かてきょらいふ

りゅう

お腹空いた













「すばる、大変…そういえば今日お昼ごはん食べてない……」

家の中に入った瞬間、咲のお腹が大きな音を立ててしまったため咲は慌ててお腹を抑えて僕に言う。

「今更かよ…てかお前はまだマシだろ…朝ごはん食べたの遅かったんだから…」

「うるさい、お腹空いた…何か食べ物…」

すでに時刻は午後3時…おやつの時間だ。

「じゃあ、私が何か作って来ますね。お二人はリビングで待っててください」

「じゃあ、悪いけど頼むよ。楽しみにしてるね」

「はい!任せてください!」

「すばる…やっぱり私が作るから待ってて…」

「「え?」」

咲が突然そう言いながら台所に向かうのを見て命の危機を感じた僕といつきちゃんは慌てて咲を止めようとした…が…止まらなかった。

さて、目の前に置かれたドロドロの黄色い物体はなんなんだろう…僕はそう思いながらフォークで謎の物体をツンツンする。どろっと謎の物体がフォークにまとわりつき食欲を失った。

「あの…これは一体なんなの?」

僕は恐る恐る咲に尋ねた。よほどこれを食べたくないからか僕の後ろに震えながら隠れているいつきちゃんもこの謎の物体がなんなのか気になるみたいで耳をピクピクさせていた。かわいい…

「ホットケーキに決まってるでしょ…」

「「どこが!?」」

僕といつきちゃんは同時に叫んだ。そして絶対に食べたくないと思い慌ててその場から少し離れる。

「まあ、見た目はあれだけど美味しいから大丈夫よ」

咲はそう言いながらホットケーキ?を口に運ぶ。…………咲は慌てて口を塞ぎトイレに向かって行った。

「すばるさん、ホットケーキ作って来ますね…」

「うん。よろしく頼むよ」

そして新たに登場したホットケーキはめっちゃ美味しかった。














コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品