かてきょらいふ

りゅう

旅の途中














「すばるさん、空!私たち空を飛んでますよ!」

いつきちゃんはものすごくはしゃぎながら僕に言う。空を飛んでいるのはいつきちゃんが天使になってしまったからではない。まあ、天使と間違えるくらいかわいいけど…

「いつきおねえたん、みゆぅにもみせて〜」

みゆぅちゃんがそう呟きながらいつきちゃんの席に行こうとする。

「みゆぅちゃん、まだベルトしてないといけないからもう少し我慢して」

僕は今にもベルトを外して動き出しそうなみゆぅちゃんを慌てて止める。

現在僕達は咲の家に向かうために北海道行きの飛行機に乗っている。いつきちゃんが窓側に座りその横にみゆぅちゃん、その横に僕が座り通路を挟んで咲、はなちゃんが座っている。

「大体2時間くらいで到着するみたいだね」

「はやいですよね」

僕といつきちゃんがそう言っているともうベルトを外してもいいと放送が流れたのでみゆぅちゃんのベルトを外してあげる。するとみゆぅちゃんはいつきちゃんの席に移動して窓の外を見る。

「すごーい、すばるにぃ、すばるにぃ、みゆぅおそらさんのうえとんでる〜」

みゆぅちゃんがはしゃぎながら僕に言う。ああ、かわいい…

「みゆぅね、おっきくなったらてんしさんになっておそらさんのうえでくらす〜」

みゆぅちゃん、今でも十分天使です。その後みゆぅちゃんははしゃぎ過ぎて眠ってしまった。寝顔も天使だなぁ…














コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品