天才ゲーマーが戦争にログインする様です。

石神さん。

出逢い

コンコン
と言う音と共にその部屋に入る。
扉を開けた先を見渡すと、同じ10代と思わしき不良、幼女、好青年が....ゲームをしていた。
(何やってんのこいつら!?え?こいつらも拉致られたんじゃないの!?!?)
同じ年層、そしてプロジェクト内容を考えた結果、同じような奴が居ると思っていた。
だが、焦ってたのは俺だけなのかとガックリする。
況してや幼女がいる。この幼女も国から呼ばれる凄腕のゲーマーってなので有ろうか。
ふと考えていると、
『また来たよ。そんなひ弱な奴役に立つのかよ?』
『たいちょー!新入生でありますかぁ!』
『よろしくね!』
口々に挨拶とも取れる言葉を彼らは発する。
「ムリムリムリムリムリ、不良と仲間なんてムリムリムリ」
思わず口から本音が出ると不良に睨まれ、胸倉を掴まれる。
だが俺は掴み返し、そして睨み返す。
そう、俺は不良が怖いのではなく、生粋の不良嫌いなのだ。
自分の事しか考えず、威圧をすれば相手が怖気付くと思っているその態度がムカつくのである。故に不良が嫌いだ。
昔の自分を見ているみたいで.....。

『は〜い、連夜くん、そこまでぇ〜、
みんなぁ!紹介するよ、彼は熊野楓くん
素質は君達以上じゃないかなぁ〜?』
その発言と共に俺以外の三名が此方に殺気を飛ばす。
そんなことは気にも留めず黒服の話は続く。
隊長と呼ばれる黒服の話によって、不良が連夜、幼女がマヤ、好青年がトモキ、という名前だという事が判明した。
なんでも、この4名いや隊長を含めた5名が1つの部隊だそうだ。

『おっと〜因みにぃ、君らと同じ境遇の隊が他にも幾つかあるからねぇ〜』
サバゲー的な事を合同訓練するのかと考えていると、トモキが口を開いた。

『ねぇ?楓もゲーマーなんだろ?HNなにで活動してたんだ?因みに僕はトモキを捻って灯でプレイしてたんだ!』
『あぁ俺は楓でプレイしてたよ、
あと俺中堅クラスのプレイヤーだぞ』
咄嗟に嘘を付く。
教えた途端、険悪なムードになると思ったからである。
何故なら俺は灯と言うプレイヤーを知っている。
俺は過去に、ワールドオンラインというゲームをしていた。
その際レベル20縛りプレイという物をしており、一位だった彼を倒してしまったからである。
そのゲームではデスペナルティが酷くキャラクター消去であった。
考えて見て欲しいらLv.100のプレイヤーがLv.20にやられて、今迄のレベル上げに費やした時間や労力が無駄になるのだ。
俺なら発狂ものである。
そんな事を考えているとトモキが口を開く。
『中堅プレイヤーでこんな所来れないだろ?嘘っぽいなぁー、楓』
「本当の事だ、マヤはなんて名前でプレイしてたんだ?」
『わたしはね〜!ないしょだよぉ〜!
連夜は?』
『ハンドルネームなんてなんでもいいだろ!?他の話しようぜ?』
ここで連夜が話を逸らす。
この2人は要注意だなと俺の本心が告げる。
『おっと、言い忘れてたね〜、私には定まった名前がないが、仲間内からはジョンと、呼ばれている
まぁ〜ジョン隊長とでも読んでくれたまえ』
こうして俺たち4人とジョン隊長は出逢い小隊が出来たのである。

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