かてきょらいふ

りゅう

質問














「ふへ〜やっぱり外は少し寒いですね。でも雪はないんですね〜」

いつきちゃんがすごいテンションで周囲を見回しながら呟く。

「ふふふ、夏だからね。さすがに雪は残ってないよ」

まるで先程の言葉は嘘だったかのように自然な態度で友希さんはいつきちゃんに言う。

「えっと…はなちゃんだっけ、咲の友達の!これからも咲と仲良くしてあげてね。あ、あと私とも仲良くしてくれると嬉しいな」

そんな友希さんの言葉を聞き僕は一瞬、先程の彼女の言葉が聞き間違いだったのでは?と思ってしまった…

「ところでさ〜咲はすばるさんのこと、好きなの?」

友希さんが咲にそう尋ねるといつきちゃんの耳がピクピクと震えた。

「そ、そんなわけ…ない…じゃない…」

咲は顔を真っ赤にして両手で顔を塞ぎながら言う。

「え〜本当はどうなの?」
「咲さん、数少ない友達の質問には正直に答えた方がいいですよ」

「友達がいない小童は黙ってろ」

「な、私だって友達くらいいますよ」

「へえ、じゃあ帰ったら紹介してもらいましょうか」

咲さん大人気ない…

「いいですよ」

いつきちゃん、無理はしちゃいかん。別に友達なんかいなくても大丈夫だから…

いつきちゃんと咲の会話によりいつのまにか友希さんの質問は消滅していた。















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