かてきょらいふ

りゅう

寝れない















「寝れない…」

僕は広い部屋の中で一人で呟く。ことの経緯は数時間前に遡る。

「みゆぅもうねむぃ…おやしゅみなさい…」

戦地となった部屋で枕と言う武器を本来の寝具として扱いながらみゆぅちゃんは眠った。

そしてその数十分後…

「私ももう寝ますね」
「私も…おやすみ…」

そう言い残してはなちゃんと友希さんは夢の国へと逃げ出した。よし!僕も夢の国へ行こう!

寝れない…現在僕はいつきちゃんと咲に挟まれて戦場のど真ん中にいる。こんなところで眠るなんて自殺行為だ。

そして役2時間後…

とうとう力尽きたいつきちゃんと咲は同時にバタンと倒れて夢の国へ…ようやく僕も夢の国へ行けると思ったのだが…

いつきちゃん、咲、みゆぅちゃん、はなちゃん、友希さんとみんな自由に寝てくださって…僕の寝る場所がねえじゃねえか!

僕は大声でそう叫びたいのを我慢して部屋の端で体操座りで眠りについた。当然寝れるわけがない。

翌日、僕の目の下にはくっきりとくまが完成していた。やったね!

「すばる、体調悪そうだけど大丈夫?」
「すばるさん、大丈夫ですか?」

朝、洗面台で顔を洗う僕にいつきちゃんと咲が言う。

「ああ、うん。大丈夫だよぅ」

殺意や怒りを必死に堪えて僕はいつきちゃんと咲に笑顔でそう答えた。














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