かてきょらいふ

りゅう

決着














現在お互い2セットずつ獲得している。卓球では先に3セット取った方が勝ちだ。そして現在5セット目で9-9かなりの接戦と言っていいだろう。そしてサーブは咲の番だ。

咲はサーブを繰り出す。僕がそれを返すと咲は先程のループドライブとは違う構えを取る。

「やばっ」

先程のループドライブよりもかなりはやいドライブ、スピードドライブ以前の咲は使えなかったが練習したみたいだ。だが練習を続けていたのは咲だけではない。

僕は横回転を混ぜたドライブ、カーブドライブを繰り出す。ピン球は横の放物線を描き台の端っこに当たり2回目のバウンドをする。僕の得点だ。

「いつの間に…」

「咲こそ、スピードドライブなんていつ覚えたんだよ」

お互い卓球をやめた身…だが、お互い卓球から離れることはできなかったようだ。

僕のマッチポイントで迎えた咲のサーブ、僕が得点すれば僕の勝ち、咲が勝てばデュースで試合は続行…咲がピン球を放り投げてサーブを放つ。僕は咲のサーブをなんとか返すが咲はスピードドライブであっさりと点を奪う。デュースだ。

「お客さん、時間切れだよ。次待ってる人がいるからはやく変わってあげてね」

「「え?」」

突如現れた卓球場の店主の言葉により試合は強制終了だ。最後までやらせろよ!と思ったが順番待ちしてるんじゃ仕方がない…今日は諦めて帰ろう。
















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