かてきょらいふ
頼みごと
「ん、寝ちゃってた……か………」
僕が目を覚ますと目を開いた先にはいつきちゃんがいた。寝ているみたいだ。………ん?
僕は何かおかしいと思い現状を確認する。………柔らかい…僕の頭は何か柔らかい物の上に乗っかっていた。
「ん、私寝ちゃってました…?」
目を覚ましたいつきちゃんと僕の目線が合う。
「………………!?」
僕と目が合ったいつきちゃんの顔がみるみると赤くなっていく。何これかわいすぎだろ…
「あの、すばるさん…えっと…これは…その……」
いつきちゃんが涙目になりながら慌てて何か言おうとしている。
「その…忘れてください……」
「あっ、うん」
僕の返事を聞きいつきちゃんは慌てて膝の上から僕の頭をどかしてリビングから出て行く。なんだったんだ今の…
「すばるさん、夜ご飯の支度ができましたよ。一緒に食べましょう」
いつきちゃんがリビングを出て行ってから数十分後、僕はずっとリビングで何が起こっていたのか考えていたのだが、もうこんな時間か……
「すばるさん、さっきは勝手なことしてすみませんでした。お詫びに…その……すばるさんの言うことなんでも一つ聞いてあげます」
いつきちゃんが手をもじもじしながら言う。かわいすぎだろこの子……
「そんなことしなくてもいいよ。僕は気にしてないから…」
「それじゃあ私の気が済まないんです」
「わかった。じゃあ、1つだけ頼むけどいい?」
「何でもどうぞ…」
僕はいつきちゃんに頼みを伝えた。
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