さようならばいばい

流転

さようならばいばい

生命が消えた世界。
生命かあった世界。
どちらが正しいのか、それともどちらも正しくないのか。
今の僕にはそれすらも分からない。
空は黒く染まり、大地は赤に染まる。たった二色が織り成す情景は実に哀れで、実に情けない。と、言っても誰かを責めたりする権利は僕には無い。

「それに、言う誰かも此処には居ない」

此処に居るのは僕だけ。そう、他に生命は無い。

確かに、この世界は失敗作だ。住めた環境じゃないのも見ればわかる。

僕の役割は世界を滅ぼす事。

「つまり、破壊する事」

そこに、生命が居ようがいまいが決定が下れば僕は向かわなくてはならない。
しかし、世界には期限が設けられており、その時が来るまでには生命が滅んでいる、あるいは、絶滅の危機に堕ちている。

その為に、人には欲を与える。争いに対する意味を与える。

「人々は、愚かだ。神々の愉悦の為に生きているのを知らずに……」

ま、そんな事は今、どうでもいいか。
さあ、ゆっくりおやすみ。星屑となりて、最期の灯火を燃やしておくれ。
非科学の異常ビッグバン

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