好きって気持ち

梨衣美

登校

「夏希ー!はやくはやく!遅刻しちゃうよー!」

私は冬野雪菜(ふゆのゆきな)!桜中学校の1年生!

「そんなに焦んなくても間に合うだろー?」

そして私の隣にいるこの男子…

名前は海瀬夏希(うみせなつき)。

私と夏希は小さい頃からの付き合い。

毎朝一緒に登校してます。

「焦んなくてもって…そんな余裕ぶってる場合じゃないでしょ!はやく!走るよ!」

私は勢い良く走り出した。

「あっ…おい、ちょっと待てよ。」

ふいにうでを掴まれた。

「荷物…貸せよ。おまえ、走るの遅ぇだろ?」

えっ…持ってくれるの?

「…あ…ありがと。」

ふっと夏希は笑顔を見せた。

このごろ 私はおかしい。

夏希がたまに見せる大人っぽい表情をみるたび、胸がドキドキする。

まさか…恋…?

…いやいや!私と夏希はただの幼なじみだって!

なんとも思ってな…

「おい、雪菜!おまえ急ぐ気あんのかよ!」

ヤバ!ボーッとしてた!

「はいぃぃぃぃっ!すみませんでした!」

変な声出しちゃったよ…

「分かったならよろしい」

夏希はそう言い、笑った。

…またその笑顔…。一体この気持ちはなんなの…?


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