライナスが叫んだ瞬間、ライナスの手にあった、縄のような物が、カザト目掛けて真っ直ぐ飛んで行き、カザトの体を拘束する。
「抵抗するなって言ったのに……モンスターから逃げていたの見た時から思っていたけど、カザトって、地味に足が速いね」
「そんな俺の全力に軽々追いつくお前らよ……────ってか、俺らがモンスターに襲われてるのそうやって見てたの?!」

 カザトは今、ロープで拘束され、胡座あぐらをかいて路地裏に座っていた。
「はぁ、もう抵抗はしねぇよ。大人しく連れて行かれてやる。でも、俺を捕まえてどうする?」
 カザトが、潔く負けを認める。しかし、衝動的に逃げたものの、何故捕まえられるのかは分からないし、身に覚えもない。
「抵抗しないのは助かる。そして、お前の質問だが、今は黙秘する。まずは、お前を城に連行してからだ」
「はいはい、そーですか」
 カザトが今の答えで納得するわけもなく、スネを曲げる。
「カザト、捕まえられた?」
 路地裏にアカリが入ってくる。
「バッチリッス!」
「良かった。じゃあ、私、用があるからこれで」
 それだけ言い残すと、カザトに何も告げずに、去っていく。

 その後、カザトは縄でしばられたまま、城へと連れ行かれた。当然、街の人々の目に付き、クスクスと笑われながら城へ向かうはめになった。
「さぁ、ここが王の城だ。入れ」
「何もしてないのに、何この扱い?」
 まるで、おとぎ話に出てくるような、城の前に連れてこられ、中に入る。中に入ると、大広間があり、3方向に伸びた階段があった。
「こっちだ。ここに入れ」
 城を入った直後から、カルガスとライナスはいなくなり、別の兵士がより冷たく案内していた。
 カザトが部屋に入った瞬間、カザトは今、自分の立場の危機感が身にしみてわかった。
 カザト入った部屋には、大勢の兵士が並び、武器のようなものを構えていた。カザトに向って。
「あぁ、これって俺がワルモノな感じ?」


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